○杉
久武君 公明党の杉
久武でございます。
本日は
大臣所信に対する
質疑でございますが、
質疑の前に一言申し上げたいと思います。
今月は三・一一東
日本大震災の発災から七年となりました。私ども公明党は、発災から今日に至るまで、全議員が徹底して被災地を回り、被災者と
皆様と直接語りながら復興に向けて全力を尽くしております。私も、今月初めに我が党の
山口那津男代表とともに宮城県に入りまして、気仙沼
市長や地元の市議会議員らと復興に向けたディスカッションを開催しましたが、復興がいまだ道半ばであることを改めて痛感した次第でございます。
その懇談の際に思いを起こしましたのが、トモダチ作戦でございます。特に、気仙沼大島は津波によって船や船着場が流され完全に孤立しました。
自衛隊による本格的な救援
活動が行えない
状況が続く中、三・一一から実に十六日後に大島へ上陸し救援
活動を行ったのが
アメリカ軍の第三一海兵機動展開隊でございました。この海兵隊の機動力によりまして電源車や重機、給水車が陸揚げされ、さらには瓦れきの撤去や港の復旧など大規模な救援
活動が展開されたことは、今日もなおメディアを始め様々取り上げられているところでございます。
東
日本大震災という未曽有の国難に直面し、
我が国が自らの力だけではどうにもならなかったという
現実を真摯に受け止めたとき、
アメリカ軍の支援はもとより、世界各国から差し伸べられた数え切れないほどの援助と励ましは、単に国際間の相互扶助といったものだけではなく、世界が
我が国を必要とし、その復興と再生に期待をしてくれたあかしであると思います。それは、
我が国へ支援のお申出があった百六十以上の国・
地域のうち、百以上の国・
地域が
我が国ODAの対象国であったことからも明らかでございまして、支援のお申出の際、
日本のこれまでの援助に対して感謝の気持ちを伝える国も多くあったとの報告もございます。
震災から七年を迎えるに当たり、改めて支援を寄せてくださった
国際社会への感謝の思いを新たにしながら、
我が国が真の復興を成し遂げるまで引き続き全力を尽くしていく決意を新たにいたすとともに、今後も、ODAや人道支援を始め様々な機会を通じて世界各国に
我が国らしい恩返しをして、国際的な相互扶助の精神に一層の輝きを与えていかなければならない、このように確信をしております。
世界から示された連帯に応えるために、世界平和と人類の共存共栄に向けた
外務省、
防衛省の役割は極めて重大であると思いますので、答弁は要りませんが、この場をお借りいたしまして、冒頭強く要望をしておきたいと思います。どうかよろしくお願いを申し上げます。
それでは、本日は
大臣所信に対する
質疑でございますので、通告に従いまして順次質問をしてまいりたいと思います。
まず、
外務大臣にお伺いをしたいと思います。
大臣所信の冒頭で
河野大臣からは、
我が国を取り巻く
安全保障環境の厳しさにつきまして明快に表現をいただいていたかと思います。特に、核兵器の開発を推し進め弾道
ミサイルの発射を繰り返す
北朝鮮は、
我が国のみならず平和を希求する人類全体に対する重大な脅威であります。引き続き、
国際社会と緊密に
連携をしながら、
北朝鮮の政策を変えさせるため、あらゆる機会を捉え、手段を講じていただきたいと思います。
他方、
韓国では平昌オリンピック・パラリンピックが閉幕をいたしましたが、思い返しますと、このオリンピックに並行いたしまして目まぐるしい
動きがございました。既に御案内のとおり、三月五日の鄭義溶国家安保室長を団長とする
韓国特使団の
北朝鮮訪問に始まり、その後、本日に至るまで、日々雪崩を打ったかのように
外交的急展開がございます。特に、トランプ
大統領が
北朝鮮との対話に応じる姿勢を示したことは私自身も驚きを持って受け止めましたが、間髪入れずに、
我が国としても
日米首脳会談の実施が合意されたことは大きく評価をしたいと思います。
いずれにしても、
北朝鮮と
韓国による
南北首脳会談やあるいは
米朝対話が、
北朝鮮の核兵器、核の
放棄、そして朝鮮半島の
非核化につながるのであれば、
我が国としても歓迎すべきところでございます。
しかしながら、
北朝鮮は、これまでも経済
制裁などで苦境に陥るたびに対話を持ち出しては
国際社会の
圧力をかわし、実にその裏では核兵器や弾道
ミサイルの開発を執拗に進めてきたことも事実でございます。
そして、結果として、
北朝鮮が核兵器、そして弾道
ミサイルの保有に至り、ついては、
我が国の
安全保障環境が重大な危機に直面していること、ゆめゆめ忘れてはいけないと思っております。現時点において確かなことは、会うということだけですので、言うまでもなく
北朝鮮を信用できる段階などにはまだ全くないというふうに思います。
そこで
河野大臣に伺いますが、これら
北朝鮮側の一連の
動きについて、現時点でどのように
認識し評価をしているのか、また
南北対話、
米朝対話、
日米首脳会談の開催に向けた
我が国と米国、そして
韓国との
連携につきまして、訪米の
成果も含めて
大臣の御
見解を伺いたいと思います。