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伊藤孝江君 ありがとうございます。
本当に
実態をしっかりと把握をしていただきながら、これまでの
考え方、もちろんいろんな理由があって
制度としてできてきたもので、また続けてきたものであると思いますけれども、しっかりと
実態を踏まえた検討をこれからも進めていっていただきたいというふうに思います。
ちょっと時間がかなり過ぎてきましたので、順番を入れ替えさせていただきたいと思いますけれども、少し
観点を変えまして、
医師の
先生方を支える住民の方々、国民の皆さんというか、私たちも含めてですけれども、の意識
改革ということについて少し質問させていただきたいと思います。
私の地元の兵庫県の中に丹波市というところがあるんですが、そこで小児科医の
先生が激務のために減少して一時閉鎖の危機に直面したけれども、その際に
地域のお母さんたちが小児
医療を守る会を結成したという取組をかなり以前から続けてきておられるところがあります。そこを少し御紹介をさせていただきたいと思います。
この守る会のお母さん方が、いわゆるコンビニ受診を控えよう、かかりつけ医を持とう、お
医者さんに感謝の気持ちを伝えようという三つをスローガンにして、様々な活動を展開されました。その結果、県立柏原
病院というところなんですけれども、実際に時間外受診者が半減をしたと、また、小児科の
先生も残ることを決意されて、新たな小児科勤務医も増えて、順調にこれまで推移をしてきたということがあります。また、この活動を行政も
支援をされ、当時の舛添厚労
大臣がこの
病院を訪問をして、懇談もされながら、活動をしっかりと支えてくださったというようなことがありました。
それ以外にも、この丹波市では、この県立柏原
病院や日赤
病院の方で
病院のボランティア、これも市民の方ですが、施設の案内とか手続を補助したり、タクシーを手配したり車への通院の方の乗降を補助する、また、柏原
病院には別のグループが手作りの夜食を週一回差し入れるなどというような形で、
医師を支えていこうというのを皆さんで取組をされてきております。
その中で、この守る会のお母さん方の話として、活動を進める中で、
医師と住民は
医療を施す者と受ける者という相対するものではなく、共に力を合わせて
地域の
医療をつくり上げていくパートナーのようなものだということに気付いたと、今いる
医師が
働きやすい
環境、
医療に理解のある
地域づくりを進めることが大切であるというふうなことをホームページの方にも掲載をされております。
医師に過酷な労働を強いてしまっている現状というのは、決して小児科医だけの問題ではなく、ほかの
診療科においても同じことが起きていると思います。
病院の側で、
病院に来られる患者さんの数、また時間外に来院される患者さんの数を調整することは当然なかなかできないというような中で、
病院に、特に
地方での
病院や
診療所で働くという点において
医師にとっては労働時間、労働
環境に関しての不安が大きいというのも再三
指摘されているところでもあります。
住民の側で
病院を賢く利用すると、それが
医師の
仕事を守ることにもつながり、住民の信頼、安心にもつながっていく。いわゆるコンビニ受診を控えるだけでも
医師の負担が軽減をすると。
病院やお
医者さんを守るために
病院を利用する者の意識
改革という視点を欠かすことができないのではないかというふうに
考えますけれども、この点いかがでしょうか。
また、この活動を丹波市の方でも
支援をされて、守る会の方が作成をされた冊子を市の事業である新生児訪問時に配付するなど、自治体としても
支援をされております。当然、この活動は、決して受診抑制というようなことではなく、適正に受診をすると、また重症化を防止するためにしっかりと啓蒙活動していくというようなことをされているということですけれども、厚労省としてこのような活動を何か後押しをすることができないのかということも併せて御答弁いただければ有り難いです。