○宇都隆史君 自民党の宇都隆史です。
午前中も、
防衛省の
日報問題に関する様々な
質疑が行われました。私も元
防衛省の
組織にいた一員として、今回の件は非常にもう残念で、かつ、これまで
自衛隊を一生懸命引っ張ってくださったかつてのOBや支えてくださった皆さんに対して本当に申し訳ない気持ちでいっぱいであります。
一九五四年、昭和の二十九年に
防衛省が発足して、今年七月一日で六十四年になるわけですけれ
ども、これだけの信頼を勝ち得るに当たってどれだけの苦労をやっぱり先人の皆さんがされてきたか。かつて、憲法違反の疑いがある
存在として、あるいは税金泥棒というような非常にひどい言葉も投げ付けられながら、あるいは様々な面で不当な差別のそういう目にも遭いながらも、先人たちは、やっぱり
自分たちがしっかりしなければこの国の平和と
国民の安全は守れないということで、歯を食いしばってこれだけの信頼を勝ち得てきたこの歴史、信頼を醸成するにはこの六十何年間が必要だったわけです。
ただ、この信頼を失墜するのはもう一瞬です。ですから、今回のこういう件で今まで培ってきた努力というのを絶対に水泡に帰してはならない。ここは
大臣が踏ん張ってリーダーシップを発揮して、現在、大野政務官を
中心として様々な
調査を進めるということでございますけれ
ども、是非その問題の解明を明らかにしていただきたいですし、そのプラスで、それで問題の解決にはならないと思っているんです。
その背景にあるところで私は二つの提言、提案をしたいと思うんですけど、一つは、やっぱりこの
行政文書の
管理の在り方、そして
情報公開に対する姿勢というのがまだまだ現場に徹底されていないと思います。
この二つの
法律ありますよね、
行政文書管理法、そして
情報公開法、これの教育、徹底というのをもう少ししっかりと図っていって、
情報公開請求があったとき、これもう膨大な量の請求が来ますから、実際の担当のところはもう日々忙殺されて大変な
作業量ですよね。ただ、
国民の皆さん、主権者の皆さんの知る権利に対して、
防衛省が持っている、国益に、守れる範疇でですね、その秘密とかいうのはきちっと守った上で、出せるものはきちんと出していく、こういう姿勢がやっぱり大事なんだろうと思います。
ですから、一つは、この
情報秘匿の部分と
情報公開というのは両方のバランスがあって初めて
行政が信頼を勝ち取るんだと、この
情報公開の在り方というのを改めて
防衛省の方で徹底をしていただきたい、これが一つ目の提言であります。
もう一つは、先ほど来も午前中の
質問の中で、
シビリアンコントロール、いわゆるポリティカルコントロールですね、
政治の統制、これに関しても、やはり
隊員の末端まで、
政治といわゆる軍事、
防衛省・
自衛隊の在り方というのを、適切な在り方がどうあるべきかというのをきちっと徹底をされていないと思います。
先ほどの午前中の
質問の中でも、かつての日本の歴史の中で軍部の独裁等々があり、その
反省をもって
シビリアンコントロールが生まれたというような発言もございましたが、私はちょっとそれは違うんじゃないかなと思うんですね。そうであれば、海外に
シビリアンコントロールがないはずですから。そうではなくて、海外の国でもどこの国でも、軍事
組織というのがある限りは、どこでもこの
政治統制、ポリティカルコントロールというのは
存在するんだと。
よく
政治と外交は車の両輪と言われますけれ
ども、これを両輪に例えるんだったら、
政治はまさにハンドルですよね。それがどちらの方向に向かっていくのかというのをしっかりと
政治に見極めてもらう。ですから、積極的な服従に入っていくことこそがこの軍と、軍事と
政治の適切な
関係なんだと、この
政治と軍の在り方というのもやっぱりしっかりと教育をしていただきたい。
ともすると、服務の宣誓のときに、
政治的活動に関与せずというこの一文だけをもって、
政治はもう我々とは
関係のないことだ、無関心を装えばいいんだという、そういう風潮が蔓延しているところが私はちょっと気になります。そうではなくて、やっぱり
政治あっての
自衛隊なんだと、
政治にきちっとコントロールをしていただいて、それにきちっと我々は積極的に服従をしていくんだと、その中で
自分たちの行動、その実力を発揮していけるんだということをやっぱりもう一度徹底する必要があるのではないかなと。それがこの問題の最終的な本当の根本的な解決につながると思いますので、
小野寺防衛大臣、是非リーダーシップを発揮して、期待をしておりますので、
防衛省の立て直し、この問題の解決に当たられることを強く希望をいたします。
答弁は求めませんので。
今日は、本題でサイバーの
関係、それから予備自の
関係、今の喫緊の課題としてすごく重要な法案ですから、その中身について早速
質疑に入っていきたいと思います。
それで、当初
質問通告の中で掛けていた問い一、具体的にこのサイバー防護隊というのはどういう業務を行うんですかと、あるいはこのサイバー防護隊と国の中央の方にあるNISC、この
関係はどうなるんですかというのを問い一で出していましたが、これは午前中、猪木議員の
質問でお答えになりましたので、これはもう省略します。
先に問い二に参りますけれ
ども、じゃ、このサイバー防護隊、今回三十名の増員でしたかね、新たに増員をして百五十名体制でサイバー防護隊をつくるというんですけれ
ども、
国民の皆さんもそうですし、我々
国会議員も、実態、どれだけの
サイバー攻撃、いわゆる不正アクセスというのが今
防衛省に行われているのかというのを全く知りません。先ほ
ども言いましたように、ある程度の
情報公開をした上で、今どういう現状にあるかというのを理解してもらうことってすごく大事だと思うんですね。
一番近年で、ここ一年間、
防衛省に対する
サイバー攻撃、これ今までに公開したことないと思いますけれ
ども、どの程度ありましたか。このことをお答えください。