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山本太郎君 非常に力強いお答えいただきました。ありがとうございます。
人権がじゅうりんされることが日常的に行われる社会であってはならない、これ近代国家であるならば当たり前の話ですよね。オリンピックホスト国ならばなおさらのことです。
しかし、これを大きく妨げる施設、
日本国内に存在します。難民申請者も多く収監されている入管施設です。命からがら脱出、他国の庇護と援助を求めてやってきたのに、二十四時間監視
体制の下、鉄格子、施錠をした部屋で罪人のような取扱い。出身地、言語、宗教、生活習慣を無視した
状況で、五名一組ほどでごちゃ混ぜに強制的に収容しているのが入管施設。
全国の入管収容施設において一番長期収容されている者の期間は、法務省によると、十月一日現在で六年、六年です。頼れる人はどこにもいない。なぜ長期収容されるのか、なぜ仮放免申請を出しても出しても却下されるのか、いつまで収容されるのか、いつになったら出られるのか、何も分からぬまま、何も知らされぬまま、いつ強制退去させられるかもしれないという恐怖におびえて、普通の精神状態保つのが非常に難しい
状況だと言えます。
今年の四月、東
日本入管センターのシャワー室、三十代のインド人男性が首にタオルを巻き付け、意識のない状態で発見、その後病院に運ばれ間もなく死亡。自殺でした。この一年前、インド人男性は出身地での迫害の恐れを感じ、庇護を求めて来日。強制送還された場合、命の
保証ありません。インド人男性は一年近く収容された後、自殺の前日、仮放免申請の不許可を通知されます。来日して一年、そのほとんど収容施設の中で拘束された挙げ句、仮放免も却下。この男性が亡くなる二か月前、この男性に対して
支援団体スタッフが面会でカウンセリングを行った際の記録には精神状態に問題ありと記されるほど、かなり不安定だったそうです。
目に見えて分かる状態であったとしても医療につなげない。帰国できない事情を鑑みず、難民申請も認めない。強制送還の
対象者として収容施設に無期限に監禁し続ける。結果、自らの命を絶つまでに追い詰めることになった。最大の原因は、入管の在り方ではないでしょうか。
全国の入管で、昨年、
平成二十九年における自傷、自殺未遂の合計件数四十四件。
実際に入管の被収容者からの訴え、最も多く聞くのが、なかなか医療につなげてもらえないという問題です。
全国に収容施設十七か所、そのうち二十四時間医師が常駐している施設は
一つもない。大体週一から週三、平日の九時から夕方五時まで。四、五百人以上収容されている東京入管ですら週三日、午後だけ。十分とは言えない医療
体制はもちろん、そもそも医療を受けさせてくれと言ってもなかなか受けさせてもらえない。
これが死亡事案につながった事例、御紹介いたします。
二〇一四年三月三十日、東
日本入管センター、カメルーン人男性が、死にそうだ、痛みを訴え七転八倒する姿を入管
職員が監視していながら十二時間余り放置、死に至らせた。
資料の三、現在、遺族であるカメルーンに住む母が一千万円の損害賠償請求を行っており、記者会見の際に弁護士が作った時系列の
資料が
資料の三です。
この裁判始める前に、証拠保全の手続が行われたんですね。医療過誤訴訟、それを起こされた病院に対して裁判前にカルテ押さえるのと同じ手続です。
証拠保全された中にはDVDが存在しました。男性が苦しみ、もがき続け、動かなくなるまでが記録された監視カメラの映像。昨日、私も拝見いたしました。アイム・ダイイング、アイム・ダイイング、大声で叫びながらもがき苦しんで、ベッドから男性が落ちる。苦しみ、もだえ、またベッドから落ちる。入管
職員が入ってきて男性をベッドに戻す。その繰り返しなんですね。次に落ちたときには、
職員、面倒くさくなったのか、シーツを床に敷いて男性を寝かせたままにする。けれども男性はその場所でもがき苦しんで、シーツからはみ出て独居房をのたうち回る。途中、水、水、そういうような叫びが聞こえてくるんですけれども、
職員来ないんですね。少なくとも午後七時頃からもがき、苦しみ、叫び続けて床をのたうち回り続けた。消灯後、電気が消された後も、もう既に声を上げる状態じゃなくなっているんですね。最終的に男性は動かなくなる。
資料の四、男性が入っていた部屋には監視カメラが設置され、このときには一時間ごと、男性の確認
状況が報告書に書かれている。異常の有無というボックスあるの分かりますか、皆さん。そこに異常ありと記されたのは、最初にベッドから落ちた午後七時、それ以降は異常なしがずらっと並ぶんですね。じゃ、次に異常ありと記したのはいつかといったら、朝七時、部屋が解錠されて、
職員が、あれっ、おかしいと異変に気付いたときだった。それまで異常なしがずっと続くんです。
映像見ればずっと異常あり、異常ありの
状況であるということが分かるんですね。すぐにでも救急車の出動を要請すべきであることは明白な、本当に悲惨な、死を迎えるまでの様子が記録された映像になっている。
資料の五、
平成二十八年八月三十一日発付、法務省入国管理局総務課長、警備課長通知、被収容者の適正な処遇に係る経費についてという通知。赤線部分(2)薬品等購入費では、薬品等の使用
機会の減少に努めることとあり、一枚おめくりいただいた赤線部分(3)入院・通院治療費では、外部医療機関の受診を抑制するよう努めることとあるんですね。御丁寧に、個別施設において急激な費用上昇が見られる場合は、収容者管理
状況に問題がないか等について改めて確認することとある。
こんな通知出されちゃったら、医療費抑制するために現場の
職員何とか頑張りますよ、努力しますよ。当然じゃないですか。
この結果が招いたこと何だって、この通知が招いた結果何だって。この通知が出された半年以上後です。二〇一七年三月二十五日、東
日本入管センターでベトナム人男性死亡、死因はくも膜下出血。東海
大学医学部脳神経外科のウエブサイトを見ると、突然強い頭痛を訴えた後で倒れた人を目の前にしたら、くも膜下出血を考えて救急車を呼ぶべきであると説明されています。
ベトナム人男性が東京入管から東
日本入国管理センターに移収されたのは二〇一七年三月十六日。NGOによる聞き取り
調査等によれば、男性が入管施設に移された三月十六日から頭痛などを訴え、十七日夜若しくは十八日には口から血を吐き、泡を吹き、失禁。それまで収容されていたブロックから運び出された。二〇一七年三月十八、十九、二十日は三連休。当時、この収容施設での医師による診察は平日の午後一時から午後五時のみ。血を吐き、泡を吹き、失禁して、やっと運び出された男性の様子を見た同じブロックの被収容者たちは、やっと病院に連れていってくれたんだと胸をなで下ろしたと言います。しかし、行き先は病院ではなく、個室のある別ブロックに移動しただけ。それからも頭痛、頸部痛などを訴えたが外部の病院に運ばれず、連休明けに来た施設の医師が診察、痛み止め、湿布を渡されて終わり。男性はその後も激しい痛みを訴え続けたといいます。
男性が亡くなる日まで同じブロックに収容されていた者による当時の様子を記した書簡、これが牛久入管収容所問題を考える会のホームページ上にも公開され、報道もされていますけれども、その書簡、要約すると、三月二十三日の夜、連休明けてからですよ、もう既に、男性がとても苦しむので担当
職員に来てもらったと被収容者の方が言われているわけです。男性が痛い、痛いと叫ぶのに対し、
職員は静かにしろと言うのみだったと。同じフロアのほかの被収容者の方々はずっとその叫びを聞き続けて、夜も眠れなくなるほどずっと聞いていたといいます。
職員は何回も巡回するが、うるさいと言うだけ。男性の激痛の叫び、訴えを、センターの担当
職員はうそ病気、すなわち詐病だと被収容者たちに説明していたといいます。結果、男性はくも膜下出血で死亡。同じような死亡事例が続いているにもかかわらず、医者にも見せず病人を放置、救急車も呼ばないという
対応常態化。
これ、数々の行き過ぎた入管の
状況に対して、国連からも、拷問禁止
委員会から二度、移住者の人権に関する特別報告者の報告、人種差別撤廃
委員会の総括所見、国連人権
理事会からなども再三懸念を示されています。
大臣、それ、ごめんなさい、官僚の人、答え持っていないですよ、それ見て答えないでください、これ聞いて答えてほしいんです。
大臣、私、パソコン使えなくてもいいと思うんですよ。USB知らなくてもいいと思うんです、百歩譲って。だって、サイバーに関してはプロフェッショナルが
対応するから。確かに問題ある話かもしれないけれども、結局は、最終的にはサイバーに関してはプロがやる。けど、この問題、
オリンピック憲章に反する国内施設、これに関して改善させるきっかけというのはオリンピック担当
大臣にしかできないんですよ。
オリンピック憲章に反する施設が
日本に存在している、その人たちに対する処遇であったりという部分を、改善を、きっかけをつくれるのは
大臣だけなんですよ、オリンピック担当
大臣だから。だから、お力を貸していただきたいんです。
判断力抜群だと言われる櫻田
大臣、世界からも非難され、改善を求められる
日本の入管施設、この問題を無視して放置した状態では
オリンピック憲章具現化することできません。
是非、法務
大臣とこのことについて話し合って、施設での処遇改善が前に進むきっかけ、オリンピック
大臣に
お願いしたいんですけれども、いかがでしょうか。
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