○小宮山
委員 国民民主党、
小宮山泰子でございます。
本日は、
障害者の
雇用の
促進に関する
法律の一部を改正する
法律案について
質疑をさせていただきます。
また、今上天皇陛下の御退位、皇太子殿下の御即位にかかわる大型連休を控えまして、
平成最後の国会審議、
厚生労働委員会の審議となること、非常に感慨深くこの場に立たせていただいております。
私自身、一番最初に衆議院に当選させていただいたときは、
厚生労働委員会に入らせていただいておりました。当時は、正直、年金改革とかで、この部屋でも外でもさまざまドラマがございましたので、非常に久しぶりにこの場に立ちますと、ある意味、何か頑張らなきゃなという思いもするところではございますけれども、本日は、今回のこの法案の背景を思いますと、本当にさまざまな
課題が見えてくるものでございます。
私自身、
障害者政策、また、子供のころから、
障害をお持ちの方々や、さまざま、母に連れられていろいろな方と接しさせていただきました。そして、その方たちの才能や可能性というものも見て育ちましたので、少しでも多くの方々が
社会の中できちんとした自分の居場所を見つけられる、そしてそれを受け入れられる豊かな
社会づくりにつながる審議になればと思っておりますので、どうぞ
大臣よろしくお願いいたします。
さて、今回の審議を行います
法律は、
障害者雇用数の水増し問題への
対応が大きな背景となっております。改正の目的も、
障害者の
雇用を一層
促進するため、
事業主に対する短時間労働以外の労働が困難な
状況にある
障害者の雇入れ及び継続
雇用の
支援、また国及び
地方公共団体における
障害者の
雇用状況について的確な把握をするということが改正の目的となっております。
三十年間にわたる
平成の時代、
障害者にかかわったさまざまな変化がございました。
障害者権利条約の批准、総合
支援法の
整備、差別解消法など、関連する法
整備が重ねられてまいりました。また、交通バリアフリー法、さらに、昨年暮れ成立のユニバーサル
社会推進法など、
障害者を含むさまざまな立場の方にとって暮らしやすい
社会実現を目指した法制も取り組まれてきたところであります。
幾つかの法
整備に私自身もかかわらせていただきました一人として改めて振り返ってみると、感慨深い時代だったと感じております。
また、
平成三十年の間は大規模災害が多く起こった時代でもありました。阪神・淡路大震災、東日本大震災始め、中越、九州、大阪北部、北海道などでの地震、集中豪雨や台風など。災害現地において、東日本大震災のときDPIさんのつくられたデータなどを見させていただきますと、
障害者の方々の直面した現実というのは大変厳しく、東日本大震災のときには、
障害者の死亡率は健常者の二倍に達していたというデータもございます。
さまざまな災害においての
障害者というもの、また、日本は災害も多いところでもあります。
多様性が尊重されるダイバーシティー
社会、共生
社会、インクルーシブ教育など、キーワードも多く見かけるようになってきましたので、ある意味、明るい兆しにも感じておりますが、同時に、やま
ゆり園事件のような、偏った物の捉え方がむき出しになり暴走する、痛ましい事例も散見されるようにもなってきております。この点も大変大きな懸念を持っているところでもあります。
間もなく迎える新時代であります令和、穏やかで安心して暮らせる、
障害者も健常者も、あるいは年配も子供たちも子育て世代も、誰もがお互いに認め合い、尊重し合える
社会の時代となりますことを期待するとともに、そのために、
制度をつくり、
仕組みをつくり、その上で必要なものをきちんと整えていけるよう、与野党問わず多くの先生方と御一緒に私も取り組んでいきたいと思っております。
さて、二十四日の参議院本
会議において、旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の
支給等に関する
法律が全会一致で可決、成立いたしました。議員立法により成立した
法律ですが、今後は所管
省庁たる
厚生労働省においてしっかりと施行していただくこととなります。
そこで、法成立直後でございますが、何点か
確認しておきたいと思います。
法律の前文では、「我々は、それぞれの立場において、真摯に反省し、心から深くおわびする。」との文言にて反省とおわびが盛り込まれております。反省とおわびの主体が「我々」となっており、国がといった形などで明確に示されていないことへのさまざまな
意見なども報じられているところでありますが、議員立法での成立に向けて御尽力いただいた各党関係議員の先生方には敬意と感謝を申し上げたいと思います。
法成立後、安倍総理並びに根本
厚生労働大臣は談話を発表し、その中で、
法律の前文と同じ反省とおわびの言葉を選んで用いられております。
そこで、首相並びに
大臣の談話において、この反省とおわびという文言を改めて用いられておりますが、この談話に込められている真意、思いを、一時金などを所管することとなります根本厚生
大臣より改めてお聞かせいただければと思います。