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2018-03-09 第196回国会 衆議院 本会議 第8号
公式Web版
会議録情報
0
平成
三十年三月九日(金曜日)
—————————————
議事日程
第六号
平成
三十年三月九日 午後一時
開議
第一
国際観光旅客税法案
(
内閣提出
)
—————————————
○本日の
会議
に付した案件
日程
第一
国際観光旅客税法案
(
内閣提出
)
子ども
・
子育て支援法
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
)の
趣旨説明
及び
質疑
午後一時二分
開議
大島理森
1
○
議長
(
大島理森
君) これより
会議
を開きます。
————◇—————
日程
第一
国際観光旅客税法案
(
内閣提出
)
大島理森
2
○
議長
(
大島理森
君)
日程
第一、
国際観光旅客税法案
を
議題
といたします。
委員長
の
報告
を求めます。
財務金融委員長小里泰弘
君。
—————————————
国際観光旅客税法案
及び同
報告書
〔
本号末尾
に掲載〕
—————————————
〔
小里泰弘
君
登壇
〕
小里泰弘
3
○
小里泰弘
君 ただいま
議題
となりました
法律案
につきまして、
財務金融委員会
における審査の経過及び結果を御
報告
申し上げます。
本案
は、
観光先進国
の
実現
に向けた
観光基盤
の
拡充
及び強化の
要請
に鑑み、
国際観光旅客税
を創設するものであります。
本案
は、去る二月十三日当
委員会
に付託され、十六日
麻生財務大臣
から
提案理由
の
説明
を聴取した後、二十三日から
質疑
に入り、二十八日
質疑
を行い、三月二日
参考人
からの
意見聴取
を行い、同日
質疑
を終局いたしました。次いで、討論を行い、採決いたしましたところ、
本案
は
賛成
多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。 以上、御
報告
申し上げます。(
拍手
)
—————————————
大島理森
4
○
議長
(
大島理森
君) 採決いたします。
本案
の
委員長
の
報告
は可決であります。
本案
を
委員長報告
のとおり決するに
賛成
の諸君の
起立
を求めます。 〔
賛成者起立
〕
大島理森
5
○
議長
(
大島理森
君)
起立
多数。よって、
本案
は
委員長報告
のとおり可決いたしました。
————◇—————
子ども
・
子育て支援法
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
)の
趣旨説明
大島理森
6
○
議長
(
大島理森
君) この際、
内閣提出
、
子ども
・
子育て支援法
の一部を
改正
する
法律案
について、
趣旨
の
説明
を求めます。
国務大臣松山政司
君。 〔
国務大臣松山政司
君
登壇
〕
松山政司
7
○
国務大臣
(
松山政司
君) ただいま
議題
となりました
子ども
・
子育て支援法
の一部を
改正
する
法律案
につきまして、その
趣旨
を御
説明
いたします。
政府
においては、
喫緊
の
課題
である
待機児童
の
解消
を図るため、新しい
経済政策パッケージ
において、
子育て安心プラン
に基づく
保育
の
受け皿整備
を二年
前倒し
し、二〇二〇年度までに三十二万人分の
整備
をすることとしております。 この
法律案
は、
子育て安心プラン
の
実現
に向け、
社会
全体で
子育て世代
を応援していくという大きな
方向性
の中で、
一般事業主
から徴収する
拠出金
の率の
上限
を引き上げるとともに、
当該拠出金
を
子ども
のための
教育
・
保育給付
の
費用
の一部に充てることとする等の措置を講ずるものでございます。 以下、この
法律案
の内容につきまして、その概要を御
説明
いたします。 第一に、
一般事業主
から徴収する
拠出金
の率の
上限
を千分の二・五から千分の四・五に引き上げることとしております。 第二に、
子ども
のための
教育
・
保育給付
の
費用
のうち、三歳
未満児相当分
の一部に、
当該拠出金
を充てることとしております。また、全国的な
事業主
の
団体
は、その
充当割合
について、
内閣総理大臣
に対して
意見
を申し出ることができることといたしております。 第三に、当分の間、
市町村
は、
保育
の
量的拡充
及び質の
向上
を図るための
事業
を行うことができることとし、
当該事業
を行う
市町村
に対し、国は、
当該事業
に要する
費用
の一部を
補助
することができることとしております。また、
都道府県
は、
保育
の需要に応ずるための
市町村
の
取組
を
支援
するため、
関係市町村等
との
協議会
を組織することができることといたしております。 その他所要の規定の
整備
を行うことといたしております。
最後
に、この
法律案
は、
平成
三十年四月一日から施行することとしております。 以上が、この
法律案
の
趣旨
であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。(
拍手
)
————◇—————
子ども
・
子育て支援法
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
)の
趣旨説明
に対する
質疑
大島理森
8
○
議長
(
大島理森
君) ただいまの
趣旨
の
説明
に対して
質疑
の通告があります。順次これを許します。
中山展宏
君。 〔
中山展宏
君
登壇
〕
中山展宏
9
○
中山展宏
君
自由民主党
の
中山展宏
です。 私は、
自由民主党
を代表して、ただいま
議題
となりました
子ども
・
子育て支援法
の一部を
改正
する
法律案
につきまして
質問
をいたします。(
拍手
) 我が国における
少子化
の問題は、まさに
国難
というべき
状況
です。過去最低の
合計特殊出生率
一・二六となりました
平成
十七年に比べ、近年は徐々に
上昇傾向
にあり、
平成
二十八年度で一・四四となりましたが、昨年一年間に生まれた
子供
の数は約九十四万一千人と、二年連続で百万人を下回りました。引き続き、より一層の
少子化対策
として、
結婚
、
出産
、
子育て
まで切れ目のない
支援
ができるような
環境整備
を行ってまいる必要があると思います。 また、働くことを
希望
するその人がその思いを
実現
することができるよう、
仕事
と
家庭
を
両立
できる
環境整備
も重要です。一人一人が個性と
多様性
を尊重され、
家庭
で、
地域
で、職場で、それぞれの
希望
や能力を発揮でき、それぞれが納得をして生きがいを感じることができる
社会
の
実現
を目指していく必要があります。 小さなお子さんがいらっしゃる、
保育
を必要とされる御
家族
のため、一刻も早い
待機児童解消
に取り組まなければなりません。 もちろん、これまでも
政府
において、
子ども
・
子育て支援
新
制度
や
待機児童解消加速化プラン
に基づく
取組
などにより、
保育
の
受皿整備
が進められてきました。
平成
二十五年度から
平成
二十九年度までの五年間で約五十九万人分の
受皿
が
確保
される見込みであるなど、
保育
の
受皿
は着実にふえ続けております。 他方で、
女性活躍
の推進に積極的に取り組んでいく中で、
女性
の
就業率
が上昇しています。これに伴い、
保育
を必要とする
子供
の
人数
もふえたことにより、引き続き
受皿確保
が
喫緊
の
課題
となっております。 そこで、
政府
においては、
人づくり革命
などを進める新しい
経済政策パッケージ
において、切実な
課題
である
待機児童
の
解消
を図るため、
子育て安心プラン
を
前倒し
し、二〇二〇年度までに三十二万人分の
受皿整備
を進めることとされました。 私としても、
仕事
と
子育て
の二者択一ではなく、
仕事
も
子育て
も
両立
でき、安心して
子育て
ができる
社会
の
実現
に向けて、この
プラン
を確実に
実現
することが重要であると考えています。 そこで、
子育て安心プラン
の
前倒し
を確実に実行し、
待機児童解消
に向けた
取組
を強力に進めていただきたいと思いますが、
加藤厚生労働大臣
にその御
決意
をお伺いいたします。 次に、この
子育て安心プラン
を
実現
するため、今回の
改正
において、
経済界
の御
協力
をいただき、
子ども
・
子育て拠出金
の率の
上限
を〇・四五%に引き上げるとともに、新たに
保育
の
運営費
のゼロ歳児から二歳児
相当分
に充てることとしております。 改めて、
子育て支援
の分野において
経済界
に御
協力
をいただくことになりました基本的な
考え方
と
意義
について、
松山担当大臣
にお伺いいたします。 また、
子育て安心プラン
の
実現
のため、
企業主導型保育事業
についても、今回の
拠出金
の引上げの一部を充てることとされています。
企業主導型保育事業
は、
企業
からもかなり
整備
の御要望があると聞いており、今後も
待機児童解消
に向けて非常に重要な
役割
を担うことと思っております。 そこで、
企業主導型保育事業
の
役割
とこれまでの
取組状況
、そして今後の
取組方針
について、
松山担当大臣
の御
見解
をお伺いいたします。 次に、
待機児童解消
を図る際には、
保育所
などの
施設数
をふやすだけではなく、
保育士
の
処遇改善
を始めとする
人材確保策
もしっかりと講じていく必要があります。 今回の
改正
においては、
都道府県
が
市町村
の
取組
を
支援
するための
協議会
を設置できることとされています。 もちろん、
市町村
の
方々
におかれては、
地域
の
実情
に応じ御努力をいただいていると存じますが、
都道府県
が中心となって
市町村
や
関係者
と連携しながら
保育
の
課題
に取り組んでいくことは、一層の
市町村
間の連携や、
保育人材
の
確保
、資質の
向上
を図ることにつながるのではないかと思います。 そこで、今回創設する
協議会
の
活用
なども含め、これから
保育士等
の
保育人材
の
確保
をどのように進めていくのか、
加藤厚生労働大臣
の御
見解
をお伺いいたします。
最後
に、
少子化
の問題は、長時間
労働
、
子育て
と
仕事
の
両立
の難しさ、
子育て
中の
孤立感
や
心理的負担
、
教育費
の重さや
経済環境
など、さまざまな
要因
が複雑に絡み合っており、きめ細かな
少子化対策
を網羅的に推進することが重要です。 そのため、
少子化対策担当大臣
として、この
法案
の
実現
とあわせて、
少子化
問題にもしっかり取り組み、誰もが安心して
子供
を産み育てられ、
家族
において理想の
子供
の
人数
が育めるような
社会
の
実現
を目指していただきたいと考えています。 そこで、
少子化
問題に対する
認識
と
少子化対策
に対する今後の
取組方針
について、
松山担当大臣
の御
意見
をお伺いいたします。 以上で私の
質問
を終わります。ありがとうございました。(
拍手
) 〔
国務大臣加藤勝信
君
登壇
〕
加藤勝信
10
○
国務大臣
(
加藤勝信
君)
中山展宏議員
から、二問御
質問
をいただきました。
待機児童解消
に向けた
取組
についての
お尋ね
がありました。
待機児童
の
解消
は待ったなしの
課題
であります。昨年六月に策定いたしました
子育て安心プラン
を
前倒し
し、
平成
二十九年度
補正予算
も
活用
しながら、二〇二〇年度末までに三十二万人分の
保育
の
受皿整備
を進め、
待機児童
の
解消
に最優先で取り組んでまいります。
保育人材
の
確保
についての
お尋ね
がありました。
保育人材
の
確保
については、
平成
二十五年度以降、
合計
約一〇%の
処遇改善
を
実現
し、これに加えて、
技能
、
経験
に応じた
月額最大
四万円の
処遇改善
を行いました。 また、
平成
二十九年度
補正予算
及び
平成
三十年度
予算案
に一・一%の
処遇改善
を盛り込んでいるほか、二〇一九年度も更に一%引き上げ、他産業との
賃金格差
を埋めてまいります。 こうした
処遇改善
のほか、引き続き、新規の
資格取得
、
就業継続
、
離職者
の再就職といった
支援
に総合的に取り組んでまいります。 また、
子ども
・
子育て支援法
の
改正法案
には、
都道府県
が
市区町村
の
待機児童解消
の
取組
を
支援
するため、
保育人材
の
確保
などについて、
関係者
が
協議
する場を設置できる旨を盛り込んでおります。この場を通じて、各
地域ごと
に必要な
人材確保
の
状況
を分析し、それに応じた
人材確保
や育成を行うなど、
保育人材
の
確保
につながることを期待しております。 以上です。(
拍手
) 〔
国務大臣松山政司
君
登壇
〕
松山政司
11
○
国務大臣
(
松山政司
君)
中山展宏議員
に
お答え
をいたします。
子育て安心プラン
の
実現
のために
経済界
に御
協力
いただく
考え方
と
意義
についての
お尋ね
がございました。 今回の
子ども
・
子育て支援法
の
改正案
は、
社会
全体で
子育て世代
を
支援
していくという大きな
方向性
の中で、
一般事業主
から徴収する
拠出金
の率の
上限
を引き上げるとともに、
子育て安心プラン
の
実現
に必要な
保育
の
運営費
の
増加分
に
当該拠出金
を充てることなどを
目的
としているところでございます。
子ども
・
子育て支援
は、親や
保育所
、幼稚園だけでなく、
地域
や
企業
などの
社会
の全ての
構成員
が相互の
役割
を果たして
協力
していこうということが重要であると考えています。 また、
保育
の
受皿
を
整備
して
仕事
と
子育て
の
両立
を図ることは、
企業
にとっても、
子供
のいる
従業員
の
離職
の防止など、
労働力確保
に資する面もあると
認識
をいたしております。 こうした
観点
から、現行の
子ども
・
子育て支援
新
制度
においても、
企業主導型保育事業
などに対して
拠出金
が充てられております。 このため、
子育て安心プラン
の
実現
に必要な
財源
についても、
社会
全体で
子育て世代
を
支援
していくという大きな
方向性
の中で、
経済団体
との
協議
も踏まえ、御
協力
をいただくということにしたものでございます。 また、
企業主導型保育事業
についての
お尋ね
でございます。
企業主導型保育事業
は、
事業主拠出金
を
財源
として、
従業員
の多様な働き方に応じた
保育
を提供する
企業等
を
支援
するとともに、
待機児童対策
に貢献することを
目的
として
平成
二十八年度に創設をされました。これまでに七万人分の
受皿
の
確保
に取り組んできており、
平成
三十年度は新たに二万人分の
受皿
を
確保
するということにしております。 また、
中小企業
による
活用
を促進するため、
中小企業
が設置する
施設
の
運営費
の
負担軽減
などを
実施
することといたしております。 今後とも、
仕事
と
子育て
の
両立支援
と
待機児童対策
に貢献するため、しっかりと
取組
を進めてまいります。 また、
少子化
問題に対する
認識
と
少子化
に対する今後の
取組
について
お尋ね
がございました。 昨年末に公表されました
人口動態統計
の
年間推計
では、
平成
二十九年の
出生数
九十四万一千人、過去最少となり、また、
自然増減数
はマイナス四十万三千人と過去
最大
となりました。日本は、急速に進む
少子高齢化
という、まさに
国難
と呼ぶべき
課題
に直面をいたしております。
少子化
の問題は、若者の経済的な不安定さ、長時間
労働
、また、
仕事
と
子育て
の
両立
の難しさ、
子育て
中の
孤立感
や
負担感
、
教育費
の
負担
の重さなど、
結婚
や
出産
、
子育て
の
希望
の
実現
を阻むさまざまな
要因
が絡み合っているところでございます。これを一つ一つ取り除いていくことが重要でございます。 このため、本
法案
の
早期成立
を目指して、二〇二〇年度までに三十二万人分の
保育
の
受皿
を
整備
してまいります。 そのほか、
幼児教育
、
保育
の
無償化
や、真に必要な
子供
に限った
高等教育
の
無償化
、長時間
労働
の是正や同一
労働
同一
賃金
の
実現等
の働き方改革などに
関係省庁
が連携して取り組んでまいります。 加えて、現在、私のもとで、
社会
全体で取り組むべき
対応策
として幅広い
観点
から検討するため、
少子化克服戦略会議
を開催しておりまして、その成果は、できることから速やかに
実施
をしてまいりたいと思っております。(
拍手
)
—————————————
大島理森
12
○
議長
(
大島理森
君)
中野洋昌
君。 〔
中野洋昌
君
登壇
〕
中野洋昌
13
○
中野洋昌
君
公明党
の
中野洋昌
です。 私は、
公明党
を代表し、ただいま
議題
となりました
子ども
・
子育て支援法
の一部を
改正
する
法律案
につきまして
質問
いたします。(
拍手
)
待機児童
の
解消
は、
少子高齢化
の
克服
に向け解決すべき
喫緊
の
課題
であり、
女性
の
活躍促進
のためにも、極めて重要な
政策
であります。こうした
問題意識
から、第二次
安倍政権発足
後、私どもは、
保育
の
受皿
を約五十九・三万人
増加
させるなど、
待機児童
の
解消
に
全力
で取り組んでまいりました。 しかし、
女性
の
就業率
の
向上
に
保育
の
受皿整備
が追いついておらず、依然として、二万六千人を超える
待機児童
が存在しております。このため、三十二万人分の
受皿
を
確保
するという
子育て安心プラン
を二年間
前倒し
て行うこととなっており、これを確実に進めていく必要があります。 本
法案
は、
子育て安心プラン
に定める
保育
の
受皿確保
に必要な
予算
について、
社会
全体で
子育て
を支えるという
観点
から、
経済界
に対して応分の
負担
を求めるというものであり、以下、具体的に
質問
いたします。
待機児童
は、大都市を有する
都道府県
に多く存在し、また、特に一、二歳児に多く集中しております。一昨年、
公明党
が発表した
待機児童解消
を求める
緊急提言
でも訴えているとおり、
待機児童解消
に向けては、こうした
地域
の
実情
や
利用者
の視点に立ち、きめ細やかな
支援策
を行っていかなければなりません。 また、
子育て安心プラン
が定める三十二万人分という
保育
の
受皿整備
の目標は、あくまでマクロで計算した数値にすぎず、実際に
市町村
が
受皿
の
整備
を進めるに当たっては、
保護者
に丁寧に寄り添いながら、潜在的な
ニーズ
も含めてしっかりと
把握
し、それぞれの
区域ごと
に、きめ細やかな
実態把握
をしていく必要があります。 また、
都市部
においては、
施設
の
確保
が困難であったり、
大型マンション
が建設された場合に一時的に多くの
待機児童
が発生したりするなど、
都市部特有
の
課題
が存在しており、こうした
課題
にきめ細やかに対応する必要があります。 こうした点に対応しつつ、どのように
待機児童
を
解消
していくのか、
厚生労働大臣
の
答弁
を求めます。
子育て家庭
にはさまざまな
ニーズ
があり、例えば、
子供
が急に病気になったときに対応してくれる
病児
・病後
児保育
への
ニーズ
は、
保育
の
受皿
が
増加
するにつれて、更に大きなものとなっています。また、
新生児医療技術
の
発達
を受け、生活する中で医療的な
ケア
が必要な
医療的ケア児
の
人数
も年々
増加
しており、これに対する
ニーズ
が高まっていますが、残念ながら、現状ではこれらの
ニーズ
に十分に対応できる
状況
にはなっておらず、
現場
の声に耳を傾けながら、
市町村
とも連携しつつ、更に
支援
を
充実
させていくことが不可欠であります。
病児
・病後
児保育
や
医療的ケア児
など多様な
保育
の
ニーズ
に対応するための
支援
の
充実
について、
厚生労働大臣
の
答弁
を求めます。 また、
小学校就学
前の
保育
の
受皿整備
に加え、いわゆる小一の壁についても
対策
を行う必要があります。
放課後児童クラブ
は、
登録児童数
の
増加
に伴い、
待機児童数
も一万七千人前後で横ばいで推移しており、このまま
保育
の
受皿整備
を進めていけば、
放課後児童クラブ
の
待機児童数
も今後更に
増加
していくことが大いに懸念されます。
政府
は、当初の計画を一年
前倒し
、二〇一八年度末までに約三十万人分の
受皿
の
確保
を行う
予定
ですが、これを着実に進めるとともに、その後の
整備
についても考えていく必要があります。
放課後児童クラブ
の今後の
整備
について、
厚生労働大臣
の
答弁
を求めます。
保育
の
受皿確保
に当たっては、
保育人材
を
確保
するとともに、
保育
の質の
改善
をともに進めていくことが極めて重要です。このため、第二次
安倍政権発足
後、五年間で
保育士
の
処遇
を約一一%
改善
するとともに、
技能
や
経験
に応じて
最大月
四万円の
加算
を行うなど、
処遇改善
を大きく前進させてまいりました。 しかし、この
保育士等
の
処遇改善加算
について、副
主任保育士
など、ある程度
経験
を積んだ層への
加算
が多く、実際に働いておられる
職員
が若い
経験年数
に偏っている場合など
現場
の
実態
と合わない場合には非常に使い勝手が悪いとの
指摘
や、今後、
研修
の受講が
加算要件
となる
予定
ですが、
業務
が多忙でこれを受ける
余裕
がない、あるいは、地元で
研修
の
実施体制
が整っていない等、さまざまな
指摘
をいただいています。 この
処遇改善加算
については、柔軟な運用が可能となる
制度
へ見直すとともに、
研修
を受けられる
体制
の
整備
に向けた
支援
が必要であると考えますが、
松山大臣
の
答弁
を求めます。
保育人材
の
確保
に向けては、現在一〇%を超えている
保育士
の
離職率
を下げていくことも重要な
課題
であると考えます。
保育士
をされている
方々
からは、
賃金
が低い、
仕事
が多く長時間
労働
となる、
職員
の数が少なく
余裕
がない等の声が上がっており、こうした
勤務環境
が高い
離職率
につながっていると考えられます。 先ほど
指摘
した
処遇改善
の
取組
に加えて、
保育士
の働き方の
改善
、
業務負担
の
軽減
を行うことは、
保育士
の
定着率
を
向上
させ、必要な
人材
を
確保
することを可能とするとともに、
保育
の質の
向上
にも資する重要な
取組
であり、
支援
を
充実
させる必要があると考えますが、
厚生労働大臣
の
答弁
を求めます。 これからの
少子高齢化
や
人口減少
を乗り越えていくためには、一人一人が持てる力や
可能性
を発揮できる
社会
をつくることが必要であり、人への投資こそが未来を開いていく鍵であると考えます。中でも、
幼児期
における
教育
、
保育
は、さまざまな機能の
発達
という
観点
からも、生きる力や自信を
子供たち
に与えていくという
観点
からも、極めて重要なものであるということは、多くの識者が
指摘
をしているところです。 こうした質の高い
幼児教育
、
保育
を全ての
子供たち
が受けられることにすることが重要であり、そのためには、
待機児童
の
早期解消
に向け
全力
を注ぎつつ、
幼児教育
の
無償化
も進める必要があり、そして何よりも、
幼児教育
、
保育
の質の
向上
を着実に進めていくことが必要であります。
最後
に、
人づくり
における
幼児教育
、
保育
の質の
向上
の
重要性
の
認識
、質の
向上
に向けた
決意
を
松山大臣
に伺い、私の
質問
を終わります。 御清聴ありがとうございました。(
拍手
) 〔
国務大臣加藤勝信
君
登壇
〕
加藤勝信
14
○
国務大臣
(
加藤勝信
君)
中野洋昌議員
より、四問の御
質問
をいただきました。
保育
の
受皿確保
についての
お尋ね
がありました。
保育
の
受皿確保
に当たっては、各
市区町村
が、
保護者
の
意向
を丁寧に確認をしながら、潜在的な
ニーズ
を含めた必要な
受皿整備
を進めていくことが重要であります。 このため、
保育コンシェルジュ
などを
活用
しながら、潜在的な
保育ニーズ
の
把握
に積極的に取り組むとともに、こうした
保育
の
利用意向
が的確に反映された
受皿整備
を行うよう、
市区町村
に対して
要請
をしているところであります。 また、
待機児童
の七割を占める
都市部
への
対策
としては、
都市部
における高騰した
保育園
の
賃借料
への
補助
や、大
規模マンション
における
保育園
の
設置促進
などに取り組んでおり、
都市部
における
保育
の
受皿整備
を進めてまいります。 多様な
保育ニーズ
についての
お尋ね
がありました。
病児保育事業
については、これまで、
感染症
の流行などにより
利用児童数
の変動が大きく、経営が不安定になるなどの御
指摘
をいただいておりました。
平成
三十年度
予算案
では、
基本的補助単価
について、
事業
の安定によりつながるような
補助
の
仕組み
とする等の
仕組み
を行うこととしています。 また、
医療的ケア児
の
保育
については、
平成
二十九年度より、
保育所等
に
看護師
を配置するなどの
体制整備
を行う
モデル事業
を創設し、
平成
三十年度
予算案
では、
モデル箇所数
の
増加
など、さらなる
拡充
を盛り込んでおります。 今後とも、多様な
保育ニーズ
に応えられるよう、
子育て支援
の
充実
に努めてまいります。
放課後児童クラブ
についての
お尋ね
がございました。 現在、
放課後子ども総合プラン
に基づき、二〇一九年度末までに新たに約三十万人分の
受皿整備
を進めているところでありますが、二〇一七年五月現在で、新たに約二十三万人分、
合計
で百十七万人分の
受皿
が既に
確保
されております。 昨年十二月に閣議決定した新しい
経済政策パッケージ
においては、約三十万人分の新たな
受皿
の
確保
を二〇一八年度までに
前倒し
する、さらに、
状況
を踏まえ、その後の
あり方
について検討するとされており、これに沿って、
受皿整備
に引き続きしっかりと取り組んでまいります。 また、
厚生労働省
においては、
放課後児童対策
に関する
専門委員会
を昨年設置し、
放課後児童クラブ
の量の
拡充
、質の
確保
、
役割
とメニューの
充実
など、今後の
対策
の
あり方
について現在検討を行っているところであり、本年六月を目途に、中間的な取りまとめをしていきたいと考えております。
保育士
の
業務負担軽減
についての
お尋ね
がございました。
保育士
の
業務負担軽減
については、
平成
二十九年度
補正予算
において、
保育業務
の
ICT化
の
支援
、
平成
三十年度
予算
において、
保育士
の
業務
を
補助
する
保育補助者
の雇い
上げ支援
などを盛り込んだところであります。 高い
使命感
と
希望
を持って
保育
の道を選んだ
方々
が長く働くことができるよう、引き続き、
処遇改善
とともに、働き方の
改善
、
業務負担
の
軽減等
、
勤務環境
の
改善
を図ってまいります。(
拍手
) 〔
国務大臣松山政司
君
登壇
〕
松山政司
15
○
国務大臣
(
松山政司
君)
中野洋昌議員
に
お答え
をいたします。
保育士等
の
処遇改善加算
についての
お尋ね
がありました。
技能
、
経験
に応じた四万円等の
加算
は、
保育人材
の
賃金水準
を引き上げるとともに、
保育人材
のキャリアアップの
仕組み
を構築していただくために導入いたしました。 この
加算
につきましては、
現場
からの声も踏まえて、より
実情
に合った
制度
となるように、
研修
の受講要件について、二〇二二年度を目途に必須化を目指す、また、副
主任保育士
等を対象としていた
加算
額を比較的若い階層である職務分野別リーダー等にも配分を可能とする、そしてさらに、同一法人内で
施設
をまたぐ配分を可能とするといった見直しを行う
予定
といたしております。 また、各
都道府県
が受講
ニーズ
に対応した
研修
の
実施体制
が
整備
できますように、引き続き、
支援
に努めてまいります。
幼児教育
、
保育
の質の
向上
についての
お尋ね
がございました。 乳
幼児期
は、生涯にわたる人格形成の基礎が培われる重要な時期です。こうした時期に行われる
幼児教育
、
保育
は、知識、IQなどの認知能力だけではなく、根気強さ、注意深さ、意欲などの非認知能力の育成においても大変重要な
役割
を果たしております。このため、
幼児教育
、
保育
の質の
向上
が不可欠であると考えております。
子ども
・
子育て支援
新
制度
におきまして、
平成
二十七年度の
制度
施行当初から、
幼児教育
、
保育
、
子育て支援
の
量的拡充
とともに、質の
向上
に取り組んでまいりました。 具体的には、まず、消費税が一〇%に引き上げられたときに
実施
することにしていた〇・七兆円のメニューについて、消費税が八%に据え置かれる中にあって、全ての事項を既に
実施
をいたしました。 また、消費税
財源
以外の
財源
により
実施
することとされている、さらなる質の
向上
を
実施
するための〇・三兆円メニューにつきましては、
平成
三十年度
予算案
において、二十九年度に引き続き、
職員
の
処遇改善
など、メニューの一部を
実施
することとしております。なお、これらとは別に、
技能
、
経験
に基づく四万円の
処遇改善
も行っています。 〇・三兆円メニューにつきましては、骨太の方針二〇一七において、
子ども
・
子育て支援
のさらなる質の
向上
を図るため、消費税分以外も含め、適切に
財源
を
確保
していくとされております。こうした方針に基づいて、引き続き、各年度の
予算
編成過程において、安定的な
財源
確保
に努めてまいります。(
拍手
)
大島理森
16
○
議長
(
大島理森
君) これにて
質疑
は終了いたしました。
————◇—————
大島理森
17
○
議長
(
大島理森
君) 本日は、これにて散会いたします。 午後一時三十四分散会
————◇—————
出席
国務大臣
財務大臣 麻生 太郎君
厚生労働大臣
加藤 勝信君
国務大臣
松山 政司君 出席副大臣 内閣府副大臣 田中 良生君
————◇—————
昨八日は、
会議
を開くに至らなかったので、ここに
議事日程
を掲載する。
議事日程
第五号
平成
三十年三月八日(木曜日) 午後一時
開議
第一
国際観光旅客税法案
(
内閣提出
)