○山崎
委員 ありがとうございます。
ちょっと資料を見ていただきたいんですけれども、一枚目の資料の一番上の方、これは、国際
エネルギー機関の統計をベースに自然
エネルギー財団の方がまとめた資料です。
見ていただいて、将来の
発電電力量を自然
エネルギーかあるいは原発かということで、それだけではありませんが、比率を書いています。ちょっとグラフを見ていただくと、三本ずつある、四本ですかね、
実績と、それから予測が三本ずつあって、二〇一〇年の予測、二〇一四年の予測、二〇一八年の予測と三本ずつあるんですね。
特徴的なことは、とにかく再
エネについては、上の方です、緑の方ですね、どんどん上に上がっていっているので、
発電の比率が高くなっている。最終的に、二〇四〇年の四一・四という数字があると思います。四一・四%が再
エネで
発電する量。その予測がどんどん、毎年というか、年によって上に上がっていっている。下は原発です。最後が二〇四〇年の九・二%という、一割を切っているというのが、これはIEAの統計データをベースにしたあれです。要するに、これは年々、この予測をするたびにこの格差が広がっているということです。
下の図を見ていただくと、これは原子力
発電所の商業炉の着工というグラフでございますが、ピークは四十年前ということで、もう今はほとんど着工がないという
状況です。
資料二を見ていただきます。資料二の下の方、各国での脱石炭政策の展開というのを見ていただくと、これは細かく読みませんが、大体、二〇二〇年代、二〇三〇年までに、石炭火力をゼロという
方針を掲げている国々がずっと並んでいます。この傾向というのはもう本当に世界的な潮流になっているのは、皆さん御存じだと思います。
上の図を見ていただきたいのは、これは、石炭火力であっても、例えば超超臨界という、USCという技術を使えば、従来の超臨界よりも、超臨界圧のプラントよりもCO2の排出が少ないんだというけれども、実際にその減る量というのは、ここに書いてありますけれども、〇・八六七が〇・八〇になる。このくらいの技術的な優位だということで、結局、LNGの火力と比べれば倍以上のCO2を出しているということなので、気候変動のことを
考えると、下のような
方針をみんなとっているということでございます。
こういう中で、もちろん、これからどうしても、途上国と言うとあれですけれども、こういう
発電所が必要なときに、石炭火力をという声が上がるのはあるかもしれない。でも、
日本として、じゃ、石炭火力をつくってあげましょうか、いいですよというお話にすぐなるかどうか。
私は、ここはやはり、技術的ないろいろな
評価をして、より気候変動
対策になるようなプロジェクト、再
エネであってもいいと思います、場合によってはLNGであってもいいと思う、そういったものにかじを切る、そういう後押しをしなければいけないと思うんですが、そのあたりをどうお
考えなのかというふうに、私はぜひそこはお聞きしたいと思います。
続けて言うと、今の経産省のこの戦略を見ていると、少しちょっと強い言い方をすると、世界に取り残されてしまった原発
産業あるいは火力
発電所、それも石炭火力の、
日本産業の延命と言うと言葉はちょっときついですが、そのためのインフラ輸出になっていませんか。原発も石炭火力も、今データでもお示ししたように、もう衰退
産業です、申しわけない、時代の逆行です。
何で、成長分野に乗り出さないで、かじを切らないで、石炭火力やあるいは原発に力を入れようとしているのか。もちろんそれだけではないのはわかりますが、そういったものがいまだに支援のメニューの中に上がってくるのか、それをちょっとお聞きをしたいと思います。
私の提案は、例えば、
日本であれば、廃炉技術のインフラ輸出というのはあると思うんですよ。廃炉の技術、今
福島では途上かもしれない、でも、そういったものに取り組むいろいろな技術的な素養が蓄積されているんじゃないですか。そういったものを売り込もうという意思がありますか。そのための準備をしていますか。
今、総体でちょっとまとめてしまいましたけれども、
世耕大臣、どうですか。