○山崎
委員 しっかりしてください。よろしくお願いします。
今、現状を大きく捉えて、原発三・一、再エネが一六・一%、残りの約八割が火力ということですね。
今、お手元に
資料をお配りをしました。二番の図を見ていただきたいんですけれども、今、二〇一七年がそういう
数字だということでございます。それを二〇三〇年にどういう姿にするか。もうざっくり、できるだけわかりやすくと思って、整理をしました。省エネとか節電の部分はちょっと省略をしまして、比率だけ。
政府案を見ると、火力発電は五六%、再生可能エネルギー、二二から二四のうちの二四、高い方をとった、それから、原発は二〇から二二のうちの二〇という低い方をとって、図を描くと、こんな図になります。再生可能エネルギー二四、原発二〇で、四四%がいわゆる
政府がいう非化石で、火力が五六ですね。
私たちが今提案している原発ゼロ基本法案の中身は、単純に描くと、五六%が石炭火力、再生可能エネルギーは四〇%以上、これは法案でも決まっていますので、高度化法を踏まえると四四%という図になるんですね。これを我々はもっと高くしたいんですけれども、単純に
政府に合わせて比較をするとこういう図になるということです。
私は、この図を見ながら、
政府が言っている三EプラスEをそれぞれの分野で比較をしていって、では、この二つのエネルギーミックスのよしあし、きちっと見きわめていきたいということで、この
資料をつくりました。
火力発電については、言うまでもないんですが、ここはもう私どものアイデアを特に入れるまでもなく、例えば、
政府と同じアイデアをとったとします。石炭火力とか減らさなきゃいけないというのは我々のアイデアですが、それはとりあえずここでは議論の外に置くとすると、例えば、CO2の排出量も、発電コストも、エネルギー自給率に与える影響も、ここは同じだと思います。同じです。
問題になるのは、その下ですね。再生可能エネルギーと原発を組み合わせるのか、再生可能エネルギー四四%まで行くのかという、ここの違いなんですよ。
CO2排出量に関して、右側に表をつけました。これは基本的には同じとしましょう。
発電コストについて。発電コストについては、これはほぼ同じです。これは
政府の
数字として、原発は十・三円ですか、モデル計算。太陽光発電、風力発電にも出ていますが、十円よりも安い金額で二〇三〇年の絵を描いています。ですので、ここはほぼ同じ。長期的に見ると、原発は高く、再エネはどんどん安くなっているという流れの中で見ると、発電コストについても、実は、再エネ四四%の方が優位です。
それから、エネルギーの自給率は、言うまでもありません。原発は準国産。若干燃料を輸入しなきゃいけない。再エネは完全に国産ということですね。
大きく違うのは、Sの部分の安全性です。事故のリスクというのがゼロではないという以上は、ここはやはりリスクを見なきゃいけないんです。再エネにはそういうリスクはありません。
これは単純に
政府の皆さんの考え方に沿ってまとめたものですけれども、本来、これにまた、例えばバックエンドの問題だとか、そういうものも載せなきゃいけないということだと思います。
この比較において優位性を考えたら、例えば我々が出している原発ゼロ法案、このエネルギーミックスの方が優位じゃないかというのが
一つです。
では、この四四%再エネ入れるのと二四%再エネ入れるのの、この比較です。コストは、
先ほど言いましたとおり、ほぼ同じになってきますよ、二〇三〇年。
そうしたら、では、あと、皆さんが言っているのは系統の安定性のようなお話ですね。ただ、私が言えば、火力発電が五六%も残っていて、この火力発電の中の例えばガス火力は、非常に調整がやはりききやすい、例えば石炭火力や原発に比べれば、変動に対応することができる電源です。そういう
意味では、この五六%の火力発電をうまく使いながら再生可能エネルギー四四%入れることは、非常に私は現実的だと思います。
世界でもこのぐらいの目標はどこも掲げているところです。
吹き出し、右下に書きました。この導入のためには、幾つか今までもずっと議論してきたことが必要だ。
私は、やはり、いろいろな再エネをその
地域地域に合わせてバランスよく入れるべきだというふうに考えていますが、そういうような
取組をきちっとやっていく。それから、系統の整備ですね、再エネの優先接続だとか、そういったことをきちっとやらなきゃいけない。それから、
地域間の連系線の話もいつも出てきます。
日本は海外とつなげないのでという
世耕さんの決めぜりふがありますが、これは、
地域を
日本の中でも区切って見たときに、海外と同じようなネットワークをつくっていけばいい話です。そんなに大変な作業ではない。市場の活性化、それから需要のコントロール、揚水発電あるいは蓄電池、今蓄電池が爆発的に安くなっています。
こういったことを組み合わせれば、この四四%という
数字は、実は非常に私は、実現可能であるし、これをやることによって、
日本産業、大きくプラスになります。
今、いろいろな試算をさせていただいていて、その中で、例えば
雇用、この新しい再エネのこういう
世界を展開することによって百万人規模の
雇用が生まれるというような
数字を今専門家の皆さんからいただいています。これはまた、まとまり次第、皆さんにもお示しをしたいんですけれども。
日本社会にとっても大きなプラスのある、この原発ゼロのエネルギーミックスなんです。
この比較をして、二四%で再エネとめる、再生可能エネルギー四四%に行く、この比較。それでも、これを見て、ああ、やはり、でも四四%は無理だなと
世耕さんはお思いになるのか、今のお話をどう受けとめているか、お聞きしたいと思います。