○長島
委員 未来
日本、長島昭久です。どうぞ、ラストですのでよろしくお願いいたします。
きょうは、
沖縄になぜアメリカの海兵隊が必要なのか、そのそもそも論に返って
質問をさせていただきたいと思うんですが、先ほど来、
日米同盟の不平等性というか、何というんでしょうね、不平等であるというような、先ほど、
原口委員からは、地位協定の問題とか、これはもうずっと戦後提起されてきているそういう問題だと思うんですが、私は、
日米安保条約というのは
二つの意味で不平等を抱えているというふうに思っているんです。
一つは第五条、
日本の施政下に対する攻撃についてのみ
日米で共同対処する。ですからトランプ大統領などは、アメリカは
日本を助けるのに、
日本はアメリカを助けない、これはおかしいじゃないか。これは、ある意味でいうと、アメリカ側から見て不平等になっているんです。
それを何でカバーしているかというと、第六条、米軍に、極東の安全のために施設・区域を提供する義務を負っている。これは、
日本側からすると
沖縄問題の最たるものですけれども、この六条に起因する不平等、不条理、
事故、事件、騒音、さまざまな
負担を強いられている。こういうことなんです。
しかし、私は、基本的に
日米同盟というのは微妙なバランスで成り立っていると思っているんです。それは、私ずっと言っているんですが、有事の
リスクはアメリカの方が大きくとる。そのかわり、平時のコストを
日本がより大きくとる。この
二つによって何とかバランスしているというのが、お互いから見て不平等な
日米安保体制の基本構造だというふうに思っていますので、これは私の見解ですけれども、
負担を大きく減らすためには、やはりある程度
日本が有事の
リスクというものをとっていかないと、これはバランスされないんです。
したがって、集団的自衛権の問題というのは、非常に重要な、
日本が集団的自衛権を行使するというのは、この微妙なバランスをとっていく上で、よりアメリカ側に
負担の軽減を求めていく上では極めて大事な私は
ポイントだということで、ずっとこの間、そこについては支持をしてきたわけです。
そのことを前提にきょうはちょっと海兵隊の存在意義について、多分きょう十分では終わりませんので、次回も含めて二回に分けて行いたいというふうに
思いますが、まず、
防衛白書を読みますと、こう書いてあります。二百八十六ページ。ちょっと前段ははしょりますが、「様々な緊急事態への対処を担当する米海兵隊をはじめとする米軍が駐留していることは、
日米同盟の実効性をより確かなものにし、
抑止力を高めるものであり、わが国の安全のみならず、アジア太平洋地域の平和と安定に大きく寄与している。」こう書かれているわけです。
抑止力を維持していく上で米海兵隊は役割を果たしているんだという記述であるわけですが、河野
外務大臣、最初に、
抑止力というものを
国民の
皆さんにどう御
説明なさいますか。