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風間直樹君 去年の文科省の事件は非常に衝撃的でありましてね。ちょっと
質疑の本題とはそれますが、文科省の場合、ノンキャリアの御出身の方で、同じくノンキャリアの再就職をあっせんする、そういうお役目の方がいたと、こういう事実が明らかになったわけですが、私、あのとき感じましたのは、これ、文科省だけじゃなくて、多分ほかの省庁にも全部そういう方がいるんだろうということを感じました。
今日、
検査院の答弁を聞いていますと、どうもあの文科省事件以来、
検査院も今答弁されていますように、OBの再就職
状況に関する調査を相当綿密にされるようになったのかなという印象を受けています。その結果が、今日配付資料でお配りしている一ページ目のリストになってきているのかなと、こういう印象を持ちました。
次に、配付資料の二枚目、それから三枚目、四枚目についてお尋ねをするんですが、これは何かといいますと、
検査院の
決算報告書というのが毎年出されまして公開される。我々議員室にも、電話帳の数倍ある厚さのこの
報告書が配付される。この
報告書を
平成十九年分からおととし分ですね、
平成二十八年分まで、全て私の事務所の方で内容を読み込みまして、まとめたのがこの配付資料です。
御覧いただきますと、一番左に、
検査院から問題があるよと
指摘された法人、団体名が並んでいます。重複する団体名もありますが、全部で二十四番まで並んでいます。これは、
平成十九年から
平成二十八年までの間に、ここに掲載されている法人、団体がこれだけの回数、
検査院から、あなたのところは会計を、これまずいから直してくださいという
指摘を受けたということです。これを見て私思ったんですが、実は
検査院自身が、あんたのところの団体は会計に問題があるよと、直しなさいという
指摘をした団体に、何と何と何と、
検査院のOBが再就職をしていっているケースがこれだけあるということなんですね。
一つ一つチェックをしていきますが、まず配付資料二枚目の一番頭、これ独法の新エネルギー・産業技術総合
開発機構という団体ですが、これが次のページの十番まで並んでいます。これ全部同じ団体、独法です。この
一つの独法が、
検査院から、
平成十九年から二十年、二十一年、二十二年、二十六年と、合計十回にわたって
指摘を受けている。
指摘の内容はその右側に書いてありますが、意見を表示し又は処置を要求した事項というところに記載をしました。この意見表示・処置要求というのは、御案内のとおり、公金が法令や
予算に違反して支出をされ、しかも、ある統一的な原因に基づいて違反が生じているもの、これが意見表示・処置要求であります。
それで、驚くべきことに、その
指摘された団体に
検査院のOBが再就職をしているんですが、まず上から順にちょっと行きますと、一番と二番、これ
平成十九年に二回
指摘を、二つの内容について
指摘を受けているということです。さらに、三番と四番、これ
平成二十年に二つの事項に関して
指摘を受けている。五、六、七は
平成二十一年に三つの事項に関して
指摘を受けている。八、九が
平成二十二年、二つの事項の
指摘を受けている。最後の十が
平成二十六年、一事項について
指摘を受けていると。
これ、ちょっと時系列で追ってみたんですが、まず一番から九番、
平成十九年から二十二年にかけて何回にもわたってこの独法が
検査院から、あんたのところこういう問題あるじゃないかと、改めなさいという
指摘を受けてきて、さらに、一番右側に、先生方、飛んでいきますと、
検査院のOBが
平成二十五年の四月一日にお一人再就職をされていると、こういうことです。つまり、何年にもわたって何回も
指摘をされた団体に
検査院から一人、二十五年にOBが再就職をしたと。さらに、翌
平成二十六年、もう一度
検査院からこの独法は
指摘を受けて、何とその翌年にまた
検査院OBが一人再就職をしていると、こういうケースなんですね。
これ、常識的に考えて、
検査院があなたの団体には会計上の問題があるじゃないかと
指摘をしたところに何回も
検査院のOBが再就職をするというのはいかがなものなのかなという印象を私は持っております。
さらに、配付資料三枚目の十一番以降ですが、十一番、十二番は同じ団体、独法の石油天然ガス・金属鉱物資源
機構。まず、この独法は
平成十九年に
検査院から
指摘を受けました。そして、一番右側に飛んでいただくと、
平成二十一年に
検査院のOBが一人再就職をここにされた。そして、今度は
平成二十八年、また
検査院から問題あるよという
指摘をされているわけであります。
その下の十三番、十四番、これも独法の科学技術振興
機構というところですが、
平成二十三年に
一つ指摘をされ、また翌年、
平成二十四年に
指摘をされ、そして、一番右側に飛びますと、
平成二十六年に
検査院のOBが一人再就職をされていると。
河戸院長、これ、
検査院による問題
指摘先に職員が再就職するのはいかがなものかなと思うんですが、院長はどんなふうに考えていらっしゃいますでしょうか。