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川合孝典君
国民民主党・新緑風会の
川合でございます。
まず、
質疑に入ります前に、先ほど成立いたしました
女性活躍推進法に関する件で
大臣に一言申し上げさせていただきたいと思います。
今回、画期的な
ハラスメント対策ということが
法律の中に織り込まれたと、そういう意味では評価をしておるわけでございますが、
セクシュアルハラスメント、
パワーハラスメントに関する
対策は一定
規定されて前進したと
理解しておりますが、いわゆる
第三者からの
ハラスメントに関する
対応についてはまだまだ議論の緒に就いたばかりだというふうに
理解をいたしております。
私、与野党の先生方とともに、超党派の自殺
対策の議連の事務
局長を仰せ付かっております。
活動を始めてから着実に自殺者数は減少傾向にはありますが、まだ二万人以上と、こういう
状況に置かれておりまして、特に近年顕著になってきておりますのが、若者の自殺者数が減らないという問題であります。
理由を調べてみますと、
職場における人間
関係ですとか
職場のトラブルですとか、こういったことが自殺の大きな要因になっているということがございます。このこと、すなわち
職場における
ハラスメントをどう解消していくのかということでありますので、既に何度も議論はされておりますが、多様な
ハラスメント、
悪質クレームの問題や役所の窓口での暴言、暴行、こういった問題も含めて幅広に、ILOが問題提起しているような
観点に基づいて
取組を進めていただくことが全体のいわゆる自殺
対策という
観点からも大変大きな効果が出ると私ども捉えておりますので、是非
附帯決議にのっとって積極的に
取組を進めていただきたい、このことをまず申し上げさせていただいた上で、
質疑に入らせていただきたいと思います。
今日、まず私、
介護職の人材不足の
対策について、少し
皆様と問題認識を共有をさせていただきたいと思います。
お手元に資料を配らせていただきました。二枚資料なんですが、一枚めくっていただきますと、カラーの資料になっております。
これ御覧いただきたいんですけれども、実は、私、最近介護の
関係の
事業者の方と
意見交換をさせていただく中でちょっと驚いた事実がありましたので、御紹介をしたいと思います。今、
介護職の人材紹介の費用、おおむね一人当たり百万円前後は掛かっているということなんです。
一枚戻っていただきますと、
労働者派遣
事業と
職業紹介事業ということで二つありますが、言うまでもなく、
労働者派遣
事業というのは、派遣元の
事業主、いわゆる派遣会社と
雇用契約を結んだ
労働者が派遣先
企業に行って働くという形になっておりますので、
雇用責任は派遣元の
事業主が負うておるという、こういうことであります。それに対して、
職業紹介事業については、あくまでもいわゆる求人者が紹介者である
職業紹介事業主に対して申込みを行って、その紹介者が
求職者といわゆる求人者をつなぐという、これだけのことでありまして、これはどこにも
雇用関係が成立していないと、こういう形なわけであります。
この
職業紹介事業で、今いわゆる人手不足感が極めて厳しい
状況になっている
介護職の職業紹介を受けると、相場は、つい数年前までは年収のおおむね二〇%ぐらいがその手数料になると言われていて、大体六十万円ぐらい掛かるということだったんですが、ここ数年の間、人手不足が極めて深刻化して、有効求人倍率が、二〇一三年一・七七倍だったものが、一昨年、二〇一七年には三・三三倍、月によっては四倍を超える月もあるという、深刻な人手不足の
状況になっております。こうした
状況の中でこの人材紹介のコストが跳ね上がってきておりまして、今は三〇%から三五%ぐらいということでありますから、年収五百万円の方だと下手すると百五十万以上の紹介料が掛かると、こういうことになっておるわけであります。
この問題について考えてみますと、是非
大臣に考えていただきたいのは、ここまで、いわゆる
介護職の方の処遇改善を図るために、繰り返し人材確保のための交付金や様々な
措置を財政的に講じているわけです。そのことによって、少しずつですけれども、
介護職の方の給料が上がってきているのは事実なわけでありますが、そのこととは別に、介護報酬が
事業主からこうしたところにかなりの金額が流れてしまっていると。介護報酬のこれ適切な使い方なのかどうなのかということを考えなければいけないということを、私、問題提起させていただきたいと思います。
そこで、ちょっと調べてみたんですけれども、有料
職業紹介事業の紹介手数料については、上限制手数料とそれから届出制手数料、二種類あります。そのうち、上限制手数料というのは、
賃金額の一〇・八%相当と上限が決められております。それに対して、届出制手数料というのは、
求職者の年収の五〇%を上限にするという、こういう上限設定、物すごい上限設定になっておるわけでありますが。
そこで、
厚生労働省にお伺いします。そもそもなぜこの上限制と届出制の二種類が設定されているのか、このことについてまず御説明ください。