○麻生国務
大臣 日銀の話が基本的に今の
金融の話で、金利の話からいくと、基本的には今
日銀の低金利
政策というところがどうかという
お話に究極的には収れんされていくんだろうとは思いますけれ
ども。
いわゆる
銀行というのは、この六年間ぐらいの間、安倍
内閣になって以降、私
どもは、
金融政策というのは、
金融収縮をやった結果、少なくとも日本はどうなったかといえばデフレ。そして、その結果、いろんな形で、私
どもとしては、
経済がデフレーションによる、正確には
資産のデフレーションによる不況というものが長く続いて、それの
対応政策を間違えた。
日銀はもちろん、
政府もあわせて間違えておりますので、デフレによる不況が長引いた。
これを緩和するためには
政策を変えてもらわないかぬということで、
金融は緩和ということで、結果として
金融は緩和をさせていただいた結果、今少なくともいろんな
意味で、ドルが七十九円、野田先生のころに七十九円九十銭ぐらいまで円高・ドル安に振れたと思いますが、今、きょうで百十二円七十八銭とか九十銭とかそんなところになっていると思いますが、そういったところまで
金融が緩和された結果、円安・ドル高に振れて、結果として、輸出産業等々はいわゆる
企業収益を
改善させて、今各社の
企業収益は戦後最高と言われるようなところまで来たんだと思っておるんですが。
その結果、
銀行の貸出残高というものもこの六年間でふえておりまして、二〇一二年の二百十三兆円から二〇一七年は二百五十四兆円ということで約四十兆ぐらい貸出総額がふえてきておりますから、そういった
意味では、間違いなく
金融庁として、そういった方向としては間違いなく
景気の上昇に伴って
銀行の貸出総額もふえているというのは事実なんだと思っておりますが。
問題は、
銀行の貸出しの仕方も、今までのように金がない時代とは違いますから、みんな金は預金をやたら持っておるわけですから、そういった
意味で、それをどうやって事業に充てていくかというのを、貸した金利のさやだけ取って稼いでいるというモデルで今までの時代は楽に回っていたんだと思うんですけれ
ども、なかなかそれだけではいかなくなってきて、本業を支援するに当たって、もうちょっと
企業に対して、
銀行と一緒になって、こういったものがあればもっとというような話やら何やらいろんなことで持続可能な
ビジネスモデルというのを考えていかなきゃいかぬということなんだと思っておりますので、私
どもとしては、単なる金貸しをやっているんじゃないですよと。もう少し
銀行と
企業と一緒になって、この
企業を伸ばしていくというようなことを真剣に考えていく。
特に
地域において、何といっても、その中でうまくいっているところは、その
地域に一番根差している
地域銀行というのが一番大きいと思いますので。
例えば広島信用金庫なんてよく例に引きますけれ
ども、どう考えてもあの信用金庫だけは間違いなく貸出総額も伸びていますし預貸率も上がっていますし、異常なぐらい伸びている。
しかし、あそこぐらいよく働く
理事長なんて見たことないですな。あの人の下にだけは働いちゃいかぬなと思いながら、あの人の話をよく聞きますけれ
ども。あの人を見て、この間もどこかテレビに出ていましたけれ
ども、テレビはそういうところしか撮らないので。テレビなんてのは偏っていますから、そこの部分しか撮っていないんだとは思いますけれ
ども。
あの調子で働かされたら下はたまらぬと思って、たまたま会いましたから、恵まれない上司のところで働いていますねと言ったら、げらげら本人も笑っていました。ただ、その本人は、私も本当にしんどいんですけれ
ども、正直言って生きがいがありますと言われたので、へえ、そんなことを下に言わせるやつがいるのかと思って、ちょっと正直、もう一回会いたいなと思った人なんですけれ
ども。
ぜひ、そういった
意味で、いろいろな
金融機関の頭取というか、一番上をやっておられる方、いろいろいらっしゃるとは思いますけれ
ども、ぜひそういった
意味で、この
金融の
状況というのは間違いなく、野田先生おっしゃるように今から大きく
金融機関が変わっていきますし。
世界じゅうから安定した金利を目指して日本にも入ってきていますので、そういった国際
金融の世界では間違いなく金利はそんな低金利じゃなくて、海外で回して海外で金利を稼いで、またこっちへ戻してきているという例も幾つもありますので、いろいろな面で、国際化やら何やら、
地銀もいろいろなことを学ばねばならぬ、やっていかねばならぬ時代になってきているのかなという感じはいたしますけれ
ども、新しい
ビジネスモデルは、従来のものだけではなかなか
対応し切れなくなってきている傾向はある、そのように認識をいたしております。