○堀越
委員 立憲民主党・無所属フォーラムの堀越啓仁でございます。
本日は、
農林水産委員会にて二回目の
質問に立たせていただきます。諸先輩の皆様に格段の御配慮をいただきました。このことについて、まず冒頭、御礼申し上げたいと思います。
そして、このたび豚コレラ
被害に遭われた養豚
農家の皆様方に心からまずお見舞いを申し上げるとともに、実際
現場で
対応していただいている皆様に敬意を表し、また、政府におかれましては、一刻も早く終息宣言を出していただけるよう、心から
お願いを申し上げたいと思います。
また、先週、私の
地元の群馬県からも豚コレラ
対策の強化を求める緊急要請書をいただきましたので、この場をかりて、重ねて政府に要請をさせていただきたいと思います。どうぞよろしく
お願いいたします。
さて、さきの臨時国会でも申し上げましたが、現在、私は環境
委員会と
農林水産委員会に所属をさせていただいております。環境の問題について、特段、もともと議員になる前から関心を持っております。全力で取り組んでいるところでございまして、いわゆる自然系職員、レンジャーに倣いまして、私も自然系国
会議員を目指していきたいということで今取り組んでいるところでございますので、そういった
観点からも、この
ため池の問題について、
法案について
質問をさせていただきたいと思いますので、よろしく
お願いいたします。
まず、本
法案の
ため池について、各
委員からもお話ありましたけれ
ども、少し触れさせていただきたいと思います。
まず、
農業用水を確保するために水を蓄え、取水できるように人工的に造成されたものが
ため池であると
承知をしておりますが、やはり、その一方で、かんがいであるとか洪水調整、あるいは土砂流出防止、あるいは生物の生息、生育の場であったり、先ほどお話もありましたけれ
ども、
地域の憩いの場として非常に多面的な
機能を有しているのが
ため池であるというふうに
承知をしております。
さらに、
ため池は、
西日本を
中心として二十万カ所あるとされ、さらに、七割は
江戸時代以前につくられたものがほとんど、あるいはまた、つくられた年代が不明なものがほとんどであるというふうに
承知をしております。水田稲作農業を
中心とする我が国では、圃場の拡大や土木技術の発達とともに、農業水利
施設として、水源として
農業用ため池が数多くつくられてきたわけでございます。
ため池というふうに聞くと、私、頭にすぐ浮かぶのが、やはり四国・香川県にある満濃池でありまして、満濃池は、皆さん御存じのように、弘法大師である空海がこの改修に当たられたということで知られております。これは、八一八年に洪水による
ため池の
決壊を受けて、弘法大師である空海がその改修に当たられたということで有名になっているわけなんです。
ちなみに、私も実は真言宗と並ぶ天台宗の僧侶でございまして、この天台宗の宗祖、開祖である最澄、伝教大師もまた、実は国土の
防災のために六所宝塔という宝塔をつくられています。今現在、実は
時代の流れとともになくなってしまったんですが、今でも比叡山の延暦寺にある東塔と西塔、そういったところに二カ所ある。私の出身である群馬県にも、もともと一塔、宝塔がございましたが、これも残念ながら今は焼失しておりますが、当時、
災害からやはりこの国を守ろうとしたその思いというのは、古くから受け継がれてきているんだろうというふうに思います。
この伝教大師様のお言葉に、正災は諸仏も滅することあたわず、七難は即滅すという言葉があります。これは仁王経というお経なんですけれ
ども、このお経を読誦することによって、災難あるいは
災害を消失し国家が安泰になるとされているお経でございまして、この言葉の中にあるものなんですが、天変地異は仏さんでも避けることができない、しかし、それに付随して起こる災難というのは必ず免れる手だてがあるんだということをおっしゃっているわけですね。
昔から、
台風や
集中豪雨、
地震などの天変地異という発生は、これはやはり避けることができなかった。しかし、そうはいっても、それに伴って発生する
災害や二次
災害というのは、私たちは、
防災や減災ということを通じて防げる手段が何かしらあるんだということを、既に昔から教えていただいているんだろうというふうに思います。
これを改めて私たちはしっかりと受けとめて、この今の気候変動の日本において激甚化している自然
災害に対して真っ向から向き合っていく、そういった必要があるということを私たちは今もう一度確認をしなければいけない。そういった意味からすると、この
ため池に関する
法案、本当に重要なものであるというふうに思っています。
しかしながら、これらの甚大な
被害、昨年の七月にありましたけれ
ども、
水害被害を受けて、この
ため池法案、
審議がなされるということになっておりますが、やはり、本来であれば、それを未然に防ぐための
防災、減災であってほしかったという思いがあります。
その上でお伺いしたいわけですが、これまでやはり
整備が不十分であったということは否めないと思います。そして生じていた問題と、ようやくといいますかやっとというか、本
法案をこの時期に
提出した理由について、重複するところもあるかと思いますが、農水省に伺いたいと思います。