○武井
委員 自民党の武井俊輔でございます。
午後一でございますが、声の大きさには自信がありますので、皆さん、午後、しっかりと内容ある質疑をさせていただきたいと思います。
きょうは、こうして
IRの
質問に立てますこと、大変うれしく思っております。私はもともと
観光業出身でございまして、こうして
IRが新しいステージに立つということ、大変うれしく思っております。
まず、
石井大臣、
国土交通大臣でもいらっしゃいますので、一言お礼を申し上げさせていただきたいと思います。
私の地元の宮崎県えびの市におきまして、霧島の硫黄岳の噴火に伴いまして、一部河川におきまして重金属などの物質が基準を上回る数値になった問題、まだまだ厳しい
状況は続いておるんですが、国土交通省として大変迅速に適切な御対応をいただいているところでございます。
まだまだ先が長くて、本年の稲作を断念した農家も多数に上っているわけでございますが、また引き続き、丁寧な長期的な御支援をお願いしたいというふうに思っております。よろしくお願いを申し上げます。
さて、
IRの
質問に入らせていただきます。
率直に、先ほどもお話ししましたが、ここまで来た喜びはあるわけですけれども、非常に、懸念がさまざまにあることも承知をしております。そういったようなものを
一つ一つ解決しながら前に進んでいくということが重要であると考えております。
昨年、私、外務省の政務官をしておりまして、中南米、アフリカ、さまざまな国に参りましたけれども、非常に小さな国でも意外と
IRの
整備というのは進んでおりまして、よく、治安の悪い国なんかに行きますと、
IRの中が一番安全だみたいな話も聞いたりすることがありまして、そういう意味でも、非常にセキュリティー高く、
世界各地で臨んでいる。
我が国は、与野党そしてまた議連、そういった緻密な議論の中で、非常にレベルの高い
法案に仕上がっているというふうに思っているわけでございます。
午前中も
神谷先生、
高木先生、また濱村先生からもさまざまな角度からお話がございましたので、私は地方の人間でもございますので、運営会社のあり方とかまた地方の誘客等について、かつてありました
リゾート法の教訓に基づいて少し御
質問をしてまいりたいというふうに思っております。
実は、きょうお昼に、宮崎県の国
会議員と県の知事また部長との意見交換などがありましたが、その中でもこの
IRの話題が出ておりました。やはり、この
法案が可決をされますと、誘致を既に表明している地方はもちろんとして、各地で新たな検討もふえてくるというふうに思いますし、私ども宮崎県も与党を中心に関心が高くございまして、この
法案の、中心的に我が党で担ってこられました岩屋毅先生を講師にお迎えして、県議会の会派の勉強会などもいたしていただいているところでございます。
そういう意味でも、この
法案が仮に可決されれば、非常に、全国的にますます盛り上がってくるのではないだろうかというふうに思っておるところでございます。そういう時期だからこそ、やはり考えておかなければいけない思いというものを込めて、きょうは御
質問をさせていただきたいと思います。
大変個人的なことで恐縮ですが、私が政治を志したのは二〇〇一年でございました。この年、宮崎県では、第三セクターの
リゾート施設、シーガイアが三千三百七十二億円という莫大な赤字を出しまして破綻をいたしました。バブルの空気もありましたが、身の丈をはるかに超える
リゾート開発が進んだわけで、これは決して宮崎シーガイアだけではなくて、全国各地にこのような事例があったわけであります。
シーガイアは会社更生法を申請しまして、個人的に多くお世話になった方も再雇用されないという形で会社を去っていかれた、百三十人ぐらいそういう方がいらっしゃったわけですが、その一連の経緯が私が政治に足を進める思いになったものでございました。
ただ、計画の段階から、我々市民で、私は中学生とか高校生、大学生のころでしたけれども、こんなのを宮崎につくって大丈夫なんだろうかというふうな議論をしておりました。当時の集計ですと、宮崎に来る全ての飛行機が全部満席になっても、なおもって足らないような需要予測をしているわけですね。これはもう今思えばばかげた話でもあるわけです。
当時、オーシャンドームという人工の波を発生するプールがありまして、これは首都圏でもコマーシャルをいっぱい打ったんですけれども、ところが、実際に東京の人に聞くと、あのCMは八景島のシーパラですかとか、あと、もう今は潰れてなくなったんですが、ワイルドブルーヨコハマという似たような
施設もあったりしたんですけれども。そういったような、なかなか
効果も厳しかったわけです。
宮崎県も、本来ならばもっと早く整理もできたんですけれども、ちょうどそのときに東京以外で初めての開催をする九州・沖縄サミットがありまして、宮崎は外相会談をするということで、そういった経緯の中でなかなか対応がおくれてしまい、結局、二〇〇〇年にサミットがあって、翌年に三千二百六十一億円赤字を出して破綻をしたということでございます。
私にとりましては、まさに政治の原点、今もってそこにあるわけであります。県
会議員に宮崎で当選させていただいて、当時、東国原知事でありましたけれども、最初に
質問したのもこのシーガイア問題でありました。
ですから、これから
IRがさまざまな形で地方で盛り上がってくるというふうに思うわけですけれども、そういったことの二の舞にはならないようにしていかなければいけない、私はこういったようなことを強く、現場で仕事をしてさまざまな涙も見てきた人間として思うわけであります。
そういう意味で、この
リゾート法のときに、当時のシーガイアの運営会社の社長が、やるのであれば
世界レベルのものをつくらなければいけないといったようなことで、あれもつくる、これもつくるというふうになっていった。そして、その後、破綻をしたときに、記者会見で、国会で
リゾート法が決まって、全国の各県が我も我もと手を挙げた、
リゾートというものがどういうものかもよくわからぬままに、
施設さえつくれば人が来るとみんな思っていた、そんな雰囲気があったと述べたことに私は尽きるのではないかというふうに思うわけです。
これからさまざまな開発が
IRについては伴っていくわけですけれども、まず国土交通省にお伺いをしたいのは、地方に非常にこういった多くの課題を残した
リゾート法についてどのように総括をなさっているか、お伺いをしたいと思います。