○津村
委員 今言及されました令和二年の二千五百人以下という目標については、若干ハードルが高いのかなという印象を持ちます。
と申しますのも、二年前の
交通事故死者数は三千六百九十四人、昨年は三千五百三十二人で、百六十人程度減っているんですが、他方、
高齢者の方の
事故の比率というのが上がっておりまして、
高齢者の方の運転に起因する
事故というのもふえておりまして、それは今回のこの
事故を見ても、
高齢者の数はふえていくわけですから、
交通事故発生件数がこれから本当に減っていくのかということであります。
二年後に今の三千五百人が二千五百人以下と千人も急減するというのはなかなか考えにくい中で、現実的、かつ、ぜひ達成可能な目標を明確に掲げていただきたいというふうに思います。
自動運転技術についてはいろいろ諸説あって、なかなか未来が読めないところがあるんですけれども、例えば二十五年後には、シリコンバレー界隈では、人間が運転をすることを禁止するであるとか、
レベル5になれば、運転の免許というか、運転
技術は必要なくなるわけですから、例えば令和生まれの子供たちは、将来自分で車を運転しないという世代になるかもしれません。
そういう驚天動地な世の中の変化が起こり得るわけで、そこはぜひ、最も
技術なり知識をお持ちの
国土交通省が、人材育成という意味では十年、二十年、対応がかかっていくものですから、これは、
技術の進歩と人間の進歩の時間軸のずれというものがいろいろな社会問題を引き起こしていくのではないか、逆に言えば、いろいろなチャンスを生むのではないかという壮大なテーマでありまして、そういう
技術と人間の、
技術は毎年でもどんどん進んでいくのかもしれませんが、人間はそこまで追いつかないことでいろいろな問題が起きるという問題意識で以下の
質問をさせていただきます。
質問通告をさせていただいている二番目がまさにそれなんですけれども、人間が引き続きイニシアチブをとる、しかし
自動運転の
技術がかなり進んだ、今回の
法案が想定している
レベル3の世界と、数年後には
実用化が見込まれているとされる
レベル4、これは、引き続き人間は介在しますが、イニシアチブは
自動運転技術、つまり機械が持つ。ここは大きなルビコン川であって、どちらも介在するとはいえ、人間がイニシアチブをとるのか機械がイニシアチブをとるのかでは、全く別の世界が広がると思うんですね。
これが一気呵成に進むのであれば、場合によっては大きな混乱が生まれないのかもしれませんが、数年にわたってこれが、両方のものが世の中に介在する。つまり、車というものが、今、マニュアルやオートマがあるとはいえ、外形的にはほぼ同じような機械なわけですけれども、二種類の全く別の機械が世の中に同時に存在するということになれば、これは非常に危ないというか、リテラシーの違いが生まれてしまうのではないか、そのことが、場合によっては
交通事故の件数をふやすのではないか、車がどんな動きをするのかわからなくなってしまうのではないかという懸念が表明をされています。
昨年のこれはシリコンバレーの
会議だと思いますが、
自動運転車に早く免許を与えるべきだ、同時に、できるだけ早く人間から運転免許を取り上げなくてはいけない、
自動運転車と人間の運転する車が混在する過渡期というのは極めて危険だし、
データ処理上の無駄も多い、そういう
議論がなされています。
このことについて、きのう
国交省の事務方の皆さんと
議論をしましたら、いや、それはドライバーの方への指導を徹底します、自分が運転する車はこういう仕様になっているということを今まで以上によく勉強していただきますということと、もう一つは、これはアラームを想定しているのか、何か光を点滅させるのかわかりませんが、これは
自動運転車ですよということをはたから見てわかるような、そういう仕組みを
検討していますという二つのお答えをいただきました。
しかし、
レベル3や
レベル4にもいろいろなタイプがあって、日産が
開発しているものとトヨタが
開発しているものとヨーロッパのものでも全然違うんですよね。そうすると、やはり、かなり規格といいますか物を標準化していかないと、いろいろな種類のものが混在している状態というのは非常にわかりにくい世界になっていくと思うんですけれども、このリテラシーの偏りについて、
大臣はどう思われますか。