○伊藤孝恵君 アンケートとか聞き取り
調査等を行われているとのことだったんですが、私も以前、テレビ
東京ネットワークのテレビ局に勤務しておりまして、「開運!なんでも鑑定団」という番組があるんですけれども、その中にコーナーで「出張!なんでも鑑定団」というものがあります。
日本全国に出張してお宝を発掘してくるというコーナーなんですけれども、そのオーディションというか事前審査会に、その
地域の方たちが我が家のお宝を持って、本当に大勢の方たちが持ち寄ってくださいます。そういう仕組み次第でというか、お宝というのはどんどんどんどん発掘できる、そういう仕組みを構築していただきたいなと、あぶり出すことできるんじゃないかなというふうに思います。
さて、
文化財が単体でそこにあっても、なかなかそれのみで
観光資源や
地域振興の発火点になることは難しいのではないかなというふうに思います。
指定文化財だけを守ってきた
文化行政の限界はそこにあったとも言えます。
文化財を生かすには、景観や周辺環境までも含めてお宝と捉えて
保護したり、点在する
文化財をまとめて、お宝が持つ
背景や強みを十分理解した上で、物語性を加味して
地域振興につなげたりする必要があります。
例えばですけれども、今、明治百五十年記念、ほにゃららゆかりの逸品ツアーみたいなものの中の一パーツとして幾つかの
文化財を組み入れていけないかななんというふうに考えるとき、広域的な視野でマーケットのニーズに合わせてそれを企画できる総合プロデューサーのような方の存在というのは不可欠だというふうに思います。実際、観光キャンペーンは
市町村単位
実施だと大変
負担が大きいですし、
市町村単位で分断してしまうのはもったいないというような考え方があります。これ、今私が手にしているのは、毎年春と秋に二回分けて行われている
京都非公開
文化財特別公開というものの新聞の広告なんですけれども、この催しは
京都市のみならず、近隣の八幡市と協力して
文化財を公開し、好評を博しています。
そもそも、
文化財自体が県をまたいでいる。例えば、重要有形民俗
文化財の生駒十三峠の十三塚は
奈良県と大阪府をまたいでおりますし、重要無形民俗
文化財の室根神社のマツリバ行事は岩手、宮城の両県に、同じく豊前神楽は福岡、大分の両県にまたがっているので、そもそも単体としてキャンペーンも行えません。
本
改正案では、
市町村は、国の
指針に基づいて
地域にある
文化財の
保護、
活用策をまとめた
地域計画を作って国に申請して、
都道府県は総合的な施策の大綱を作ることができるので、
市町村はそれを考慮するようにというような立て付けになっています。あくまで主体は
市町村だと。法文の第百八十三条の九に定められている協議会の構成員にも、まず
市町村があって、次に
都道府県となっています。
もちろん、そういった先ほどの総合プロデューサー的な
推進団体も協議会の中に入っていいことになっていますが、なかなかこういった
自治体や
教育委員会に総合プロデューサーをやるようにといっても難易度が高いので、どうしても民間の知恵を入れていくことになると思うんですが、
大臣に伺います。その団体を
指定する際の要件定義やガイドラインのようなもの、この法文上に何か定められているんでしょうか。