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阿達雅志君 ありがとうございます。
この日中関係、本当に今
総理がおっしゃられたとおり、隣国であるがゆえに難しい部分もあると
思います。また、それと同時に、やはり中国がまだ国際社会に本当に入ってきてそんなに時間がたっていない、こういう中で、国際社会の
ルールである法の支配、こういったところについての考え方だとか、あ
るいは今
総理が御指摘をされた一帯一路なんかについても、やはり彼らが今までやってきたような地政学的な帝国主義的な発想が出てくると、やはりせっかくこういう一帯一路という新しい
経済圏を広げていくという話であっても
意味合いが違ってくるのではないかと
思います。
そういう中へ、やはり単に距離を置くだけではなくて、しっかり中に入ってその
議論に加わり、また
日本としていろんな形でその助言もしていく、こういったことも必要ではないかというふうに
思います。ですから、
総理が今おっしゃられたとおり、この一帯一路がこれから本当に国際的な共通のプラットフォームになるのかどうか、中国の考え方もしっかり見ながら取り組んでいただきたいというふうに
思います。
また、AIIBの問題の場合は、さらに、それに加えて、人民元が国際通貨たり得るか、国際基軸通貨になるかという大きな問題があると
思います。これについては、やはり
日本は今まで世界の国際基軸通貨はドルであるという前提でずっと来ているわけですし、やはりこのドル基軸体制に対して人民元が今のようなガバナンス、今のような為替管理の中でもし人民元を国際通貨にするということで入ってくるのであれば、やはりこれに対しては
日本は必ずしもそう単純にはオーケーをできないという部分もあるかと
思います。
ただ、やはり先ほど
総理がおっしゃられたように、短期的にはやはり
北朝鮮問題における中国の役割というのも非常に大きな部分があると
思いますし、またそういう中で、隣国との、中国の関係を良くしていくということは非常にいいことだと
思います。そういう中で、楊潔チ国務
委員が
日本へ来た後に、いろんな
日本での話をした後で、国連の
北朝鮮制裁に中国がしっかり参加をしたというのは、またこれは非常に大きな
意味があると
思います。
中国は今年の秋の党大会まではなかなかそれ以上のステップを踏み出すということはないかとは
思いますけれども、ただ、
総理が先ほどおっしゃられた中国との国交正常化四十五周年、平和条約四十周年、この節目である今年、来年にかけて、やはり日中関係をより一層改善をしていっていただきたいと
思いますし、もしそれについて
総理、何か御所見がありましたら、改めてお願いをいたします。