○尾辻
委員 自主財源に根差したというふうに言っていますけれども、
消費者庁、本当にこれは地方任せでいいんですかということなんですね。最初に
大臣もおっしゃったように、
消費者行政の充実強化にちゃんと取り組むということをおっしゃっているわけです。
今この強化事業のメニューを見ている限りでいくと、これは地方現場のニーズに本当に合っているのか。先ほど聞いたように、三回も募集して一・八億しか応募がなかった。それでいて、もともとのこの
推進交付金はこれだけ減らしているということをどのように受けとめていくのかということです。
今、全国の地方自治体からは意見書がかなりたくさん上がってきております。私の地元の大阪府や大阪市でも意見書が上がってきておりまして、前の通常国会でいきますと五十八件、都道府県で十四都道府県、四十四市町村から、この今の予算ではもう行政は成り立たない、地方の
消費者行政は成り立たない、少なくとも平成二十九年度の水準に戻してもらわないと困るんだ。今国会に入っても、三都道府県、十二市町村から意見書が出ております。
消費者がどこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる体制整備というのは、これは
消費者庁がやらなくてはいけない話ではないんでしょうか。
では、現実的に、今、
消費者行政、地方自治体でどうなっているのかということで指摘をさせていただきます。
配付資料の七ページの左を見ていただきたいんですけれども、
消費者庁の皆さんは、地方
消費者行政強化作戦で全地方自治体に相談窓口を設置されたとおっしゃっておりますけれども、赤線を引っ張っております、全国に八百五十五カ所まで
消費者センターを増設されたとおっしゃっています、しかし、現況
調査によれば、いまだに、相談員がいない、箱だけの地方自治体が四割を占めているというこの
現状があります。
さらに、四ページ目から六ページ目をごらんいただきたいんですけれども、この現況
調査でも、地方自治体では
消費者行政担当の課や係が今減ってきているんですね。地方
消費者行政職員が減少している。その上、全国の
消費者行政を担当している事務職員のうち、約七割が他の業務との兼務者、七割がほかの業務と一緒にやっているんです。さらに、この現況
調査を見てみたら、市区町村では、兼務職員における
消費者行政の業務のウエートはわずか一〇%。わずか一〇%しか
消費者行政、兼務の職員はやっていないということなんですね。
つまり、今自治体で何が起こっているかというと、どんどんどんどん交付金を減らされて、もうやれないですということになって、課も職員も減らしていって、兼務職員で何とか
対応している。その兼務職員も、わずか一〇%しか
消費者行政をやっていない。
これでどうやって、先ほどおっしゃった、知事とか首長がこの
消費者行政をやっていこうということになるんでしょうか。とりにも行けないですよ、こんなことでは。そして、とりに行って、一〇%しかやっていない職員が、いや、大事なんです、
消費者行政は大事なんです、予算を下さいと言って、どうやってこれは説得力があるんですかということです。ですから、この最低限の保障は、本来国がすべきだと思います。
これはちょっと
大臣にお
伺いしたいんですけれども、今回、これだけ減らされました。自治体でどれだけ影響が出ているのか、私はこれは調べるべきだと思うんですけれども、
大臣、ちょっと調べていただけないでしょうか。ちょっとこれは通告にはありませんけれども、お聞きしたいと思います。