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高瀬弘美君 ありがとうございます。
今回のこの
シップリサイクルの
法律、私は非常に重要な
法律だと思っております。
海洋の
環境保全という
観点からも、また、先ほども申しましたが、
解体業に関わっている
皆様の健康を守る
観点からも、非常に重要な
法律というふうに私は
考えております。ありがとうございます。
少し角度を変えてお話をさせていただきたいと思います。
先ほど
日本の商船の船腹保有の話をしましたけれども、商用船のみならず漁船につきましても、少し古い、二〇一二年の
データにはなりますけれども、
世界の漁船隻数という
一覧表を見ましたところ、大型の漁船のみの比較ではありますが、
日本は第四位となっております。
日本が
世界に誇る
海洋国であることは間違いないと思います。
五月の一般
質疑の際に行田
委員からも御
指摘がありましたけれども、船が多いということは、
日本は海上保安やまた漁業の
知見が他国に比べて非常に集積しているということ、そういうこともありまして、今回
シップリサイクル条約も
日本が大変リードをしてできたというふうに伺っておりますけれども、そういう
日本であるからこそ、
途上国、特にアジアの
途上国でのキャパビル、キャパシティービルディングですとか、漁業の発展の面で貢献すべきであるというふうに私も思っております。
今日は配付資料をお配りをさせていただきました。地図を御覧いただければと思いますが、この赤いところで書かせていただいておりますが、アジアのかなり南の方に東ティモールという小さな国がございます。私、以前、この東ティモールに住んでおりまして、二年間住んでおりましたけれども、この国は二〇〇二年に独立をしました、アジアで最も貧しい国の
一つと言われている国であります。
政府機関もまだまだ未熟であります。
私が住んでおりました当時、二〇一三年から二〇一五年の二年間ですけれども、東ティモール
政府は、小さな国で、
国土も非常に小さい国ですので、
大臣とも頻繁にお会いする
機会がございまして、近所のスーパーに行くと
大臣がお買物をしているというような
状況で、スーパーで
大臣といろんなお話をすることができるんですけれども、そういう際に東ティモールの
大臣からよく御要請いただいたのが、海上保安の面ですとかあるいは漁業の面で
日本にしっかりと人材育成の
支援をしていただきたいという声をいただいております。
この東ティモールというのは、この地図を見ていただいても分かりますとおり、
日本の周辺の海路をオープンな
環境にしておくという面からも、地政学的にも非常に重要な位置にあると私は
考えております。特に、中東から
我が国は油がたくさん来ているわけでありますけれども、それを
日本に安全に運ぶという
観点からも、いろんな海路を
確保していくというのは重要でありますので、東ティモールとの間でも外交の面でしっかりとした関係性をつくるということ、大事であると住んでいる当時から思っておりました。
そういう国でありますが、東ティモールは、先ほど申し上げましたとおり、海上での能力というのは非常に欠如しておりまして、漁業資源の管理というのがうまくできておりませんでして、ここは非常に魚がたくさん捕れる、
海域的には沖縄に非常に似ているというふうに伺っておりますけれども、そういう非常に資源の多い国なんですが、自分たちできちんと海上を守れないということで、周辺の国にばんばんお魚を捕られているという
状況が起こっております。
こうした要請も
大臣レベルから、私、当時は一外交官ではありましたけれども、そういう要請も来ている中で、このようなアジアでの
状況を放置しておいていいのか、その点を外務省にお聞きしたいと思います。