○近藤(和)
委員 しっかりと取り組まれているということを確認できました。ありがとうございます。
そしてその上で、私は、あえて
一つの素朴な提起をさせていただきたいと思います。
それは、
除雪費用等は生命と財産にかかわる大変重要なものです。実際問題として、お金がないとのことで
除雪を怠ったという方はいないと思うんです。少なくとも、実際は、お金は後で何とかする、まずは
地域の生命と財産を守ることが最優先との覚悟で目の前の
除雪を頑張っておられると思うんです。
私は、前も同じように、与党の立場の議員として、
自治体の首長の
皆様から
要望いただいて、いわゆる特交などの
要請を
関係大臣や
省庁に行い、そのときはまた前向きな返答をいただいてきました。
そもそも論としてですが、
除雪費用等に関しては、現場の皆さん、
地域住民の皆さんのために
除雪頑張ってください、費用は国がしっかりと責任持ちますよというものだと思うんです。
野田
総務大臣や石井国交
大臣、そして先ほど
総務副
大臣も返答されておられましたけれども、本
会議や
予算委員会での答弁を伺っていましても、もう何度も何度も雪害
対策費の増額や前倒しを前向きに行うという旨の答弁をしていただいています。これはこれでありがたいことなんですけれども、雪害で各
自治体の懐は厳しい
状況になっていることはマスコミの報道でも各
省庁のデータ収集でも明らかです。特交をお願いしますなど、前向きに対処しますなどのやりとりは、場合によっては私はこれは要らないんじゃないか。
例えば、特交の前倒しに関しても三月の中旬と聞いていますが、
大雪は早いときには十二月です。そして、よく雪が降るのは一月です。前倒しというのは基本的にあるべきものだというふうに思っています。改めて、そのために、各
自治体の首長さんも、
関係省庁の
大臣クラスの
方々や役人の
皆様にとって、このやりとりというのは私はなくしていくことができるんじゃないか。
私のところにお願いしないと、実情がわからないからお金をつけないよということはまずないはずです。場合によっては、被災地からこの東京に来るだけでも大変です。もちろん、
要望を伺う、大変な実情を伺うことは大事です。このことそのものを否定するつもりはありませんが、わざわざ来なくても、安心してください、現場指揮に当たってください、私は、こうあってもいいと思うんです。そして、春や夏になってから、前の冬はどうだった、こういったところの改善点がありましたよねというやりとりの方が私はむしろ現場のためにも、そして国のためにもなると思っています。
要望しておいて、返事をいただいておいてなんですけれども、必要なのは、形式的なものではなくて実行。議員間も、定例のプロセスを経て、自分の、何かやりましたよ、そういう話をつくるためではなくて、今の仕組みで被災地への配慮ができるのか、改善点がないのか、これをこそしていくべきだと私は考えます。
私自身は昭和四十八年生まれです。五六
豪雪、五九
豪雪などは小学生のころに
経験しました。四十代以上の方であれば、以前はもっと雪がひどかったという方も多いと思います。しかし、今の方が混乱が大きいように見える。これはなぜなんでしょうか。
やはり
地域全体の高齢化が挙げられます。私は高齢化という言葉そのものは好きではありませんが、平均年齢が上がってきています。五六
豪雪当時では平均年齢は三十三歳でした。二〇一五年でいけば、
地域の平均年齢は十二歳上がって四十五歳です。もう十二歳もその
地域に住む
方々の平均年齢は上がってきています。
そしてその上で、以前は、私の小さなころではですけれども、一晩で五十センチ雪が降るということもありましたが、何とかなったという場合が多かったような気がいたします。事実、我が家では、両親はまだ四十前後で、仕事に行く前、そして私と兄と姉の三人は学校に行く前というように、冬の時期の
除雪は家族の日課となっていました。
しかし、今は、
除雪もままならないお年寄りも多くなりました。ひとり暮らしの方も多い。シングルマザーも
除雪どころではないという方もいらっしゃいます。昔の五十センチと今の五十センチでは全然
影響が違う。重機を動かす方も、よく拝見させていただくと、お年を召されている方も結構いらっしゃいます。暗い、寒い時間も含む長時間の
除雪作業は本当に体にこたえると思います。
この環境変化があるから
自治体も苦しんでいる。もちろん職員の方の平均年齢も上がっているでしょう。以前とは違ってきています。減災
対策は、過去から見れば進化してきているとは思います。しかしながら、
地域の実情も、防災という観点では弱体化が進んできている、今までの
対策ではうまくいかないということも出てきている、このことも今後の雪害
対策、
予算にかかわる
お話の中で問題意識として挙げておきたいと思います。
それでは、次の
質問です。
今回は、能登半島では大規模な断水が起きました。復旧に御努力された
皆様に心から感謝を申し上げます。富山県からも給水車に来ていただきました。本当にありがとうございます。
そこで、
地域を回ったときの声の代表的なものは、水が来ない、大変だということもあったんですが、情報がないということをかなり
皆様おっしゃっておられました。ある集落では、防災行政無線が集落に
一つしかない、二つしかない、全然聞こえなかった、また、何を言っているかわからないとも伺いました。
防災ラジオも含めて、消防庁の取組をお願いいたします。