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西村参考人 二〇一七年でああいうことが起こったにもかかわらず、それが全くその後にプラスの影響を持ってこなかったというのは非常に遺憾でありますし、私としてもじくじたる思いであります。
そこで、点検検証部会を立ち上げるときに、極めて明確な形で、中立性の
確保とか、それからもう一点は、そういうふうに明確に書いたものがあるかどうか、ちょっと私、記憶にありませんが、少なくとも私は、例えば、要するに、全てを事務局任せにするのではなくて、基本的には点検検証部会の
委員が率先して何をするかということもやりますし、それから事務局に対して指示を出す、そういう形でやってくれという形で指示を出しております。
これは、こういう問題が起きたときに、どうも事務局任せにするとなかなかうまくいかないということがあるということは事務局自体もわかっていますので、そういうことをあわせて、きちんとした、
調査の質の向上ということを担保するためにこういう形の仕組みにしたわけです。
それからもう一つは、前のものは、いわば、
自分たちで勝手にというか、
自分たちで自己
評価して考えなさいということですが、今回の場合はそうではなくて、非常に詳しく、先ほど
委員が、議員がおっしゃったように、非常に詳しくアイテマイズして
調査をするという形になっています。
その中には、例えば、人員、体制、
職員の
統計研修受講
状況とか、それから、
統計作成の各段階における審査を実際にどうやっているのか。レンジのチェックとか時
系列のチェックとか、当たり前なんですと思うんですが、実際上それがなされていないケースというのがあるということがあるわけですね。それから、
調査票
情報等の保存です。この保存なんというのは当たり前だと思うんですが、ついこの間まで当たり前ではなかった。それから、委託業者や
地方公共団体の履行の
確認、過去の
調査結果の訂正、公表の
状況、こういったものを数十項目に分けて、これを書面で詳細な
情報の
報告を各府省から受けた上で、二つのワーキンググループで精力的にヒアリングをするという形で行っています。
これはどういうことかというと、やはり、どういうものでも、妙なことをしていると、幾つかの非常に詳しいものを
提出させると相互にそごが出てきますから、それを使って我々としてはきちんとしたものができる、
調査ができる。その
調査の質というのは、この点検検証部会をなさっている
委員の
方々、それから専門
委員の
方々、そういう
方々のいわばエクスパティーズというか、能力に依存しているという形になります。
今回の場合は、そういう
意味で、我々としてはほぼベストと思われる方をお願いすることができたと思っていますので、これをきちんとやっていくというのが、このようなことを二度と起こさないための一つのものだと思います。
でも、重要なのは、最終的にそういったものをきちんと正確に、うそではなくて、本当のことを正直に
報告してもらうということが前提になります。だから、そういう
意味で、
考え方としては性善説にあくまでも立っていますので、これをきちんと各
統計部局は考えていただきたいということです。
性悪説に立った検査、つまり、我々が検察官のようになるということもあるんですが、そのためには、人員と時間というのが恐ろしくかかりますので、それはやはり、ちょっと基本的には無理だろう。我々がやれるのは、我々のこの範囲の中で最善のことをやっていくという形になると思います。
それから、これは、基幹
統計ではなくて、一般
統計についても基幹
統計に準じて各府省で自己点検を進めており、基幹
統計のヒアリングを終えた後で点検検証部会で
報告がなされて、またここで一応きちんとした審査をするという形になっております。
以上です。