○橋本聖子君 自由
民主党の橋本聖子でございます。
私は、自由
民主党・こころを代表して、安倍内閣
総理大臣の
所信表明
演説について、
総理に
質問をいたします。
総理は、緊迫する
北朝鮮問題や急速に進む
少子高齢化といった未曽有の
国難に挑戦するため、
国民の
皆様からしっかりと信任を得なければならないとの決意の下、衆議院を解散いたしました。そして、私
たち参議院自民党も、衆議院の同志と共に全国各地で自民党の
政策を訴えてまいりました。その結果、選挙では
国民の
皆様から力強い御支持をいただくことができましたが、これは、安定した
政治基盤の下で一刻も早い
課題解決を願う
国民の
皆様方からの声であり、その
責任の重さを深くかみしめ、身の引き締まる思いでございます。
国民の期待に応えるべく、良識の府である参議院においても、
国難に対処するために今回の衆議院選挙で訴えた
政策が強力に推進されるよう、しっかりと
政策本位の建設的な
議論を行っていきたいと
考えております。
来年は明治維新百五十年、北海道も命名されて同じく百五十年を迎えます。この節目の年に、この国を、そして郷土を支えた先人の苦労に思いを致し、感謝の気持ちを新たにすることは大変大切なことだと思います。
そして今、私
たち、百五十年前と同じほどの
国難に直面し、まさに
国家の第二創業を必要としております。
政治において大切なことは、
国民の安心と安全を確保し、幸福で豊かな
生活を約束し、次
世代を育成していくことであります。しかし、これまでやや等閑に付されていた重要な点があります。それは、
国民に我が国が直面している
課題を共有していただき、オールジャパンで
課題の解決に挑むことです。
安倍総理一人でこの国の第二創業をなし得ることなど不可能であります。明治維新のとき、
日本中からほうはいと志士が立ち上がったように、
国民の一体感を醸成しなければ
国難は乗り切れません。また、そうしてオールジャパンで
国難を乗り切ってこそ、この国で生まれてきたことに誇りを感じることができるのであると思います。そのためにも、これまで以上に
国民に対し、この国の置かれている
現状の厳しさを分かりやすく周知し、
政府として
課題克服にどうやって取り組もうとしているのかを明確に発信する必要があると
考えます。
このような
認識の下、我が国の前に立ちはだかる
課題に対し、どのような決意で臨まれるのか、改めて伺います。
次に、
外交・
安全保障について伺います。
去る十一月五日から七日、トランプ
米国大統領が初めて訪日されました。今朝、
トランプ大統領が
北朝鮮をテロ支援
国家に再指定することを決めたというニュースが飛び込んでまいりましたが、これは一連の歴訪を受けての動きであると評価できるものであります。そして、拉致被害者家族会の
皆様と面会をし、拉致問題解決への熱意を示し、大きな未解決の国際問題として広く世界が
認識したことも今回の
トランプ大統領の訪日での大きな成果の
一つであります。
今から四十年前、十三歳のときに
北朝鮮工作員に拉致された横田めぐみさんと私は生年月日が同じであります。それだけに、まるで自分のことのように思え、いつも胸が締め付けられ、身につまされる思いでまいりました。これまでもこの問題の解決に向け、固い決意で取り組んでまいりましたが、今後も、
政府はもちろん、
国民全員が一体となって、被害者の
皆様全員が一日も早くふるさとに帰ることができるよう努力を積み重ねていくべきだと
考えております。
もう
一つの大きな成果は、日米両国
首脳が、今は
対話ではなく
北朝鮮に
最大限の
圧力を掛ける局面であるとの
考えで一致し、
北朝鮮が
非核化に向けて
政策変更しない限り
北朝鮮に明るい未来はないとの
認識を共有したことであります。
北朝鮮の
弾道ミサイル開発、核
開発は確実に進んでいると見られ、既に核兵器の小型化、弾頭化の実現に至っている可能性が
考えられると
分析をされております。このような
状況の中、我が国の
安全保障にとって最も重要なことは、
北朝鮮に全ての核
開発、
弾道ミサイル計画を完全な検証可能かつ不可逆的な方法で放棄させることです。
北朝鮮が核
開発や
弾道ミサイル計画を完了してしまえば、我が国は未来永劫その脅威にさらされることとなり、我が国はもちろん、東アジア、太平洋の安全は大きく損なわれてしまいます。
元米
政府高官が、必要とあらば、
北朝鮮の核武装を容認することも必要である、その上で核の使用を抑制させ、アメリカの防衛力を高めるべきだという論文を米新聞に投稿しましたが、
北朝鮮の核武装容認を
前提とする
考えは極めて危険であり、決して賛成できません。
このような
状況の中、日米双方で今は
対話ではなく
最大限の
圧力で対応すると一致したことは、我が国の
安全保障環境の深刻化を招く朝鮮半島の核武装化を防ぐという
観点から本当に大きな意義があったと思っております。
日米
首脳会談の後に実施された米韓
首脳会談においても、
米国と
韓国は
最大限の制裁と
圧力を加えるとの
方針を再確認いたしました。米中
首脳会談でも、米中両国は、
北朝鮮を完全に
非核化することで合意するとともに、
北朝鮮に関する国連安保理の制裁決議を全面的に履行し、
北朝鮮が無謀な道を放棄するまで
経済的な
圧力を掛けることで一致をいたしました。
トランプ大統領就任以来十か月で二度のゴルフ会談、五度の
首脳会談、十六回に及ぶ電話会談と、各国
首脳の中で群を抜いて親密かつ信頼の厚い日米
首脳の
関係が今回の日米
首脳会談の成功を、そして、日米
首脳会談の成功が米韓
首脳会談での
韓国の対応の変化や米中
首脳会談での
米国による中国への明確な協力要請などをもたらしたことは間違いありません。加えて、平和安全法制の成立により、一層幅広い場面で海上
自衛隊からの米イージス艦への給油などが可能となり、現場レベルでの同盟強化に大きく貢献していると
考えています。
ただ、日米韓三か国での共同演習がいまだに行われておらず、
韓国は中国に対して日米韓軍事同盟の締結はあり得ないと言質を取られるなど、一枚岩の対応ができていないとの印象を拭い切れません。
総理にお願いいたしますが、今回の日米
首脳会談成果を踏まえて、
北朝鮮からの脅威に対応するために、その拉致問題の一刻も早い解決のために、今後、日米韓の
関係の在り方はどうあるべきかと
考えているのか、そしてどのように発展をさせていくつもりなのかという点についてお聞かせをいただきたいと思います。
さて、去る十月十八日、中国共産党大会の
演説で習近平
国家主席は、党中央委員会活動報告で、建国百周年を迎える今
世紀中頃までに
社会主義現代化強国の建設を目指すとする長期
目標を明らかにし、二〇五〇年までに総合的な国力と国際
影響力において世界の先頭に立つ
国家になると宣言をいたしました。さらに、これまでの
経済面での成果の中で南シナ海島嶼建設の積極的な推進を挙げております。このことについては、領有権を
主張するスプラトリー諸島など、力を背景に国際法を無視して強引に進めた人工島建設を正当化したものと見ることができます。周辺国に対し
経済力や軍事力を背景に露骨な
圧力を加える強国路線に突き進むことがないよう、近隣諸国と連携して注意深く対応する必要があります。
一方、
北朝鮮の脅威への対応など東アジアの
安全保障を
考えるときに中国を抜きにして
考えることはできませんし、
経済活動は我が国も中国も互いをなしにして成り立たないということも事実であります。
そこで、
総理は、
日本を含む東アジア地域の
安全保障を
考えていく上において、習
国家主席の共産党大会での報告をどのように受け止め、日中
外交を今後どのように展開していく
おつもりでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。
安倍政権の成果の
一つに訪日外国人数の増加があります。五年前に約八百四十万人にすぎなかった外国人旅行者数は、昨年は約二千四百万人、三倍となりました。地域
経済にも大きな効果を上げています。さらには、
政府は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される二〇二〇年に四千万人という
目標を掲げております。
しかし、残念なことに、オリパラは注目度が高いためにテロ攻撃の
対象となることが多く、ミュンヘン大会のテロは記憶に残っている方もいるかと思いますが、私自身もアトランタ大会に出場した際、よく使用していた選手村内のアスリートダイニングの一角で爆弾テロが発生いたしました。間一髪で被害はなかったものの、あと少しスケジュールがずれていたらと震撼した経験をしております。
あらゆるテロ攻撃に対し万全に備えなければなりませんが、近年は特にサイバー攻撃のターゲットにもなる傾向が顕著となっており、二〇二〇年東京オリパラにおいては、攻撃は一層強烈になると思われます。
サイバー攻撃の特徴は、地理的制約を受けることが少なく、世界中どこからでも、行政機関、電力、ガス、鉄道、航空、
医療といったあらゆる重要インフラに攻撃が加えられているおそれがあります。したがって、
政府内で各省庁が密接に
情報共有をすることはもちろんですが、被害を広げないために速やかな対応を指示できる司令塔の体制強化が求められます。
加えて、匿名性が高いサイバー攻撃
対策では、各国との協力、信頼
関係の促進も重要であります。そして、テロを防ぐためには、国際組織犯罪防止条約締結により可能となった条約加盟国との間でのテロ犯罪に関する
情報共有を密に行うこと、加えて、何よりも最悪の事態を想定してシミュレーションを繰り返すことが大切であります。
政府には、日頃から万が一に備えていただくことをお願いをしたいと思います。
このような
観点から、
総理に、二〇二〇年の東京オリパラに向けて、サイバー攻撃に対して、隙あればともくろむテロリストを封じ込め、
国民及び海外からのお客様の安心と安全を守り抜くという決意とそのための
政府における体制強化の
方針について伺いたいと思います。
ここからは、
経済財政
政策に関連した項目について幾つかお尋ねをいたします。
名目GDP、
企業収益、そして有効求人倍率や大学生の就職内定率など多くの
経済指標は、
政府が全力を傾注した
アベノミクスにより我が国の
経済が回復したことを物語っております。
つい先日、TPP11が大筋合意に至りました。これにより、質の高い
経済連携を通じて、アジア太平洋地域の発展を我が国に取り込むことが可能となります。同時に、保護主義的な
経済圏をつくろうという動きへの防波堤ともなる
経済連携協定であり、今後の
経済交渉の道筋となるものであります。攻めの
姿勢を忘れずに、しっかりと我が国
産業の競争力を付ける
政策を展開することで、
アベノミクスのエンジンとして、更に
経済成長を加速させることができる環境が整えられたものと大いに期待をしております。
同時に、
アベノミクスの加速化には、対外的な
経済政策だけではなく、
人づくり革命と
生産性革命といった国内の潜在的な
経済成長力を高める
政策が不可欠であります。
少子高齢化が進展する中、
経済成長を確実にするには、一人当たりの生産性を高めると同時に、これまで生産活動に参加をしていなかった層、例えば子育てが一段落した女性や退職後の高齢者を生産活動に取り込むための
政策にも力を入れていただきたいと望みます。
経済運営に関して、もう一点お願いをしたいことがあります。それは機動的な財政出動であります。
経済が生き物であるということを忘れ、財政出動が必要な場面にもかかわらず財政均衡に過度に固執すれば、
経済が停滞してしまうおそれがあります。
アベノミクス前のような
経済状態に戻ることがないように、
景気の回復、
デフレ脱却を確実にするとともに、全
世代型
社会保障の実現など、中長期的な視点で必要な財政出動はしっかりと行っていくべきだと
考えております。
そこで、
総理に、
経済財政
政策を進めるに当たっては、角を矯めて牛を殺すのではなく、まずは
経済成長を生み出すためのエンジンとして財政を機動的に活用し、
国民の将来への不安の軽減から消費増、消費増から
経済成長、
経済成長から税収増という前向きなスパイラルを構築させるという
考え方について、どのように受け止めるかという点についてお伺いをいたします。
さて、
経済財政
政策を
考えるに当たっては、
医療、
介護、年金等の
社会保障費をどう
考えるかという点を避けることはできません。我が国の
社会保障費はこの二十年間で二倍以上となり、
国家予算においても、歳出総額三分の一を占めるまでに至っております。
我が国の平均寿命は、
平成二十八年で男性が八十一歳、女性が八十七歳となっております。一方で、制限なく日常
生活を送ることができる期間を示す健康寿命は、最新の数字である
平成二十五年で男性で七十一歳、女性で七十四歳となっております。この健康寿命が平均寿命に近づけば、お年寄りも元気に健康に楽しく暮らすことができますし、
医療費を抑制することができます。健康寿命の延伸は、健康面でも財政面でも健全な
社会の構築につながります。
しかし、健康寿命は対症療法だけでは延伸できません。日頃からスポーツに親しむことで気力と
基礎体力を向上させること、食
生活等の改善、ふだんの
生活に気を付けること、
医療と
介護で得られたデータを共有化させるなど、人間の心身全体を診察、治療する
原因療法と対症療法を統合し、病気の予防や重症化を防ぐなどが必要と
考えております。
このように、活力ある健康長寿
社会を確立していく上で、スポーツによる健康増進効果も含めた予防
医療の推進は極めて重要であると
認識していますが、その実現のために
総理はどう取り組んでいくお
考えか、お聞かせをいただきたいと思います。
次に、
人づくり革命の中核であるべき人間性の育成と教育についてお尋ねをいたします。
二〇〇〇年のノーベル
経済学賞受賞者でありますジェームズ・J・ヘックマン米シカゴ大学教授の研究で明らかなように、幼児期は、動機付けや粘り強さ、自制心を身に付け、人間性を育む上で大変重要であります。さらに、命の大切さを学ぶ時期としても大切な時期であります。
政府には、幼児教育や幼児期の健やかな保育の重要性を踏まえ、人との触れ合い、命の大切さを学ぶ機会を増やすことや、負担の軽減、施設の整備といった
課題に全力で取り組んでいただきたいと思います。
また、
労働人口減少が大きな
社会問題となっている今日、
AIを用いた生産性の向上と、それを縦横に利用できる人材の確保、国際的に活躍できる人材の育成、職業教育による適材適所の人材配置、シニア層の活用など、働き方
改革で
目標を掲げている
労働生産性向上を支える人材を育成する教育環境整備は喫緊の
課題であります。
天然資源に恵まれず、人的資源によって今日の
国家の礎を築いてきた我が国にとって、人間性の育成や教育、子育て支援の問題は
国家の将来を左右する大切な問題だと
考えております。この点について、
総理の取組について伺います。
私
たちが次
世代に残すべきものはほかにもあります。その
一つは、我が国の美しい景観、心のふるさととも言える山村
社会の基盤となっている森林であります。
森林は、地球温暖化を防ぐとともに、洪水を防ぐという国土保全効果も高く、かつ、我が国が誇るべきおいしい水をつくるという大切な役割も担っております。
しかし、この森林も、林業に携わる方々の
高齢化による後継者不足、
所有者不明の森林の増加、そして山村の人口減少による限界集落化などにより、森林の管理が不十分な
状況となっております。森林資源そのものの未来への継承が危機に直面している今日であります。
森林を再生するには長い時が掛かります。森林に対する不安
要素を排除するために、山村
社会の活性化、林業後継者の育成、意欲と能力のある林業経営者による森林管理の再委託などを
戦略的に展開することが必要であると思います。同時に、これらの
政策を実施する主体として果たす役割が大きいと期待される市町村を組み込んだシステムの構築も不可欠であります。
そこで、森林管理の
戦略的な
政策を展開するために、活発に
議論をされている森林環境税の創設などの財源措置も含め、どのような
方針で森林を次
世代に残していくつもりでしょうか、お伺いをいたします。
あわせて、国産材の利用
拡大を図ること、例えば、東京オリパラの競技施設の建設資材や備品などへの活用、オフィスビルや商業施設等の木造化、木質化の促進等を通じた市場の
拡大などを進めるといった攻めの
姿勢も重要な視点だと
考えますが、どのように取り組む
方針か、お聞かせをいただきたいと思います。
さて、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催まで千日を切りました。二〇一九年九月開催のラグビーワールドカップも七百日を切っております。来年、
韓国・平昌で開催される冬季大会も間近に迫っておりますが、平昌が終われば、ワールドカップラグビー、そして東京オリパラと、大きなスポーツイベントが我が国で開催され、ますます盛り上がると期待をしております。
我が国は、スポーツを
アベノミクスを支える
戦略産業の
一つとして位置付け、その
成長に力を入れております。二〇一二年、一年には、国内で生産されたスポーツ関連の付加
価値の年間総額、すなわち国内スポーツ総生産額は五兆円でしたが、これを二〇二〇年までに二倍の十兆円、二〇二五年には三倍の十五兆円に
拡大させるという
目標として、
政府も、スポーツ界と連携し、努力を重ねております。
ワールドカップラグビーにも期待が高まるところですが、特に東京大会は単なるスポーツイベントではなく、IT、
医療・
介護、健康、芸術・文化、その他様々な素材
産業など、あらゆる
産業に
経済効果が広がる可能性を秘めております。
このためには、スポーツを従来の視点から捉えるのではなく、トータルコーディネーター的な
観点から捉える意識
改革が今こそ必要であります。スポーツをクールジャパン構想の
パッケージの中に組み込んで、二〇二〇年に向かって、様々な
産業に横串を通す形で市場を広げていこうという発想で
政府にも取り組んでほしいと
考えています。
二〇二〇年の東京大会は、過去の大会に学ばなければなりませんが、一方で、未来を見据えたオリンピック・パラリンピックとして成功させる責務が我が国にはあります。我が国は、
経済成長の過程で様々な経験をしましたが、そうした困難も乗り越えて
経済発展を遂げてきました。そして、現在、成熟した
国家ならではの
少子高齢化を始めとする難問にも直面をいたしております。この東京大会は、新しい
産業と文化を創造させなければなりません。成熟した
国家としての生き方を世界に先駆けて示していくために、
政府には、是非、オリンピック・パラリンピックを今までと全く違った次元のチャンスとして捉えていただきたいと思います。
このような
観点から、
総理には、スポーツを我が国の
経済構造に変革を与える
成長産業として育てるということについてどう
考えるのか、そのために二〇二〇年東京大会に向けてどのような取組を行っていくのかという点についてお聞かせいただきたいと思います。
最後に、
憲法改正に関して一言申し上げます。
日本国
憲法が制定されて七十年、その間に、我が国を取り巻く
安全保障環境、
経済社会状況、そして
国民の意識などは大きく変わりました。多くの
国民からも、この変化に対応した
憲法がいかにあるべきかという
議論を始めるべきという声があります。現在、我が党では、安倍総裁が示した問題意識を受けて、
自衛隊の明記や参議院の合区解消を含む四項目を中心に
議論を行っているところであります。本日は、この項目の中で、参議院の在り方、そして合区解消について触れさせていただきます。
現在、参議院では、全ての会派が参加して、参議院
改革協議会において参議院の在り方について
議論をしております。その
議論の中では、衆議院の
政権選択選挙という特徴とは異なる参議院の特徴を生かして、
政府に対する行政監視機能を高めていこうということが話をされております。
参議院自民党でも参議院の在り方について自由闊達な
議論を行ってきましたが、地方の声を国政に反映させる参議院であるためには、
政治、
経済、
社会、文化的に一体的な広域地方自治体である都道府県から、三年ごとに改選期において少なくとも一人を選出すべきという
考え、さきの衆議院選挙でも、選挙公約の
一つに掲げて
国民の
皆様に訴えてまいりました。現時点で、全国知事会を含め六つある地方自治体
関係団体の全てと二十九に及ぶ県議会が、どの都道府県でも改選期ごとに少なくても一人の参議院
議員を選出できるようにしてほしいとの決議等を採択しております。さらに、その他の都道府県においても決議等の採択へ向けた動きがあり、広がりを見せる勢いとなっております。
再考の府、良識の府として、党派を超えた、真に
国民のための選挙
制度を含めた参議院の抜本的な
改革、そして
憲法改正についての
議論の
必要性を改めて
皆様方に強く呼びかけをいたしまして、私の代表
質問を終わります。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣
総理大臣安倍晋三君登壇、拍手〕