○山井
委員 三十分間、
質問をさせていただきます。この臨時国会の最大のテーマである
外国人労働者あるいは移民の
受入れ拡大について、
法務省と
根本大臣に
質問をさせていただきたいと思います。
まず最初に、私の基本的な認識を言いますと、今回、
外国人労働者を
受入れを拡大する前に、今の
技能実習生がどのような
状況に置かれているのか。国連からは、これは奴隷労働じゃないかという批判すら出ております、人権侵害という批判も出ております。その現状を認識してどう改善するかを抜きにして、拡大の
議論というのはよくないと思っております。もちろん、
人手不足ですから、
外国人労働者の拡大は私は必要だと思っておりますが、それはしっかりと、
日本人と同等の人間らしい暮らし、労働条件を
確保することが前提であるというふうに思っております。
私も二年間、以前スウェーデンという国に留学しておりまして、八百数十万人のうち百万人以上が政治難民や移民でありまして、私も一緒に、イラク、クルド、ソマリア、アフガニスタン、カンボジアの難民、移民の方と寮生活もしましたし、二年間、スウェーデン語の語学学校で、そういう
方々と一緒に勉強させていただきました。ですから、多民族の
共生社会というものを私は
推進すべきであると思っておりますが、やはりプラス面、マイナス面、正直言いまして両方あります。
何よりも、しっかりと人を大切にする
政策を進めて、来てくださる
外国人労働者が
日本を好きになっていただく、そういうことが大前提、そう考えたときに、今回の法案というのは時期尚早で、この国会での成立というのはあり得ないというふうに考えます。
きょうは、中国の
技能実習生の方がお三方、傍聴にも来られておられます。三人とも、労働災害、大きなけがを
技能実習でされた方であります。後ほど具体的な話もさせていただきたいと思いますが、まず、配付
資料を見ていただけますか。
連日、多くの
技能実習生の
方々の
お話を私たちは直接聞かせていただいております。この一ページ目の記事にありますように、私もショックを受けましたけれども、建設を学ぼうと思って
日本に来た、そうしたら、知らない間に福島で除染作業をさせられて非常に危険な
仕事だった、こういうことがあるんですね。これは完全に人権侵害です。ひどい、余りにもひどい。
さらに、この女性の
方々、残業代三百円。そして具体的な
資料は、この配付
資料の十七ページ、十八ページに、ヒアリングした
内容を書いてあります。一カ月休みなし、朝八時から夜中二時まで働かされる。一カ月休みなし、体を壊して病院に行きたいと言っても行かせてもらえない。残業代不払いが、この
資料にあるように、一人の
方々、三百万、四百万、五百万、それを払ってくれと労働組合や弁護士を通じて言っても全く払ってくれない。
日本人にこういう仕打ちをするなんてことは、普通は私は考えられないと思います。残念ながら、これはもう
外国人差別と言わざるを得ないんじゃないか。こういう
状況、私は与野党を超えて、一旦、
技能実習生がどういう
状況に置かれているか、私も正直言って知らないことが多々ありました、知らねばというふうに思っております。
一面の、この記事に出ている
方々の中にも、余りにも
仕事がきつくて自殺未遂を図られた方もおられます。
次のページ、二ページ目、繰り返しますけれども、残業代が三百円、一カ月の休みが一日、毎日八時から十二時まで、十一時まで、夜中二時まで働かされる。こういうことを今回拡大して、新しい
特定技能一号にして、本当にこれはいいんでしょうか。
例えば、この二ページのヒアリングに来られたカンボジアや中国の
方々は、三百万、四百万円の残業代を払ってほしい、
日本が好きで、
日本政府を信じてきたのに、どうしてこんな仕打ちをするんですかということを非常に嘆いておられました。
次のページ、三ページ目、お願いします。三ページ目の写真に男性の方がおられますけれども、この男性の方はカンボジアの方で、段ボール工場で
仕事をしていて、指を三本切断する大けがを負ってしまった。大けがですよ、指三本。
雇用主からは、
仕事ができないんだったら帰れ、
帰国しろと言われた。治療を受けさせてくれ、あんまりだというふうになって、訴えておられました。つまり、労働災害に関しても余りにも無責任。
次のページ、お願いします。四ページあるいは五ページ目ですね。それで、五ページ目のこの記事にもありますように、私たちはこういう
技能実習生の現状を知る中で、こういう非人間的な扱いを放置したまま固定化、拡大化したら国際問題になる、あるいは
日本社会が崩れるんじゃないか。これは
外国人かわいそうねという話じゃありませんよ。最低賃金割れ、残業させ放題、残業代も払わない、けがをしてもほったらかし、こんなことを許したら、私、
日本の国の品格が問われると思います。
法務省にお伺いしたいと思います。
きょうの十二時に、今後の見込み数が発表になりました。例えば、五年後までに二十六万人から三十四万人。今後、
技能一号なりに入られる方の何割ぐらいが
技能実習から移行すると見込んでおられますか。