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福田(昭)
委員 報道では、とても二〇二四年度までに実現しそうもないから、それから先送りしようという意見も出たけれども、しかし、それでは
地方創生をやる意味がないんじゃないかというような意見も出て、今話が出ましたけれども、検討中ということですが、次期二期計画の最終年度、二〇二四年度には何とか東京一極集中是正を実現したいというふうなことも報道では書かれております。非常にこれも今のままでは難しいかなと思っております。
次に、第二点ですけれども、若い世代の就労、結婚、子育ての実現についてであります。
資料の三と四をごらんください。これも河合雅司さんがつくった資料ですけれども、「「無子
高齢化」
社会がやってきた!」「少子化最前線、出生数五人以下の
自治体はこんなにある」と。これは
日本地図にちゃんと図示されておりますけれども、子供が五人以下しか生まれない
自治体がこんなにもある。そして、「
地方に
子どもがいなくなる!」。廃校、学校を廃止する、これも年間五百校ペースで小中高で実は発生してくる。
そしてさらに、その次に行きますけれども、「出産可能な女性が消えていく!」「第三次ベビーブームは二度と来ない」。ちょうど私らが第一次ベビーブームですけれども。大臣もそうかもしれません。その次、第二次ベビーブームが起きた。そこでそっと出生率が上がった。しかしまた、次、じゃ、第二次ベビーブームの子供
たちが子供を産んでくれるかと思ったら、とてもそれは起きない。子供はもう生まれない、こういう話ですね。
こういうことを
考えると、とてもとても、少子化対策、これは待ったなしなんです、大臣。しかし、
政府の政策では残念ながらとまらない、今の政策では。そういう現実をしっかり
考えてほしいと思っております。
次に、第三点、
地域の特性に即した
地域課題の解決について。
資料の五と六をごらんください。これも河合雅司さんの資料ですけれども、
地域課題はいろいろ
地域によって違うと思いますが、少子
高齢化は
地方で先に進みましたけれども、しかし、これから大変になるのは東京です。「
高齢者ばかりの「老いる東京」」「なぜ東京に
高齢者が増え続けるのか」。二〇三〇年をピークに
人口が減っていく。
そしてその次、資料の六、「都民を襲う「医療・介護地獄」」。二〇二五年度、間もなくですけれども、介護職員も足りなくなる。病院数も病床数も何か非常に厳しくなってきている。そして、
高齢者はこれでは東京で暮らせない。東京へ東京へと
地方から集まってきた
人たちがたくさんいるわけでありますけれども、しかし、この
人たちが、二〇四五年には東京は深刻な医療、介護不足になって、東京で暮らせない。
地域課題として、
地方、田舎にもたくさんの課題がありますけれども、東京はこういう大きな課題ができてくる。こういう課題にどう対処しようとしているのか。もちろん、東
京都が大きな責任はあるかもしれませんが、しかし今回、この
地方創生の取り組むべき課題の一つに、
地域の特性に即した
地域課題の解決についてということがあるわけですが、こうしたことにちゃんと取り組もうとしているのか。これも、やはり今度の二期プランではしっかり位置づけてもらわないとだめなのかなと思っております。
そして、三つ目は、目指すべき将来の方向、将来にわたり活力ある
日本社会を維持するというんですが、それは今の出生率あるいは
人口構造の反転がなければとてもとても、二〇六〇年ごろ
人口一億人程度、二〇六〇年の実質GDP成長率一・五から二%程度ということを目標にしているようでありますが、いずれもこの目標達成は非常に厳しくなっている。
そして、四つ目の、
地方創生がもたらす
日本社会の姿について、見直しについてでありますが、
地方創生は
日本の創生、
地域と東京圏がそれぞれの強みを生かして
日本を引っ張っていく、こんなふうに最後にまとめてありますけれども、しかし、これもほとんど無理になるということであります、今の政策では。ですから、こうしたものをしっかりと、本当に
日本を立て直していくためにはもっと強烈な対策が必要だ。
例えば、東京一極集中でありますが、私は石破大臣のときから言っているんですが、全く進みませんけれども、東京をこれ以上量的に大きくするなと。質的な
向上は一生懸命やったとしても、量的に拡大させない。例えば、東京二十三区は建ぺい率、容積率をこれ以上大きくするのは認めない、それぐらいの強力な政策を打たなければ東京一極集中はとまりません。
地方にいろいろな誘導政策をつくっても、東京の魅力の方がでかいんです。
これは、笑い話ではない、本当の話です。東北のある県の職員が、東京に事務所があります、そこに異動してきて、そこで二年間
生活した、東京で。そうしたらもう、東京を気に入っちゃって、地元の県庁に帰りたくないと。それぐらい東京は魅力が物すごくいっぱいあるんです。働く場所もある、そのほか、本当にいろいろな、
文化もある、スポーツもある、こんな楽しいところはありませんよ。だから、ここをとめるというのは、よっぽど強力な政策を打たないととめられません。そのことを申し上げておきたいと思います。
そんなことで、今後、
あとどれぐらい任期があるかわかりませんが、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
次に、総務省が進める定住自立圏構想の積極的活用についてを
質問したいと思います。
地方創生に資する政策としては、
内閣府がやっている小さな拠点づくりとか、あるいは、
国土交通省の
コンパクトシティー・アンド・ネットワークの
まちづくりとか、それから、総務省が進めておりますこの定住自立圏構想と、三つあるかなと思っていますが、本来なら、これは、省庁の縄張り意識を乗り越えて、しっかり
地方創生ができるように、そんな仕組みができれば一番いいんですけれども。
まず、一つ目は、
全国の市区町村の実態についてであります。
資料の七をごらんいただきたいと思いますが、これは、社人研が作成した、二〇一五年から二〇四〇年、市町村が
人口段階別にどういうふうに変わるかというのを推計したものであります、平成三十年に。これは、全体、福島県が除かれておりますので、
自治体数は千六百八十二団体です。
これをごらんいただきますと、何と、
人口一万人から三万人
都市以下の
都市が九百八団体、パーセンテージにすると五三・九八%、五四%は三万人以下の
自治体なんです、大臣。三万人から十万人を加えても、十万人以下だと八三%です。
ですから、そういった意味から
考えると、こうした小さな
自治体がたくさんあるということを踏まえて
地方創生も取り組んでいかないと、実は効果が出てこないんですよね。ですから、こういう現実をしっかり
認識をして取り組んでいただきたいと思っております。
時間の
関係で、その次に行きたいと思います。
二つ目ですけれども、三大
都市圏
整備構想の
補助制度の問題点についてであります。
現在は実際これは機能しておりませんけれども、かつて三大
都市圏の
整備計画というのがありました。ここでいいますと首都圏
整備計画というんですけれども、この首都圏
整備計画に指定をされて、
都市開発区域というのが指定されると、道路とか公園とか住宅とか下水道等の
社会資本の
補助率が通常よりもかさ上げされまして、一・二倍の
補助金が実は出たときがあるんですね。
これについて、そんなことがあったかどうか、所管省庁は総務省だというんですが、ぜひお答えいただきたいと思います。