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下地委員 安倍総理が三選されてから初めての
臨時国会です。
この前の
代表質問、
野田元
総理と
安倍総理の討論を見て、政治のだいご味を感じましたね。
そして、あのとき私の頭の中をよぎったのは、あの論議の中でも出ましたけれども、
平成二十四年の十一月の十四日、党首討論をしたわけでありますが、あの党首討論のときにあの会場に私もいました。
私の横には田中
真紀子文部
大臣がいて、私たちの会話が、
野田総理が解散しますよというようなことをおっしゃったら、田中
真紀子文部
大臣がまさかと言ったんですよね。まさかと言うものだから、いや、本当に言っていますよと私が申し上げて、そうしたら、内閣の支持率が二三%、不支持が五九%、民主党の支持率が一二・七%、自民党の支持率が二五%、あのときの論議になっている議員定数の削減が、自民党が〇増五減、民主党が四十五の減、この四十五の減も確認がとれていないのに何で解散するんだろうというようなことを言っていましたね。
あのまさかは、まさかのとおり解散になりましたよ。何であれだけすばらしい討論ができる人がこんな解散をしたのかなと本
会議場でずっと思っていましたね。その後、僕も落選したものですから。
しかし、私が申し上げたいのは、やはり政治の判断というのはなかなか難しいなということを改めて感じます。今回、
安倍総理が三選なされて、多くの判断をなされなければいけないことがいっぱいありますので、ぜひ、先延ばしにしないで、しかし、自分の身になるように、日本という国益を守りながら決断をしていかなければいけない、そういうことを基準にしながら、一つ一つの決断を、ぜひこれから三年間やってもらいたいというふうに思います。
それで、一つ、今回の予算について質問をさせていただきますが、今回、台風、地震による
災害がありました。私が疑問を持つのは、フィリピン沖で台風が出てから、台風というのは、気象庁に聞くと、五日間で台風はなくなるそうなんです。五日間の間にこの台風がどういう経路を通るか、風速がどれぐらいになるのか、降雨量がどれぐらいになるのかというのは、全てわかるんですよね。台風の経路から風速から雨量から全てわかるのに、
総理、何でこんなに
災害が起こるんでしょうか。やはり、そこの根本のところから私たちは考えていかなければいけない。
それと、もう一つには、今回の予算も九千億円近くの予算、
災害で七千億ですけれども、去年も三千億予算をつけています。二十八年度は一兆九千億の
災害復興の予算をつけていますね。このまま、この数多く来る台風、大きくなる台風、そういうふうなことになればなるほど、
災害に対する予算というのは膨大な予算になっていきますよ。
だけれども、私の考えるのは、台風が来たから
災害の予算を組むんじゃなくて、
災害の予算が小さくなるような組み方をやはり本予算でやっていく、そういうスキームをつくらないと、
災害があるごとに同じように
災害の
復興の予算を組んでいくようじゃ私は意味がないと思うんですね。財政的にも厳しくなりますよ。
だから、そこのところを私たちはもう一回、台風においても
災害が出ないような仕組みというものをつくる必要があると思うんです。
ちょっと見ていただきたいんですけれども、
総理、台風というのは気象庁からさまざまなデータが来ますけれども、最終的なところで、台風において、河川の雨量とか山の地盤の動きとかというのがなかなか見えないんです。
この前アメリカに行って、この無人機、そしてイスラエルに行っても無人機を見てきましたが、台風の経路がわかっている段階において、こういう無人機を台風の積乱雲の上に飛ばす、これを飛ばしてしっかりと上から管理すれば、雨量から何から全部管理できて、
災害が未然に防げる、こういうシナリオができるということでありますから、そのことをぜひ
総理も考えて、こういうふうな仕組みにこの国土強靱化の予算をつけていくというような方向性に私はしてもらいたいなと思います。
そして、もう一つ見てもらいたいんですけれども、今、私たちの国には、消防においては火を消す能力がありますけれども、水害に強い水陸両用車というのがないんですよ。この水陸両用車がないと、いかなる台風であっても、消防車両だったら、そのまま
災害地まで行こうとしても、水かさが多くなったらもう、排気口に水が入ったら動かない。
そういうふうな
状況になるので、火を消す能力はあるけれども、この水陸両用車のような水害に強い装備がこの国にはない、これを充実させる必要があるんじゃないかというようなことを申し上げていますが、
総務大臣、いかがでしょうか。