○高橋(千)
委員 そういうことなんですよ。つかんでいただきたいなと思うんです。
結局、処遇改善のためにいろいろな
事業をつくりました。五年経験した方、十年経験した方、階段のようにキャリアアップしていこうと。だけれ
ども、そもそも非常勤、非正規が圧倒的に多くて、そして細切れの、週三日だけよとか、一日、午前中だけよとか、そういう中でやりくりをしているのが実態なわけですよね。そうしたら、そこからキャリアアップするというところにつながっていかないわけです。
例えば、愛知県の場合は大変、正規
職員がゼロの
自治体が多いです。名誉のためにイニシャルで言いますけれ
ども、O市、三十四カ所のクラブが
自治体立なんですけれ
ども、非正規が二百七人で、正規はゼロです。I市、指定管理のみしかありません、五十八クラブ、非正規が五百五十八人で、正規はゼロです。K市、
自治体立が三十一クラブ、非正規が百四十五人いますが、正規はゼロです。T市、
自治体立は二つしかなくて、非正規三十人で、正規
職員はゼロです。指定管理が六十四クラブあって、非正規五百三十六人で、正規はゼロです。これはほんの一部でしかありません。まだたくさんあります。
こういう実態の中で、今の処遇改善というだけでは、
事業を当てはめるだけでは手を挙げるところがないし、人手不足が解消できるわけがないと思いませんか。
研修に行けない、送り出してやる体制がない、
研修を受けても賃金はふえない、現場は悲鳴が上がっています。
一昨年、山形市と天童市の児童クラブを、私、視察しました。あらゆるパターン、学校の中の教室や学童専門の公民館、すばらしい公民館がありました。それから、学校の校舎と校舎のすき間にプレハブを建てているところ、あるいは昔ながらのプレハブ、マンションの一室、さまざまなパターンを見て、専門のところが一番理想だなと思ったんですけれ
ども。
ただ、その狭い中でも、やはり
自治体がガイドラインの
基準に合わせて、ともかく待機児童をつくらない、そうやって増設をしてきたという、これは天童市の姿勢なんですが、これはすばらしいと思いましたし、そういう中で、どこでもベテランで情熱的な
支援員が誇りを持って
子供たちに接しているんです。だから、
子供たちの表情もとてもいいですし、満足をしている。
でも、若い男性
職員が寿退社、これは逆の
意味であって、結婚すれば暮らしていけないからやめていく。今頑張ってやっている自分たちがいなくなったときはもう引き継ぐ人がいないだろう、あと何年もつかという訴えもあるわけなんです。
ですから、抜本的な
見直しをするべきなんです。準備の時間も含め八時間労働が当たり前、正
職員としてきちっと見ていく条件をつくっていく、それに見合った処遇を保障できるよう、国としての責任を果たすべきだと思いますが、いかがでしょうか。