○山井
委員 国会は人の命を守るためにあり、
法律というのは、人の命を守るために、私
たちは与野党を超えて真剣に
審議してやるんです。それを、人の命を奪う
法律を強行採決するなんということは絶対許せませんし、与野党のみならず、きょうも
過労死の家族会の
方々にお越しをいただいておりますが、きょうの配付資料にもございます。
「
過重労働と
過労死を助長する「
働き方改革」
関連法案に反対します」、二〇一八年四月九日、
過労死防止全国センター、
過労死弁護団の弁護士の
方々や
過労死家族会の
方々の連名であります。この中に赤線を引かせていただきました。反対の大きな
理由は、やはり、高度プロフェッショナルの危険性、スーパー
裁量労働制。
きょうも延々と
裁量労働制での
過労死の問題が出ておりました。野村不動産では、二〇〇五年から違法に営業に
適用されていたけれども、
過労死が発覚するまで全く取締りはできませんでした。
裁量労働制でさえ取締りができず、にもかかわらず、もっと緩い高プロを
導入すれば、
過労死が出るのは火を見るより明らかです。
過労死促進法案とさえ言われています。
ここに赤線を引きましたように、年収が一千万円以上の高
賃金労働者は四十歳代に多いと考えられますが、この階層は
過労死の多い年齢層にぴったり重なっていますと。右のページにありますように、
働き方改革関連法案の
審議入りと強行採決に強く反対しますと。
次のページをお願いしたいと思います。
これは、もう少し前の二〇一五年二月五日、三年前に出た、同じく高度プロフェッショナルに反対しますということです。ここにもありますように、
対象業務は政
省令で決められますから、国会
審議も経ずに、簡単に
拡大できます、これは。さらに、年収
要件も、配付資料に入っておりますが、平均年収の三倍以上となっていますけれども、この三という数字を二というふうに一文字変えるだけで、六百万円台以上の
対象者に大幅
拡大しますし、ホワイトカラーエグゼンプションに関しては、経団連は以前、四百万円以上に
適用したい。また、経団連会長は、全
労働者の一〇%に高プロを
導入できたらということもおっしゃっていますし、また、似た
制度であるアメリカのホワイトカラーエグゼンプションでは、三百万円以上の
労働者に、この
残業代ゼロ
制度に似た
制度が
導入されております。
つまり、アリの一穴として、これはどんどん、一旦
導入されると、中所得者、低所得者にも広がりかねません。この資料の方にも書いてありますけれども、二ページ目、一番最後、
過労死防止法に逆行して
過労死を広げるものであります。
三ページ目。これについて塩崎前
厚生労働大臣は非常に正直な発言をされました。この三ページ目のやつですね。
残業代ゼロ
法案、高プロをとりあえず通す、小さく産んで大きく育てると。この会合で、塩崎氏は、物すごく少ないところでスタートするが、小さく産んで大きく育てるという発想を変えて、やっていくということで、これについては、これからどんどん
拡大をしていきかねないというふうに考えております。
次のページをお願いします。
今から十一年前、
安倍総理、第一次
安倍政権で断念されたんですね。断念されたにもかかわらず、性懲りもなく
提出して、断念した
理由は、結局
国民の理解が得られない。今回も
国民の理解は得られておりません。ここにも書いてありますように、日本経団連が求める年四百万円以上より
対象を絞り込むというふうに、経団連はこの当時は四百万円以上を求めておりました。
次のページをお願いします。
五ページ目、
過労死を考える家族の会東京代表の中原のり子さん、御主人がすばらしい小児科医であられましたけれども、残念ながら
過労死をしてしまわれました。しかし、中原のり子さんがおっしゃるには、ここの記事にもありますように、まさに今回の高プロのような、
労働時間
規制を取っ払って青天井にする、そういう
制度によって
過労死をしたと。
次のページをお願いします。
さらに、今回のことに関しては、六ページ目にもありますように、例えば電通事件で
過労死をされた高橋まつりさんのお母さんも、高プロ
導入は撤回を求めておられます。さらに、この記事にありますように、NHK記者の佐戸未和さんを
過労死で亡くした母、恵美子さんも、
制度の
拡大で長時間
労働が野放しになり、ずさんな労務
管理の言いわけになるだけだと批判をされました。
つまり、重要なのは、
働き方改革で私は一番重要なのは、
過労死の家族の会の
方々の声だと思います。その
過労死の家族の会の
方々が大反対をされている。
次のページをお願いします。
おまけに
安倍総理は、この高橋まつりさんのお母さんにもお目にかかって、二度と悲劇を繰り返さないと強い決意で長時間
労働に取り組むと。安倍首相は一月の施政方針演説で、まつりさんの自殺に言及した上で、二度と悲劇を繰り返さないと強い決意で長時間
労働の
是正に取り組むと言っているのに、そのお母さん
本人が、高プロはやめてくださいと言っているんですよ。
これ、一歩間違うと、
安倍総理は、
過労死の御家族の
方々に
過労死や長時間
労働を
是正すると言いながら、違う
内容の
法案を出してきているんですから、欺いたということにもなりかねません。
そういう意味では、野党からは、立憲民主党そして私
たちの
国民民主党からも高プロを削除した対案を出していますから、ぜひとも与野党合意して、高プロを削除して、円満に
審議をすべきだというふうに考えております。
このように、
大臣も面会されたと思いますが、何よりも
過労死の御家族の
方々が、この高プロはやめてくれ、
過労死促進法だとさえおっしゃっているんです。人の命を奪うのは加藤
大臣も本意ではないと思います。今からでも遅くはありません。私
たちも対案を出しました。ぜひとも高プロを削除していただけませんか。加藤
大臣、いかがですか。