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新妻秀規君 まず、
災害関連
情報システムについての整備、運用について
伺いたいと思います。
この件は、先ほど又市先生も御
質問されましたけれども、重要な
課題だと思っておりまして、一部重なりますが、他の論点も含め、詳細に
伺いたいと思っております。
資料一を御覧ください。
ここでいう
災害関連
情報システムとは、この資料のように、政府機関が保有します
防災情報システムの総称でありまして、中央
防災会議は、指定行政機関等が個々に整備している
防災情報システムの相互の連携が取られていない面があるというふうに
指摘をしておりまして、
効果的な
防災対策に結び付いておらず、指定行政機関等の間で
防災情報の共有化が必要であるとしまして、
平成十四年の十月に
防災情報の共有に関する専門
調査会を設置いたしました。その
情報のプラットフォームとなる役割を持って整備されたのがこの資料の一番目にあります
内閣府所管のこの総合
防災情報システムであります。
平成二十三年五月に運用を開始をいたしました。
平成二十三年の十二月に修正されました
防災基本
計画によれば、国、
地方公共団体は、
情報の共有化を図るために、各機関が横断的に共有すべき
防災情報の形式を標準化し、総合
防災情報システムに集約できるように努めることとされています。
しかし、
平成二十四年の六月に開催されました
内閣官房、
内閣府の行政
事業レビューの公開プロセスの評価結果は、大幅な改善を要するでありました。その評価
内容は、実際の運用を想定したシステム設計とすべき、民間、他省庁の
資源との連携をすべき、
地方公共団体と共有できるシステムを整備すべき、そして
効果の検証を行うべき、大変厳しいものでした。
そして、昨年四月、先ほど又市先生も取り上げられましたが、会計検査院によりまして、「各府省庁の
災害関連
情報に係る整備、運用等の
状況について」との検査報告書が発行されたところであります。
昨今、
災害が相次いでおりまして、
災害関連
情報システムの整備は急務と考えます。事実、三年前の熊本地震のときにも、複数の政府機関が熊本県に対しまして同じ種類と考えられる
災害関連
情報を府省庁ごとに別の様式による報告を求めていたり、また、
災害関連
情報の収集のために電話による問合せが多数行われたりしていまして、熊本県がこれらの
対応に労力を要している、こういう実態が発生しておりました。もし行政
事業レビューでの評価結果がきちんと反映されていれば、
地方公共団体や熊本県のシステムと中央省庁のシステムの間で
情報の連携、すなわち
災害関連
情報の自動的な吸い上げ、つまり自動入力が行われて、このような事態にはならなかったはずと考えます。
これは一例でありますけれども、もしこのまま
災害関連
情報システムの改善がなされなければ、このような事態は続発をして、本来被災者の救援や復旧
活動に掛けるべき労力が無駄遣いされてしまう、これ大変重要だと思うんですね。この
観点から、検査院の報告に基づきまして政府の
取組について確認をしたいと思います。
まず、
内閣府における
災害関連
情報システムにおける自動入力化の促進と他省庁への自動入力化に向けた働きかけについて
伺いたいと思います。
災害対応を迅速に進めるためには、各府省庁で保有する
災害関連
情報システムの
情報連携を進めることが重要と考えます。ここで入力する
情報の種類によって自動入力される割合に大きな差が生じていると、検査院は、この検査報告書は
指摘をしております。
例えば、地震や津波や台風といったハザードに関する項目では自動入力される割合は比較的高いのに対しまして、死傷者、行方不明者、道路、鉄道の
状況など被害という項目であったり、また、医療施設
状況だったり避難所の
状況、物資拠点といった
対応という項目ではその割合が低くなっています。
総合
防災情報システムを始め、
内閣府が持つ
災害関連
情報システムにおいて、被害及び
対応に関する
情報について自動入力されることが必要と考えますが、どのように取り組むのでしょうか。
また、他の府省庁の持つシステムについても自動入力の
重要性について是非とも周知をしてほしいと思いますが、どのように取り組まれますでしょうか。