○斉木
委員 非常に、一週間でこの、世間やステークホルダーの
信頼を失うようなことにつながる事案ですので、先生のおっしゃることをしっかりと真相究明していきたいと思います。こういった、税金還流と
指摘されるようなことが
立地地域で行われていると、まさに
立地地域の地元住民の不安につながりかねないと私申し上げて、先生も、上野副
大臣も世間の
信頼を失うようなことにつながる事案だとおっしゃったのを、どうも一週間で大きく認識が変わってしまったのを、私は非常に残念だなと、
立地地域の、当該
地域の選出議員として申し上げさせていただきます。
そして、この政治と
原子力と金の関係なんですけれども、この高浜町、今回問題になっております、
森山栄治元助役から関西電力及び福井県職員に対する金品の授受があった問題ですけれども、当時、きょう
委員の
皆様にお配りしております配付資料をごらんいただきたいんですが、これも経産
委員会の続きなんですけれども、広報紙、当時、
森山栄治さんが助役をされていたときの高浜町の広報紙がございます。この「広報たかはま」という昭和五十三年八月八日発行のもので、全世帯に配布された公文書でございます。
表面は一年間の
予算額が書かれているものなんですが、裏面を見ていただくと、「関西電力よりうけた
協力金九億円とその利子二千八百十九万一千円について」という文書があります。非常に読んでいただくと興味深い文書になっておるんですが。
この当時、
森山栄治さんが助役、これは
規制委員長にも認識しておいていただきたい事案なんですけれども、
森山栄治さんが当時助役をされていたときは、浜田倫三さんという方が五期二十年間町長をされておりまして、高浜
原発の一号機の誘致から高浜三、四号機の増設まで汗をかかれた、そして、
森山栄治さんを、京都府綾部市の
地方公務員を退職された後、民生課長として高浜町役場に招いて、わずか七年で助役にまで引き立てた、まさに
森山栄治さんの直属の上司であり、町長と助役というツートップで当時の高浜町政を担っておられました。
その当時、現在も、関西電力から、美浜町であるとか、おおい町であるとか、高浜町であるとか、まさに
立地地域の町村に対しては寄附金が折に触れて交付をされております。
私、現行は、町の表の口座、高浜町歳入歳出現金口座であるとか、歳入歳出外現金口座であるとか、こうした公の口座に入っているのが普通だと思っていたんですが、当時、
森山栄治助役そして浜田倫三町長の体制下では、全額、浜田倫三町長の個人口座に入金をされていたということがわかりまして、大変これは問題になりました。
当時、町議会で、浜田倫三町長が全員協議会で証言されたんですけれども、この文書が出された二年前の一九七六年十月に関西電力より一億円、そして七六年十二月に一億五千万円、そして七七年六月に六億五千万円、計九億円を御自分名義の個人口座で受け取ったということを町議会の全員協議会でこれは証言をしております。福井県史にも残っております。
ですので、私はこれが、町の表に入るべきお金が町長の個人口座に入ってしまって、この二年間ずっと自分の口座で保管していましたよという驚くべき事実が出てまいりまして、これは非常にいかがなものかなというふうに思っております。
まず一つは、誰に配ったかというのがまずわからないという点ですね。
このお金は、三億三千万円は、実はこの広報が出たときには使ってしまっておりました。これは、当時、高浜町には漁協の支所が五つありまして、若狭
和田、高浜、小黒飯、内浦、音海と五つの支所がございました。高浜漁協に対しては五千万、そのほかの四支所に対しては七千万円ずつ町長が配付をしていきました。なので、これがばれてしまったというか、町民、こういう文書を出さなければいけなくなってしまったんですね。
というのは、その漁協が、三千四百軒のうち漁業権を持っている、あるうちに、A漁協は五百万円ずつ配付をいたしました、一世帯。そしてB漁協は五十万円ずつ配付をいたしました。C漁協は全く配りませんでした、冷凍設備や港の設備を整えるために貯金をしておりました。
ですので、高浜町で当時大変うわさになりました。ある家は五百万もらった、ある家は五十万だ、ある家はゼロだ。そして、九割以上、九割近い町民は漁業権を持っておりませんので、ほとんどの世帯が、三千世帯ぐらいはもらっていないわけです。
ごく一握りのA漁協の支所に漁業権を有する家庭だけが五百万円をもらい、五十万円をもらった家もあれば、大半の町民が裨益せずに、これは誰が配ったお金なんだといううわさになりまして、町長が七千万円ずつ置いていったんだということがこのことでわかりました。
私、
規制委員長に
伺いたいんですけれども、こうした、私はこれは県の聞き取りもして、高浜町にも聞き取りしているんですが、これは、寄附金というものは、高浜町民全員が裨益する形で町の表の口座に入れられなければいけないものだと思っておるんですが、
規制委員長としては、電力会社、町長の個人口座に寄附金を入れてしまうという電力会社の寄附金の配り方、地元への配り方は適当だとお考えでしょうか。
〔中村(裕)
委員長代理退席、
委員長着席〕