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河野義博君 これは後ほどまた議論したいと思いますけれども、やはり三十六円だから頑張ってやってきたと、それを目標にやってきたという
方々からすれば突然のルール変更でありまして、現場は大きな混乱が起きているというのは事実だろうというふうに思います。
その上で、入札制度に移行するのであればやっぱりしかるべき環境
整備というのが大事なんだろうというふうに思うんですね。これでやれる場所が決まったとはいっても、
環境アセスもやらなきゃいけませんし、
漁業者の
調整もやらなければいけませんし、環境が整ってスムーズに
導入できるかといえば、まだまだリスクというのは大きく残っているわけであります。
風車メーカーも、
日本ではもう一社しかありません。それから、
風車を建てる船もありません。また、
風車を建てる
基地港となる港の
整備もありません、系統も脆弱で、自分たちで
整備をしなきゃいけませんという状況にあります。こういった問題をやっぱり
解決するためには、国がビジョンを示して、大
規模にやっていくんだと、いついつまでにどのぐらいの
洋上風力をやるんだということを言わなければ、とても
産業界など付いてこないと思うんですね。
日本に国内
風力発電のメーカーというのは、当時、三菱重工は世界でもトップテンに入っていたわけです。入っていたわけですが、もう三菱重工は国内生産やめてしまいましたし、ほかの
風車メーカーももうやめてしまって、今はもう日立しか残っていないと。日立も世界シェアでいえば一%未満でありまして、年間数十基しか造っていないと。
日本で、じゃ、いつ、どのぐらいやるんだということは、二〇三〇年、
エネルギーミックスに示されたのは
洋上風力八十二万キロ、八百二十メガワットでありまして、五メガワット機が主流になるとしますと、たった百六十本の
風車が二〇三〇年までに建ちますよと言っている中で、じゃ、海外どうかといいますと、ドイツは二〇三〇年までに十五ギガワット、一ギガワットって千メガワットでありますので、一万五千メガワット建てますよと。台湾でも二〇二五年までに五・五ギガワット、五千五百メガワット建てますよと言っているわけです。ヨーロッパではもう、二〇一五年、六百基建っています。三ギガワット。二〇二〇年には単年で七ギガワット、千四百基の
風車が実は建ちますよということでありますので、じゃ、
風車造りましょうか、船造りましょうか、港も
整備しましょうということになるわけです。
一方で
日本は、二〇三〇年までに八十二万キロ、八百二十メガワットですから、二百本建ちませんといったときに、とても
産業が付いてくるとは私は思えないわけでありまして、二〇五〇年長期目標は数値目標作りませんでした。それは、何が起きるか分からない、それはそれで合っているんだと思いますが、それにしても
事業環境が全く私は整っているとは思えないわけでありまして、まず、特にやっぱり
風力発電設備、
風車というのは部品が非常に多くて一万点から二万点と言われていまして、車に匹敵するような部品アイテム数でありまして非常に
産業の裾野が広いわけであります。ヨーロッパは今価格が下がってきました。これは、もう一朝一夕に
風車価格が下がったわけではなくて、国営
電力会社と国が非常に関与度を強めてメーカーと一緒になって開発をしてきた結果、大量生産に至り値段が下がってきたわけであります。
日本の
洋上風力は、
現状、商業運転されたものというのはもうほとんどありませんで、まあ実証機が払い下げられて商業運転したようなものはありますけれども、実際には商業運転というのはしていないと。とてもヨーロッパ、アジアに比べても競争力があるとは言えない状況であります。したがって、まずはやっぱり
産業政策として
風力発電産業を強化していく、関連の部品の
産業もしっかり引っ張っていく、そのためにビジョンを示して
産業を牽引していくということが大切なんではないかというふうに思うんですけれども、政府としての方針を聞かせてください。