○
岡本(三)
委員 ありがとうございます。
大臣のおっしゃったことは、よく
理解いたします。
その上で、それであれば、何年後にどう
撤廃するというふうに決めているのもあるので、エクセル
一つあればできますから、何年には
撤廃率は何%、その次の年は何%、将来ゼロになるときがどこかわからないけれども、ゼロになったときには何%で、ちなみに今は、将来どこかで
撤廃を
約束していますけれども、今はそれが始まっていませんので、発効の一年目は何%と、やはりファクトを示すべきだと思います。それを見ながら、更に
政府にどのような
交渉をしたいかということを立法府として応援させていただきたいと思いますので、今後、そのような明示の仕方も真剣に御検討いただきたいと思います。
ちょっと目線を変えまして、初めに申し上げたように、今回の
協定を
手段として、その
目的である、
協定を
活用しながらさまざまな方の
ビジネスを後押ししたいということを
質問させていただきたいと思います。
全体でいうと、今回のこの
協定が発効すれば
実質GDPが〇・八%押し上げられるというふうに
政府の試算があります。これ、今でいうと約四兆円です。二十八万人の雇用の
創出効果もあると分析をされていますので、ぜひそれ以上の
効果があるように取り組んでいただきたいんですが、これは別に
自動車会社ばかりを応援しているわけではないんですね。
自動車は大切です。一台つくるのに、
大手の
自動車メーカーでも下請を数百社つくっていますので、
労働波及効果は大きいんですけれども、
中小企業をどのように
支援していくかということを、この
手段を使ってその
目的の
実現を
本気で考えていただきたいと思うんですね。
これは別に今回の
日米貿易協定だけではなくて、
TPP11も日・
EUの
EPAも一緒なんですけれども、
日本は、
自動車が大きいですから、
輸出の
金額でいいますと、
世界第四位です。これは
GDPも大きいです。けれども、
生産性と考えると、
生産性は
GDPパーキャピタ、一
人頭ですので、
輸出総額でいうと
世界第四位の
日本が一
人頭の
輸出金額でいうと第何位か、
皆さん御存じでしょうか。第四十四位です。
一部の
自動車会社や
大手の
家電等が
輸出しているので、その分で
数字は大きいんですが、多くの方が
輸出というのを
ビジネスの
戦略の中に入れていらっしゃるかというと、決してそうではないんですね。
日本に
法人は四百二十万社ありますが、その
法人の中で
売上げに
輸出が立っているのは、何と
法人数のたったの三%です。多くの方は忙しいので、
輸出ということが選択肢にあることさえも考える時間がないんですね。
けれども、例えば、
埼玉県のある
古着屋さん、
日本の中で
古着の
売上げ、大変苦労していたんですが、それをベトナムに持っていった瞬間に
日本の
古着にプレミアムがついて、同じ
取扱量なのに、
売上利益は物すごいふえています。栃木県のとちおとめをつくっているイチゴの
農業生産法人、
国内で販売するのと同じだけ、量は一切ふえていないのに、香港に
輸出した途端に
一つの売り値が上がって、
利益が大きく拡大しています。
要は、今まで、まさかうちの
商売が
輸出なんかできるわけないなと思っていたところがたくさんある中で、
世界には、それを
付加価値として認めて、より高い値段で買ってくれるようなところがたくさんあるんですね。
米国にもその他の国にも
TPP11の国にも
ヨーロッパにも、ぜひ進めていただきたいんです。
その上で、これは経産省にぜひお伺いしたいんですけれども、
大手の
会社であれば、そんな
輸出戦略は自分で立てます。
政府が考えるよりもよっぽどいい
政策を考えるんですが、
中小企業の方はそうじゃないんです。だから、
ジェトロという組織を使って後押しをしようとしていただいていて、
土俵はつくっているんですが、私は、
土俵をつくるだけでいいのかと思うんですよ。
今月の十一月一日には、
国内最後の
ジェトロのオフィスが
埼玉県にオープンしていただきましたけれども、
ジェトロはすごく頑張っています。
外務省も
在外公館は頑張っていますが、何となく、末が、はい、つくりました、資料もあります、
皆さんよかったら
活用してくださいみたいなことになっている感じがしていて、もしかしたら、
ジェトロの方から
企業訪問等もして、いやいや、おたくのこの商品、今回こういう
貿易協定でこうなりましたので、
日本国内だけで売っているなんてもったいないですよ、
アメリカも行けるし
ヨーロッパも行けるし、もっと
世界に行きましょうよというふうに営業をかけてもいいぐらいだと思っているんですけれども、基本的な
ジェトロの
戦略、今後、この
貿易協定等を
活用して更に
中小企業の
輸出支援をどのようにしていくかということをお伺いしたいと思います。