○浜地
委員 小野寺防衛大臣には、ぜひ、目に見える形での大規模な
共同訓練に向けて、
韓国も参加できるような
環境に向けて、引き続き御
努力をしていただければというふうに思っております。
あと五分しか時間がないんですが、
最後に、
外務省にお聞きをしたいと思っています。
来年は、日中平和条約締結四十周年でございます。ですので、非常に
日本と
中国の
関係、特に大事な時期になります。
私も、ことしの夏に重慶に行ってまいりました。一帯一路の起点でございまして、非常に、私が思った想像以上に発展をしておりまして、ドイツとつながれている鉄道も実際に拝見しますと、非常に
中国の経済力というのは、まさに、無視できないのは当然でございますけれ
ども、非常な大きさも感じたわけでございます。
しかし、それと
安全保障の面というのは別であるというふうに私は思っています。特に南シナ海の問題については、私は非常に懸念をしております。
私は、昨年、
外務政務官の任にございました。そのときに、ちょうど昨年の七月に
中国とフィリピンの仲裁判断が出る前後で政務官の任にあったわけでございますが、このときは、ASEANの諸国、またアフリカや太平洋島嶼国の
首脳に対して、とにかく、国際法を守る判断が出た場合にはこれを遵守してほしいということをかなり言わせていただきました。
しかし、私は、今
北朝鮮の問題がある中、南シナ海の問題については、
日本政府は、大変失礼なんですが、少しトーンダウンしているんじゃないかというふうに危惧をしております。
それは、総理が、この前、ASEANの会合で習国家主席と会談をされましたけれ
ども、このときに、やはり、南シナ海というキーワードを出して強くこの中比裁判に沿った解決を言われたというようなことに接しておりません。当然、
北朝鮮の問題のさまざまな
協力が必要だと思いますので、そういったことじゃなかったんじゃないかな、少しトーンが落ちたんじゃないかなというふうに思っております。
逆に、李克強さんと総理が
お話をされたときには、向こうの方から、いわゆる南シナ海のCOCという行動規範、ASEANの諸国と
中国で南シナ海のルールを決めようじゃないかという
交渉を開始しましたということを先方から言ってきたわけでございます。
河野外務大臣も御存じのとおり、国際法の
世界は執行力がきかない
世界でございます。判決といいますか判断が出ても、それに対して従わなければ力で従わせることはできない。その中にあって、私は、
中国は、ASEAN諸国とともに、このCOC、行動規範を
中国に有利なものに変えていくんじゃないか、国際法にのっとったとはいっても
中国に有利なような仕様ができるようなものになるんじゃないかというふうに私は懸念をしております。
そうなりますと、今は、
自衛隊の方は、宮古や、また石垣、また与那国の方で、東シナ海の方の
守りというものは強くしておりますが、今回、南シナが、本当にある程度
中国の思うような仕様になってしまいますと、今度は南から
日本は
脅威があるんだと私は思っています。非常に
安全保障上の懸念をしておりますので、しっかりとこれまで以上にASEAN諸国に働きかけ、このCOC、南シナの行動規範に対して、国際法にのっとった解決になるよう
河野外務大臣には強く働きかけをしていただきたい、そのように私は念じますが、御答弁をよろしくお願い申し上げます。