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島村大君
大臣、ありがとうございます。
今
大臣からも
お話ししていただいたように、やはりこの
世界に冠たる
国民皆
保険制度、
昭和三十六年にできております。この
国民皆
保険制度が、やはり五十年以上もたっておりますので、やはり何の
制度もそうだと思いますが、
制度疲労を起こしているのはもちろんそうです。また、
時代が変わっております。
昭和から
平成、そして今、
令和の
時代に入ってきております。やはりこの
令和の
時代に合った
社会保障制度、そして
国民皆
保険制度を
是非とも全
世代の
方々から見てもすばらしい
制度に、私どもは、しっかりと我々も応援をさせていただきますので、
政府としましてもしっかりとこれは、先ほど
お話ししました二〇四〇年の展望に向けての
会議も進めていっていただきたいと思っております。
そこで、
健康寿命の話を後ほどさせていただくんですが、やはりこの
国民皆
保険制度を守るためには、
健康寿命延伸ということが
一つの大きな柱になると思います。この
健康寿命延伸のためには、
予防、そして
健康づくり、健診等々が、これが大切な大きな柱になってくると思います。この
予防に関しまして、少しちょっと
一つの事例を
お話しさせていただきますと、
がんですよね、
がん対策に関しましては、今、
予防、
健康づくり、健診が必要だと言われておりますが、現在、
日本人は
がんと
診断される方が二人に一人だと言われております。
これも、いわゆる
がんの
予防と
検診を充実させていかなくちゃいけないんですが、先日、ある
タレントさんが
口腔がんとして発表なされ、手術をなされました。この
口腔がんに関しましては、やはり今の
厚労省の
考え方ですと
希少がんの中に残念ながら入ってしまっていると。
確かに、今の
がん患者罹患数からいいますと、二〇一六年で約九十九万人の方が罹患しておりまして、その中で
口腔がんは約二万人だと言われております。ですから、確かに人数的に、
割合的には少ない
希少がんと言ってもしようがないと思っておりますが、ただ、毎年亡くなられる方が、約七千八百人の方が
口腔がんで亡くなると言われております。この
割合は、
検診やワクチンが進んでいます
子宮頸がんから見ますと、
子宮頸がんでは約二千八百人と言われておりますから、人数的にはこの亡くなられる方が残念ながら多いと言われております。ですから、こういう
口腔がんを、今回の、非常に話題となっておりますので、そこをひとつ
皆様方に
口腔がんというのはどういうことかを御理解していただきたいと思っております。
分かりやすく
皆様方に
お話しすると、少し話が飛びますが、
四谷怪談というのがありますよね。この
四谷怪談に出てくるお岩さん、この方は実在の方がいると言われておりますが、この方は若くして
上顎がん、いわゆるここの
上顎の
がんになってしまって、若い方ですので進行が早く、顔面が醜い
変化をして、いわゆるこの腫瘍が固くなってしまって、この
見た目がお岩さんだと言われておる、これが
鶴屋南北さんが作った話だと言われております。
また、私の
診療室が
浦和にあるんですが、ここは
口腔外科専門でございまして、今回、この
口腔外科専門の
診療室に、二月から、
タレントさんが発表なされた後、一か月に約百人強の方がこの
口腔がんを本人が心配で実際的に
診療に来ていただいております。これはやはりすごい数でございます。この
口腔がんに関しまして、先ほど
お話ありましたように、今うちの
診療室で約百名の方が来ていただいて、そのうち四人ですね、四人の方が、これは前
がん病変といいまして、
疑いですけど、前
がん病変の
疑いとして
専門病院に送らせていただきました。
このように、今非常に世間では、
国民の間ではこの
口腔がんの怖さというのを非常に今言われておるんですが、なぜこれが怖いかというと、今
お話ししましたように、
一つは
見た目の問題。
口腔がんになってしまうと、やはり顔ですので、非常に顔が
変化してしまう。
また、
機能的には、特に舌であると、
べろでありますと、舌の
機能がやはり落ちる。やはり、舌を例えば半分切断しますと、半分は確かに残りますが、半分を移植するわけですね。移植しますが、この
機能というのは、やっぱり普通の舌とは同じような
機能はできないと。
皆様方よくごっくんと嚥下をするときに、この
べろを上の
上顎に付けていただいてごっくんすると簡単にごっくんできるわけです。この
べろを
上顎に付けずに口を開けたままごっくんしてくださいといっても、これはなかなかごっくんできないんですよ。要するに、
陰圧にならないですからごっくんできないわけです。
ですから、やはりそれだけの
一つの大きな、食べることに関しましても
べろが必要ですし、私は英語が得意じゃないですが、よく言われますLとRですね、この違いはこの
べろの使い方だと言われております。こういう発音問題も非常に関係するのがこの舌でございます。
ですから、
希少がんだと言われておりますが、
是非とも、これを
国民の
皆様方にどのように広めていくかということを、大切なことだと思っておりますが、今現在、
厚労省としてこの
啓発活動をどうしているかをまず
一つ教えていただきたいと思います。