○
浜地委員 御答弁いただきました。
大
企業については、これまで二十四年度比であったのが前年度比になりまして、更に賃上げを
促進し、設備
投資もしていただくよと。ただ、中小
企業につきましては、一・五%、低いハードルを設けて、まだ体力は弱いですから、確実に賃上げを促すことだろうと思っております。意外と中小
企業の
経営者はこの税制を御存じない方もいらっしゃいますので、私どもも含め、
政府としてもPRをぜひお願いしていきたいと思っております。
次に、可処分所得のマイナス要因としては、先ほど申し上げました
社会保険料の上昇がございます。
ただ、年金の保険料につきましては、昨年の
平成二十九年に段階的な引上げは終了しております。これを地元の皆さんに話しますと、結構、えっというふうに言われます。余り御存じありません。
この資料二で書いてありますとおり、年金保険料は、第一次自公政権の二〇〇四年に大幅な
改革を行いました。その
一つとして、年金の保険料を段階的に引き上げるということがあったわけでございます。しかし、保険料は際限なく引き上がるわけではなくて、一定の上限、キャップをこのときつけました。
これが、この一番上の図、厚生年金の保険料につきましては、昨年の九月に一番上限であります一八・三%まで上がって、ここで打ちどめになっています。これは当然、厚生年金は労使折半ですから、
従業員の皆さんは九・一五%の負担で打ちどめです。
国民年金保険料も同じように、昨年の四月で引上げが終了しています。ただ、国民年金保険料は、いわゆる賃金に対する割合ではありませんので、若干の調整はございますけれども、自動的に引き上がっていくということはもうないわけでございます。
この点、国民にぜひ安心していただくためにも、もっとこれを周知すべきですし、我々議員も含めて、アナウンスをしてまいりたいと思っております。
また、一番下、年金の給付水準とございますが、これにつきましては、
政府は五年に一度、年金財政の検証を行っております。結果は、女性や
高齢者の労働参加が進んだ前提でございますけれども、所得代替率が五〇%を超えているという
データです。わかりやすく、所得代替率とは、現役世代の平均的なお給料の手取りに比べて、実際に支給される年金が幾らかというものでございます。
きょう私が示しますケース、実際にどういう数字になるかということを示したいと思っております。これはさまざまなケースを想定されて計算をしていますが、一番
経済成長などを低く見積もった場合のケースEを持ってまいりました。
この図は、
経済成長率を実質〇・四%と前提をしております。しかし、昨年の成長率は一・七%でございますので、かなり控え目な数字を前提としています。出生率も、一・三五前提でございますが、一昨年は一・四四まで回復をしてきているわけでございます。また、年金の資金の運用利回りも、三%が前提でございますが、自主運用開始以降、
年金積立金の運用は三・三九%で、これを上回っております。女性の就業率、これは欧米並みの七〇%を超えました。
高齢者の再雇用、労働参加も進んでおります。ですので、これは私は実現可能な数字であるというふうに思っております。
この表を見ますと、一番左、確かに、現在の
高齢者がもらっていらっしゃいます所得代替率は六二・七%です。どうしても少子高齢化が進みますのでこれは徐々に低下をしてまいりますが、二〇四三年、今のちょうど四十歳の人が年金の支給が始まります二〇四三年では、このときの平均的な給与の手取り、これを四十八万二千円というふうに前提を置いていますけれども、夫婦でもらえる年金額は二十四万四千円、所得代替率は五〇・六%を示しております。
ですから、今の若い世代の方が抱いているような、年金が大幅に削られる、また、もらえないということはないんだということをきょうは国民の皆様方に改めて御理解いただきたく、この表を持ってまいりました。
来年、
平成三十一年には、また財政検証が行われます。しっかりこの結果を広く国民の皆様方に公表していただいて、年金財政の姿をお示しいただきたいと思っております。
しかし、介護保険料につきましては、この年金保険料のような上限のキャップはまだ
制度としてございません。
よく
高齢者の方にも、介護保険料がどこまで上がるか心配だという声がございます。今後も当然介護
制度を維持することは大前提でございますけれども、やはり可処分所得の点から、介護保険料の大幅な上昇を抑えるためにはどのような方策があるか、
加藤厚生労働大臣にお答えいただきたいと思います。