○
田名部匡代君 おはようございます。国民民主党・新緑風会の
田名部匡代です。今日もよろしくお願いいたします。
この問題に向き合いながら、一体何がこの国に足りないのかなと。決して
卸売市場の問題だとか
流通の問題だけではなくて、一体何だろうか。そんなことを考えたときに、やっぱり今TPPのこともありますけれども、これまで我が国では輸入が拡大し、いろいろと安いものが入ってくるようになった、そして生産現場では高齢化をして、そして農業を続けられないような
状況がある、それは、高齢化したというだけではなくて、戸別所得補償
制度のようなしっかりとした安定的に持続可能な農業ができるような環境が奪われてきたということもあるんだと思います。後継者が育たず、まさに
地域そのものが疲弊をしている。やっぱりしっかりと、自給率だって今はもう四割を切っている、自給率を上げて、そして生産活動を安定して続けていけるような環境をつくる、まさにこういうところから本来は議論が始まらなければならないんじゃないかなと。
ですから、しつこいようですけれども、
規制改革推進会議の言うような、夜中の十二時にブロッコリーが届くかどうかなんという、そういう視点じゃないんですよね。やはりそういう幅広い視野に立って私たちはこのことを議論しなければならないのではないかなと、そんなふうに思っています。
先日、参考人のお話を聞いていて、更に疑問や不安というものが私にとって大きくなりました。先ほど、
平野先生の御質問を伺っていると、非常に分かりやすいですし、なるほどそういう
意味かというようなこともあるわけですが、それでもやっぱり、先ほどのお話の中でも
市場外での経由するものは今もある、今もあるんです。でも、今もある中で、やっぱりそこはその
ルールというものがあるわけです。今も
市場外だとか
ルール外の
取引があるからそっちに合わせちゃおうということではなくて、
ルールがある
意味は何だったのか、その役割は何だったのか。それは、まさに公共性を保つためであって、そして需給バランスを取ったり安定供給する、それらの役割を担ってもらうためにその
仕組みの中で頑張ってもらっていたんじゃないのかな。それを今みんな取っ払うというわけですから。
前にも申し上げたんですけど、なぜその
ルールの中で必要な
規制緩和、じゃ、この部分はもうちょっとやりやすい
仕組みに変えましょうという議論にならなかったのかということが本当に分からない。おっしゃっていた、今ある隙間を埋める、埋めてほしいということ、本当に現場が望んでいたのか、そういうことがなかなか私には見えてこないんです。この間も、森
委員の方からいろいろと資料の
要求があって、今日一部出てきまして、後ほど森
委員からあると思うので、そこは余り触れませんけれども、決して十分なものじゃないんですね。
それで、私も、どうしてこういう
認定だとか
取引ルールを取っ払うという議論がどこから始まったのかというのが分からなくて、いろんなこと調べてみたんです。すると、やっぱり
農林水産省さんは非常に専門的な方を入れて丁寧な議論をしてきているんですね。それが、この間も、もう何か二回連続同じことをくどく申し上げて失礼かもしれませんけど、山田
委員のブログにあったように、どこかから分からない匿名のメールが一本届いて、私はやっぱりそこから何か全く違う議論がスタートしてしまったのではないかなと思っているんですよ。
取引ルールのことに関してもありました。検討会による意見なんかも、例えば、
第三者販売は現在でも
市場流通の二〇%超を占め、
規制緩和で更に伸ばせば何でも可能ということになり、それが
市場活性化につながるとは思えないであるとか、いろいろ現場は現場で、
市場関係者には厳しいものがあるかもしれないけど、買う側にとって特に問題に感じることはないだとか、柔軟性とか簡素化とか、そういう意見はあるけれども、それを全部取っ払えという議論はどこにあったのかな。まさにそれは
規制改革推進会議が、そもそもこんな
法律要らないかのような、そういうところから始まって、現場ではそういう要望じゃなかったのにこういうことになってきちゃったのではないかなというふうに、私は今もそんなふうに思っているんです。
規制改革推進会議に丸投げするんだったら、せめてしっかりとしたデータに基づいた真っ当な議論をしていただきたいと思うわけで、農水省の皆さんに怒ってもしようがないですけれども、この間も申し上げました、もっと
市場のことだとか顧客、
消費者のことを考える農
業者が育つべきなんていうのは本当に失礼ですよ。
私の地元の農家の皆さんも、高齢化もしているし、でも一方で若い方でも一生懸命頑張っておられる方もいる。まあまあ楽して適当なもの作って出荷すればいいやなんて思っている人、本当にいるんですかね。少しでもおいしいものを食べてもらいたい、少しでもいいものを作って出したい、喜んでもらいたい、そういう思いで農家の方々は頑張っておられるんじゃなかろうか。漁
業者だって同じであります。厳しい環境の中で、まさに私たちの食を守るために頑張っていただいておられるのに、こんなこと言われる筋合いがあるのかと。
まあ、農
業者は何でもいいから
市場に出すなんていうのは明らかに一方的な意見で、悪質的に品質の悪いものを
市場に出すケースなんていうのが、この
規制改革推進会議の方がおっしゃるようなケースが本当にあるのかどうか。
流通業者は
生産者にもっと物を言うべきだと言っていますけど、
流通業者が
生産者に物を言えない
状況というものがあるのかどうか。
まさにこれらについて農水省ではどのように
実態を把握をされておられますでしょうか。