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宮内会計検査院当局者 お答え申し上げます。
まず、二十九年度決算検査
報告におきます
防衛省関係の
報告事項のうち、特徴的なものとして、四件御
説明させていただければと存じます。
まず
一つ目でございますが、
防衛装備庁におきまして二億三千万余円で
整備し試験運用を開始している、
防衛装備品等に係る製造原価等のコストデータの分析等を行うシステム、これにつきまして、入力したコストデータの分析等を行うことができるシステムの仕様となっていないなどしておりまして、
整備目的が十分に達成されていない事態が見受けられたことから、改善の
意見を表示したものがございます。
二つ目でございますが、
防衛施設周辺
地域における騒音障害の
防止等のために保有している国有地につきまして、無断で使用されているなどの事態が見受けられたことから、無断使用の
状況を定期的に把握して改善に向けた指示を行う仕組みを
整備したり、公募の上で有償による使用許可を与えることにより有効活用等を図ることを
検討したりするなどにより、適切に管理するよう改善させたものがございます。
三つ目でございますが、航空機、艦船等に搭載する物品につきまして、重要物品であると認められるのに、六百十六億余円の物品が物品増減及び現在額
報告書に計上されておらず、同
報告書が適正なものとなっていなかった事態が見受けられたことから、明確な計上基準を制定し
内容を周知するなどして、同
報告書への計上を適切に行うよう改善させたものがございます。
最後、四つ目でございますが、陸上
自衛隊におきまして、戦車等の用途廃止に伴う部品採取の前提となる特別技術検査というものがございますが、これにおける部品等ごとの交換等の要否の判定が適切に行われていなかったなどの事態が見受けられたことから、特別技術検査が適切に行われ、使用可能な部品等の採取に資するものとなるよう、
実施に当たっての留意点を明確にするなど改善させたもの。
このようなものが特徴的なものとしてございます。
次いでFMSでございます。
FMS等につきまして、検査院、従来から重点を置いて検査してございまして、装備品等の納入が大幅に遅延している事態、未精算額が多額に上っているなどの事態につきまして、過去、
平成九年度、十四年度、十五年度、二十四年度、二十五年度、二十八年度のそれぞれの決算検査
報告に掲記してございます。
そして、先ほど
委員から御
指摘ございましたように、本年六月十八日に参議院決算
委員会から、国会法の規定によりまして、有償援助、FMSによる
防衛装備品等の調達の
状況について検査の要請をいただいたところでございます。
これにつきましては、現在、
防衛省に対して検査を
実施しているところでございまして、検査及びその結果の取りまとめができ次第、速やかに御
報告したいと
考えておるところでございます。