○丸山
委員 今回は、基本的に
サイバー攻撃を防ぐ部分は
DDoS攻撃に限っているところだというふうに思うんですね。
確かに、今の
攻撃を見るとDDoSが一番脅威であるのは間違いないですし、昔のDoS
攻撃の時代なんかもう本当に、今から考えればかわいいもので、基本的にその特定のサーバーに対して処理能力を上げていけば済むような話でですね。しかし、今のDDoSは、世界じゅうに、この間も
質疑でお話ししましたけれども、実は今回の
法案も、結局日本国内だけなんですけれども、日本国内に対する
サイバー攻撃だって基本的には世界じゅうのボットからアクセスがあるわけですよ。
そうした中で、やはり日本でもしっかりやらなきゃいけないんですが、世界と連携をとりながら、こうしたいわゆるボット化するような
マルウエアを送り込まれるような
IoT機器を世界じゅうから減らしていかなきゃいけないんですけれども、しかし残念ながら、これに対して非常に脆弱な国が多うございます。
日本は、そういった意味では関心が高くて、今これをやろうとしている。特にオリンピックがあるからこそ、今やっておかなきゃいけないという危機意識があってやられているんだと思うんですけれども。
しかし、こうした
IoT機器が非常にふえている中で、それこそもう世界じゅうの人が携帯電話を持っているわけですよ。そうした時代の中で、世界じゅうでWiFi電波が飛んでいる中で、非常に危険な状況は変わりないと思います。
今回の
法改正でやられるのは、基本的には、そうした
IoT機器を減らしていこうと。国内において、正直、そのパスワードも初期設定のままとか、下手するとパスワードすらかかっていないところに対して確認していく。そして、それを確認して、まずい場合には、その
管理者若しくはサーバーなりでいいんですけれども、アクセスできるところに注意喚起をするという、最低ラインに実はとどまっていて、本当にやらなきゃいけないのはたくさんあって、そもそもその
IoT機器がフリーだったわけですから、もう既にボット化している
可能性が高いわけですよ。排除していかなきゃいけないのもあります。
これは、やはり国がちょっと考えてやらなきゃいけないとすごくずっと私思っていることがありまして、結局、DoS
攻撃からやはりDDoSに変わってきたときに一番問題になっているのは、いわゆるスプーフィングなんですよ。つまり、IP偽装、IPアドレスを簡易に偽装できる今のこのTCP/IPの
システム自体を少し考えていかないと、かなり厳しい状況、ずっとイタチごっこで続くと思います。
通信するときに大体、余り人間が使っていると意識しないんですけれども、コンピューターで最初に、基本的に、私はこれ、誰ですよというのを送ります。いわゆるパケットを送信すると言うと難しくなってくるので、最初に、私は誰ですよと送るんですね、SYNというパケットのタイミングで最初に送るんですけれども、そのときに、今の
仕組みだったら、もう簡単に、誰ですよを偽装できてしまう。そして、それはもう信頼せざるを得ない状況になっていて、それが実は、ボットがいっぱいある中で、今やろうとしているのは、もとのボットに命令を出しているIPアドレスを特定して、それを、そのアクセスを遮断することでボットも無効化しようということは進んでいるんですけれども。
一方で、さらに今、ハッカー側も更に進んでいて、このIPアドレスすら今、SYNフラッド
攻撃と言うんですけれども、基本的に、SYNの、送ったパケットの
段階で偽装してしまう。そして、そうすることで、基本的には、その大もとすらわからないような状況になるわけです。
これは多分、
技術的に防いでいくには、パケットルーター、中継のルーターがあると思うんですけれども、ここに偽装の判断をしっかり埋め込むような
技術的なものが多分必要なんです。恐らく、これは将来的にこの部分をやっていかないと、こうした
攻撃はとまっていかないと思うので、そういったところまで、恐らく、先進国として、日本として、やはり踏み込んでいくような研究も
法改正も、今最低限の一歩のところなんですけれども、更に前に踏み込んでやっていただきたいんですが、しかし、DDoSが今これだけ脅威になっている中で、一歩でもやってくださるということは評価したいと思うんですけれどもね。
ただ、DDoSだけでこれだけ問題があるんですけれども、でも、世の中、
DDoS攻撃だけじゃないわけですよ。例えば、簡易なのは、USBで持ち込んでやるとか、もっと、あるいは、ダミーのサイトで、それこそ、クリックしたら
マルウエアに感染するようなものとか、非常にいっぱいあると思うんですけれども、さまざまな
サイバー攻撃がある中で、今回このDDoSに絞られていると思うんですけれども、IoTに
マルウエアを埋め込まれてというのを防ぐというのに絞られた理由というのはどこにあるのでしょうか。
〔原田(憲)
委員長代理退席、
委員長着席〕