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近藤(和)
委員 この中身は、私もきのう夜、しっかり読み込んできましたので、その部分は、詳しい解説というのは正直要らないです。
本当に、読んでいて、きのう、つらくなりました。役人の皆さんは、それこそ何でこんな後ろ向きの仕事をさせられるんだろうと。つらかったと
思いますよ。
だって、そもそも、なぜこういうことが起きたのかという出発点ですよ。その
動機という、本当の
動機の部分、誰のためにというところ、最も利益をこうむる方、若しくは最も損失をかぶるかもしれないその部分を守ってくれる方の存在が、しっかりとその中身も書いていなかったというふうに感じます。
実際には、今回の件に関しては、そもそもの出発点は、総理に近いと豪語する方が強引な取引を迫ってきた。そして、それからは、総理夫人、また総理夫人の側近の方から連絡が来て、結果として、やるべき取引ではない取引をしてしまった。
そして、それを何とか隠そうとしたけれ
ども、結果として国会で取り上げられて、そして総理は関係ないと言い切ってしまった。それから、結果として
文書がないとうそをついて、そして隠蔽をして、そしてそれがあるとわかったら
改ざんをして、そしてその上で世間から白い目で見られ。
私は、この部分に関しては、
財務省の方も、また
麻生大臣も含めて、被害者であり加害者であるという部分、両面正直あると思うんです。そして、その上で、
自分たちで犯してしまったことを事細かく、つまびらかにではないにせよ、自己反省文のようなものを書かされ、そしてその上、
処分を受けるんですよ。もうかわいそうですよ。
私は、今の安倍政権で足りないのは人の痛みだと
思います。
大臣も、経営者だったので一般の働く人の
気持ちはわからないと
思います。私も
小里さんも
委員長も同じ会社にいましたが、一兵士のようなものですよ。
自分を一部殺しながら、
気持ちを殺しながら激しい仕事をして、そしてお客様に喜んでいただきながら、それでも市場に翻弄され、やはりチームとしての意思にはしっかりと従っていこうと。
チームの方針と
自分の義侠心というんでしょうか、それをすり合わすのは本当に大変なんです。だから、本当に後ろめたい仕事をしてしまわざるを得ない瞬間というのは、もう耐えられないと
思います。そして、いつかばれるだろうな、いつかばれるだろうなということが一生の傷に残りますし、その傷がもう出てしまったわけです。
正直なところ、私は、もう
大臣はやめるべきだと
思います。ただ、
大臣は、やめても
国会議員です。そして、元
財務大臣であり、元
総理大臣です。日本のために貢献したという名前は残るでしょう、いいか悪いかは別として。
ただ、ずっと頑張ってきた
財務省の役人の方々は、一生を棒に振る方だっているわけです。二十代、三十代の方、そしてもうそろそろキャリアを終える方。
佐川さんだって同様の立場だと私は
思います。やりたくないことをやらされたんです。だからこそ、このような
文書を書かざるを得ないような状況になって開き直る、本当にえぐいですよ。
だから、本気になって、私は、この問題をきょうの
委員会で解決させるんだというくらいの
思いで臨んでいただきたいと思っています。
そして、さらには、私たちが
提出をした
公文書改ざん防止法、やはりこれも、前回の
委員会で申し上げましたけれ
ども、
財務大臣としてではなくて一
国会議員として、私は、この成立に前向きに取り組んでいただきたい。そして、もう二度と
財務省の方々がこういうつらい作業をすることがないように私は強く求めたいというふうに
思います。
改めて、こういう事態に至ってしまったことに対しての、先ほどの
動機、誰のためにというところをはっきりお答えいただけていないですが、心痛まないでしょうか。
麻生大臣、御自身の
責任についてお答えください。