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内閣総理大臣(
安倍晋三君)
福島さんね、特定の人物の名前を出して、あるいは学校の名前を出している以上、何か
政治によってゆがめられたという確証がなければその人物に対して極めて、私は、失礼ですよ。そして、この学校で、学校で学んでいる
子供たちも傷つけることになるんですよ。まるで私が友人であるから、何かこの特区、あるいは様々な手続について、何か
政治的な力を加えたかのごとくの今質問の仕方ですよね。それ、あなた責任取れるんですか、これ全く関係なかったら。
まず、申し上げましょう。今恐らく週刊誌を基に言っているかもしれませんからね、言っていますけれども、例えばこれが、今治市がただで提供されたということについて、これおかしいだろうという週刊誌でありますが、二十年の間に二十五例あるんですよ。二十年の間に二十五例あって、これはただで言わば土地が譲渡された例ですね、土地がただで言わば貸与された例はこれ以外にもっとあるんですよ。
つまり、遊休地があって、地方自治体が困っているときには、一番いいのは学校法人が来ることなんですよ。これは若い
人たちも来ますし、研究者も来るし、町が形成されるんですよね。でも、なかなかこれそう簡単に来ませんよ。ただで提供するといったって、なかなか来ないんですから。今子供の数が減っていますから、ただで提供するといってもなかなか、ずっと学校法人は来ないのは事実であります。さらに、これ今治市が決めたことでしょう。これ市ですから、国有地ですらないわけでありますから、私で影響のしようがないじゃありませんか。
それと、今、そこまであなたが疑惑があるかのごとく私人に対して質問をしているわけであります。(発言する者あり)名前を出しているじゃないですか。名前を出している。しかも、学園の名前も出していますよね。これ、生徒の募集等々にも大きな影響を与えますよ。これ、あなた責任取れるんですか、私はそれを問いたい。これ今NHKで放送されて、
全国放送でされているんですよ。これは私はもう驚くべきことであります。
申し上げますと、今治市は、今治市は、獣医学部設置のみならず、これ、しまなみ海道のサイクリングブームを後押しする高度外国人材の積極的な受入れや、活力ある
地域づくりのための道の駅の民間参入など大胆な
規制改革を提案し、特区ワーキンググループなどの有識者
委員より極めて高い評価を得たわけであります。
最終的には、
平成二十七年十二月に特区担当
大臣から特区諮問
会議へ諮り、指定を決定したわけでございます。この指定決定する、言わば
大臣が
委員会に諮問をしたわけでありまして、そこでしっかりと議論をしているんですよ。その際、有識者より、しまなみ海道でつながる広島と
連携して指定することにより一層の効果が期待できるとの意見があり、これを踏まえ広島県と今治市を一体の特区としました。具体的には、国際的なサイクリング大会が
開催されるなど、外国人
観光客の多いしまなみ海道における
観光サービスの担い手として外国人の受入れを促進するための特例措置の活用などが共同で
計画されているわけであります。
そして、それに併せて、獣医学部新設の措置でありますが、獣医学部の新設については、獣医師養成学部・学科の定員の制限、
文部科学省の告示があり、今治市は、
平成十九年以降十五回にわたり、十五回にわたり愛媛県と共同で構造改革特区を活用した獣医学部設置を提案してきたが、実現には至らなかったわけであります。もちろん、それはあなたが今紹介されたような様々な反対があるからであります。であるからこそ、業界団体の反対があるからこそ、だから特区でやるんですよ。これ、大体特区はそういうことになっているんですから。
そこで、
安倍政権の下では、鳥インフルエンザ、エボラ出血熱など動物由来の感染症の国際的
拡大に対する危機意識が高まったことから、
日本再興戦略改訂二〇一五において獣医学部設置を
検討することとなったわけでありまして、その中で、昨年十一月の特区諮問
会議において、鳥インフルエンザなどの人獣共通感染症が家畜等を通じて国際的に
拡大していく中で、
地域での水際対策の
強化や新薬の開発などの先端ライフサイエンス研究の推進など、獣医師が新たに取り組むべき
分野の具体的需要が高まっていることから、これに対応する特例措置として獣医学部の設置を
国家戦略特区のメニューとして追加することとしたわけであります。
ちなみに、四国には獣医学部がないわけでありまして、四国全体からのニーズがあったのも事実であります。その際、全体の獣医師の需要も踏まえ、また長年実現できなかった岩盤規制の改革に対して慎重な議論もあったことから、
平成二十七年に新設が認められた医学部と同様、一校に限る。これは新たに成田で新設された医学部でありますが、これも一校に限るということになっているわけでありまして、一校に限る制度改正となったわけでございまして、ここで今申し上げたことは、一々週刊誌の
指摘に反論しているわけでありますが、恐らくそれを基に、基に、基に質問されているんだろうと思いますよ。
ただし、
国家戦略特区は
規制改革の突破口であり、今後特段の問題が生じなければ、更なる
規制改革として二校目、三校目を認めていくことも
検討に値すると
考えているわけでございます。