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高木(啓)
委員 価格についてはお答えにならなかったんですが、それもわからないということになるんでしょうけれども、実は、今の紙の
教科書は、
拡大にすると、ワン
セット、これでいうと四冊なんですが、大体四万円ぐらいするんですよ。これは
注文販売になりますから、物すごい
コストがかかっているんです。
それで、私は何を言いたいかというと、
デジタルにしたときに、ではその
コストはどう見てくれるのかということがまず
一つ。それともう
一つは、ただ普通の
教科書を大きく
拡大ができればいいという話じゃないんですね、実は。どうも誤解があるようなんですが、タブレットにすれば、あるいは
デジタルにすれば、
拡大とか縮小とかが自由だからこれでいいじゃないかという議論があるんですけれども、全然そういうことじゃないんです。
なぜかというと、弱視の方々は特徴として、図面というか
写真とかを先に見た方が理解をしやすいんですよ。普通の
教科書は、
写真があって、下に解説があるんです。ところが、もう
一つのこちらをお出ししますが、これは逆ですよね。
写真があって、上に解説があるんです。こういう
工夫をされているんですよ、この
教科書は。それで、基本的に教える
内容は同じですが、どう教えるかというところに、
教科書自体に
工夫を凝らされている。だから、
教科書を
拡大すればいいという
考え方はやめてほしいと思うんですね。そうじゃなくて、もっと
工夫が必要なんですよ。
ですから、
特別支援の
子供たちというのは、もちろん弱視だけではありませんけれども、これから少子化の時代にあっても、特別に支援を必要とする
子供たちはふえ続けていくというのが今の
一つの傾向であります。ですから、この
拡大教科書の問題はおろそかにせずに、もう少しきちっと考えていただきたい、ぜひお願いをしておきたいと思います。
値段の問題も含めてですけれども、ぜひ考えていただきたいと思います。
さて、時間もありませんので、
デジタル教科書導入に向けてのさまざまな課題の中で、私が
地元の
教育委員会等にもヒアリングをいたしましたが、一番の課題はやはり
教員のスキルアップだというふうに言われています。
つまり、紙の
教科書というのが既に百五十年の歴史がありまして、
教育法も、どうやって教えたらいいのかということも、ほぼ今の段階では確立をされていると言っても過言ではないと思います。しかし、
デジタル教科書というのはこれから始まるものでありまして、まだまだ手探りの状態であります。ですから、
教員の、教える側のスキルアップというものが極めて大事。そのためには研修等が必要になってくるわけであります。
ところが、今、
教員の皆さんは忙し過ぎちゃって、研修に割く時間がないというふうに言われております。では、研修に割く時間をどうつくるのかということは大変重要な課題でありまして、
一つは働き方改革であります。もう
一つは、
学校事務全体の
教員の負担を軽減してあげる、つまり
学校事務のいわゆる負担軽減だと思います。
いずれにしても、業務の効率化をしたり外部人材の活用をしたり、あるいは
教員の加配ということが最終的には必要になってくるんですが、ここについての
文科省としての見解をぜひお示しいただきたいというのがまず第一点。
もう
一つ、一緒に
質問します。
もう
一つは、
学校事務の効率化の
一つとして、今、
学校サイドあるいは地域の
教育委員会で一番望まれているのは何かというと、
学校徴収金というものを廃止してほしいということなんです。
この
学校徴収金問題というのは、何でこんなことを
学校にやらせているのかということだと思います。つまり、
学校徴収金とは何かというと、給食費とか修学旅行費、あるいは
教材費、これをそれぞれの
学校がそれぞれの
先生方とPTAが一緒になって徴収しているんですよ。これを
学校に全部負わせていて、
学校の
先生が忙しい忙しいと言っているのを放置してはいけないと思いますよ。
なぜ、
学校徴収金のようないわゆる給食費とかこういうものを公金化しないか、あるいは公会計に入れることができないのかということが私には逆に疑問でありまして、このことはぜひ
文部科学省から
指導すべきだと思いますが、いかがでしょうか。