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国務大臣(
平井卓也君) 今
委員の方から、まず、
デジタル化とグローバル化によるビジネストランスフォーメーションの中で
日本がどうしていくかという
問題意識をお話しになりましたが、私も同じような
考え方で、
日本が必ずしも遅れているわけではないわけですね。これから
日本が進めていくときの一番重要な点は、英語で言うとトラストだと思います。つまり、今やっぱり個人
情報とか本当に
人間中心なのかということを考えると、いささか疑問を持たざるを得ないようなビジネスモデルが横行する中で、
日本はやっぱり
人間中心にそういうものを
構築すれば勝てると、そういうふうに思います。
その文脈で実は
クールジャパン戦略も見直すべきではないかというふうに思うのは、やっぱりこの戦略を当初作ったときと今比べてみると、やっぱり変わりました。物事のいろんな伝達するスピードや、またインフルエンサーと言われる
方々の存在や物事のいろんな事象の影響力なんかが変わってくる中で、この
クールジャパン戦略というのも時代に合わせて戦略を当然強化しなきゃいけないというふうに思うんです。
先生おっしゃったとおり、この
クールジャパン戦略という名前はともかくおいておいて、一つの
日本のやっぱりソフトパワーをいかにこれから強力にしていくか、これは経済とか安全保障とか全部入ると思います。そういう意味でいうと、これから、
世界が良いと思う
日本の魅力を分析、発見して効果的に発信、展開していくことは必要だと思っています。
今いろいろな見直しもしているんですが、プロダクト・アウトの発想ではなく、マーケット・インの考えに基づいて発信していくことが重要。そして、様々なものが既に持っている魅力に気付き、共感する人々に対して彼らが共感するストーリーで発信、展開する。これも、自分たちでやるということではなくて誰かがやるということも含みます。
それと、
日本の強みは、
日本のいろいろな特徴とか興味を持っていただける対象は全て
日本の悠久の歴史につながって説明ができる、全てです。そういう意味では、過去から現在に至る時間軸というストーリーがやっぱり
日本の一番の強みではないかなというふうに思います。
今年六月には、総理を本部長とする
知的財産戦略本部において新たな
知的財産戦略ビジョンを決定しました。国の嗜好等を踏まえて戦略的に海外展開、
世界が関心を持つストーリーを
活用して付加価値を高める、エストニアのe—レジデンシー等も参考に、
日本に愛着を持つ
日本ファンを増やしていく等について取りまとめたところでございます。
先日、
クールジャパン推進
会議を福岡で開催しまして、
地方から
世界への展開を見据えている
方々、たくさんいらっしゃるのでびっくりしました。ですから、
地方から本当に
世界に向けてというモデルがこれからどんどん増えてくるだろうと、それを後押ししたいというふうに思います。
何度も申すようですが、近年のグローバル化と
デジタル化の趨勢を踏まえて、
クールジャパン戦略をモダナイズして強化をしていくと、そのために、もう一回いろいろなものを再検証させていただいて進んでいきたいと思っておりますので、
先生の御協力よろしく
お願いいたします。