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2017-03-27 第193回国会 参議院 本会議 第10号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成二十九年三月二十七日(月曜日)    午後五時四十一分開議     ━━━━━━━━━━━━━議事日程 第十号   平成二十九年三月二十七日    午後四時三十分開議  第一 駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特   別措置法の一部を改正する法律案内閣提出   、衆議院送付)  第二 義務教育学校等体制充実及び運営   の改善を図るための公立義務教育学校の学   級編制及び教職員定数の標準に関する法律等   の一部を改正する法律案内閣提出衆議院   送付)     ━━━━━━━━━━━━━ ○本日の会議に付した案件  一、平成二十九年度一般会計予算  一、平成二十九年度特別会計予算  一、平成二十九年度政府関係機関予算  一、日程第一及び第二  一、地方税法及び航空機燃料譲与税法の一部を   改正する法律案内閣提出衆議院送付)  一、地方交付税法等の一部を改正する法律案(   内閣提出衆議院送付)  一、所得税法等の一部を改正する等の法律案(   内閣提出衆議院送付)      ─────・─────
  2. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) これより会議を開きます。  この際、日程に追加して、  平成二十九年度一般会計予算  平成二十九年度特別会計予算  平成二十九年度政府関係機関予算  以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 御異議ないと認めます。  まず、委員長報告を求めます。予算委員長山本一太君。     ─────────────    〔審査報告書は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔山本一太登壇拍手
  4. 山本一太

    山本一太君 ただいま議題となりました平成二十九年度予算三案の審査の経過と結果を御報告申し上げます。  平成二十九年度予算三案は、去る一月二十日に国会提出され、一月三十日に財務大臣から趣旨説明を聴取し、衆議院から送付の後、二月二十八日より質疑に入りました。  以来、基本的質疑一般質疑に加え、四回にわたる集中審議を行い、三月九日に公聴会を開催し、三月二十一日及び二十二日には各委員会審査を委嘱したほか、三月二十三日には学校法人森友学園に対する国有地売却等に関する問題について証人喚問を行いました。また、予備審査中の二月十三日及び十四日の二日間、山形県に委員を派遣して現地調査を行うなど、本日まで熱心に審査を行ってまいりました。  質疑は、平成二十九年度予算の特徴、財政健全化目標弾力的運用、今後の日米経済方向性働き方改革の在り方、待機児童解消に向けた取組、年金制度持続性と無年金対策、震災からの復興と防災対策拡充学校法人森友学園への国有地売却問題、南スーダンPKOにおける情報管理文部科学省の再就職等規制違反問題、テロ等準備罪新設是非北朝鮮ミサイル問題への対応など多岐にわたりましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。  本日をもって質疑を終局し、討論採決の結果、平成二十九年度予算三案は賛成多数をもっていずれも原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、三月六日、国会法第百五条の規定に基づき、学校法人森友学園に対する国有地売却等について会計検査院に検査を要請し、また、三月十六日には、同国有地売却等に関する調査のため、大阪府において視察を実施いたしました。  以上、御報告を申し上げます。(拍手)     ─────────────
  5. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 三案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。舟山康江君。    〔舟山康江登壇拍手
  6. 舟山康江

    舟山康江君 民進党・新緑風会の舟山康江です。  私は、会派を代表して、ただいま議題となりました平成二十九年度予算三案に対し、反対立場から討論を行います。  この度の予算審議は、本来行うべき予算政策議論の前に、政治信頼を根底から覆す様々な問題が噴出し、その真相解明に多くの時間を費やす結果となりました。そして、どの問題についても、いまだ真相は闇の中です。  とりわけ、森友学園への国有地売却問題の真相究明に対して、予算を所管する財務省が関係文書を廃棄するなど、非協力的な答弁に終始したことにより疑惑解明が進まず、結果的に予算議論が十分にできなかったことは大変遺憾であります。  様々な疑惑が山積する中で、現在、政府対応国民から厳しい目が向けられ、政治そのものへの信頼が揺らいでいます。結果として予算そのもの審議が足りなかったという認識は恐らく与野党共通で、国民立場でいえば、果たして適切な予算執行がなされるか否か、疑いの目が向けられていても仕方がありません。  参議院においては、いわゆる三十日ルールの下、採決の期限が決められていますが、予算内容についての審議時間不足という異常事態をつくった政府に対し、良識の府たる参議院の一員として厳重に抗議をいたします。  建設的な予算審議を妨害した事案の一つが、今年一月に発覚した文部科学省が組織的に法を犯し天下りをあっせんしていた問題で、いまだ解決していません。  再就職等監視委員会が一月に公表した報告文科省の二月の中間報告では、計二十七件の違法な天下り事案が確認されていました。その後、新たに三十件を超える国家公務員法に違反した天下り事案が確認され、さらには他府省退職者天下りまであっせんしていたことが分かるなど、この問題はまさに泥沼化しています。文科省は今月末までに最終報告をまとめるとしていますが、安倍総理が大号令を掛けた全省庁の国家公務員天下り実態調査は、いつ結果が出されるのか明らかになっていません。  天下りの最大の問題は、役所と天下り先企業や団体の癒着により本来あるべき政策方向性がねじ曲がること、さらには、血税の無駄遣い、補助金の不公平な交付、規制や取締りの見逃し等、間違った政策推進などにつながることです。この問題の全容解明再発防止のための具体策がないままに、安易に予算を承認するわけにはいきません。  予算審議の過程で、防衛省自衛隊の問題も明らかになりました。南スーダン日報隠蔽問題です。存在した日報をないと言い、統合幕僚監部でその存在が発覚したかと思えば、実はそれ以前から陸上自衛隊にも日報等存在したことが明らかになりました。南スーダンの現場の状況について明らかにしようとせず、危険極まりない任地で自らに課せられた職責を誠実に果たし、汗をかいてきた自衛隊の方々に対して、大変失礼なことであると思います。そして、突然の南スーダンからの撤退の発表。  稲田大臣は、残念ながら防衛省自衛隊からの信頼を得ていません。日報隠蔽責任を自ら負うこともなく特別監察に任せるのみの現状や森友問題における虚偽発言の繰り返しは言うまでもありませんが、終戦記念日戦没者追悼式欠席、鎮魂と日米和解のための真珠湾訪問翌日の靖国参拝など、そのどれもが自衛隊員に頼りないと隊員募集のチラシに書かれてしまうゆえんなのではないでしょうか。  「防衛大臣、あなたは自分役目がわかっているんですか。あなたの役目はこの国を守ることであって、あなたの身の保身を守ることじゃありませんよ。いいかげんにしてくださいよ。」、これは、二〇一一年十二月五日の予算委員会における当時の一川防衛大臣に対する稲田議員発言です。「部下に厳しくて自分に甘い、決して責任をとらない。」、こうとも発言しています。平気でうそをつく人間性とひきょうな政治姿勢は問題である、当時の民進党岡田代表に対する昨年五月のこの発言も、稲田大臣、あなたの言葉ですが、その言葉が今まさにあなた御自身に降りかかっているのではありませんか。  北朝鮮の核開発問題など、東アジア情勢の緊張が高まる中、自衛隊員信頼を得ていない大臣存在国家にとってマイナスでしかありません。稲田防衛大臣の即刻の辞任を改めて求めます。  そして、大阪府豊中市の国有地売却をめぐる一連の疑惑、いわゆる森友学園の問題です。  学校法人森友学園小学校開設に当たり国有地が不当に安く売却されていたのではないかというところから始まり、次々と疑惑拡大いたしました。その疑惑背景には、安倍昭恵総理夫人が、この学校法人が経営する幼稚園で数度にわたり講演を行い、名誉校長を引き受けていたこと、学校設置認可権者である大阪府が、その私学審議会において、財務状況教育方針、借地での校舎建設是非などをめぐって様々な疑念が出されていたにもかかわらず、条件付で認可適当との答申を出したこと、土地の売却価格を算定するに当たり、地下埋設物除去費用相当額八億一千九百万円もの値引きが行われ、しかもその額の算定に当たっての明確な根拠がいまだに示されないこと、この異例ずくめ学校設置認可国有地売却をめぐって、何かの力、つまり政治的関与やそんたくがあるのではないかとの疑念が拭えないこと、このような事実が挙げられます。  衆参を通して予算委員会その他の委員会において真相究明に向けての議論が行われ、関係者参考人招致証人喚問、当時の決裁文書を始め各種資料提出をお願いし、事実確認のため参議院予算委員会では現地視察まで行うなど、早期の真相解明に向けて努力を重ねてきたわけでありますけれども、残念ながら資料の多くがいまだ提出されず、政府・与党は参考人招致をも拒否し続けるという不誠実な対応に終始しています。そして、総理を侮辱したという理由のみで、それまで民間人だからとか違法性はないからという理由で拒否し続けてきた籠池理事長を、参考人を通り越していきなり証人喚問に付するという決定をいたしました。  このような不誠実極まりない政府姿勢が、いたずらにこの問題の疑惑を深め、疑惑解明長期化につながっていることを政府は強く認識するべきであり、そのような政府姿勢に対して強く抗議をいたします。  これまでのところ、疑惑解明には全く程遠い状況です。二十九年度予算審議は終わりますけれども、予算委員会はこのような中途半端な幕引きは許しません。真相解明に向け、理事会で協議中となっている安倍昭恵総理夫人を始めとする関係者証人喚問等を含め、衆議院や他の委員会とも連携しながら、引き続き徹底審議を強く求めます。  これまでるる申し上げてきましたとおり、そもそも予算議論を行う前提、環境が整っていない中で採決を行うことそのもの反対したいところであり、政府には顔を洗って出直していただきたい思いでいっぱいですけれども、以下、本予算反対する理由を申し述べます。  まず、安倍総理はこれまで、デフレ脱却に向けあらゆる政策を総動員する、アベノミクスのエンジンを最大限に吹かすと繰り返し訴えてこられました。  しかし、振り返ってみると、昨年六月、予定されていた消費増税が二度目の延期となりました。つまり、増税できる環境になかった、増税できないほど経済状況は思わしくなかったことの証左ではありませんか。  そして、消費税率引上げ延期判断から九か月、GDPの六割近くを占める個人消費は弱いままで、経済は依然停滞した状況が続いています。加えて、総理アベノミクスの果実と誇ってきた税収についても、二十八年度第三次補正予算において一・七兆円も下方修正せざるを得なくなり、リーマン・ショック以来七年ぶりの追加の赤字国債発行を招く事態となりました。  財政健全化の面においても、今年度の基礎的財政赤字は昨年度から拡大する見込みです。また、国民生活に目を向ければ、所得格差相対的貧困率、いずれも悪化傾向にある中で、日本における貧富の格差はより深刻化しています。都合の良い数字だけを並べ立て、他者を批判し自画自賛に明け暮れていても、駄目なものは駄目なんです。  アベノミクスはもはや限界を迎えており、デフレ脱却財政健全化格差是正、これらいずれにも有効な手を打つことができない安倍内閣には直ちに退陣いただく必要があることを申し上げ、私の反対討論といたします。  ありがとうございました。(拍手
  7. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 古賀友一郎君。    〔古賀友一郎登壇拍手
  8. 古賀友一郎

    古賀友一郎君 自由民主党の古賀友一郎です。  私は、自民・公明を代表して、ただいま議題となっております平成二十九年度予算三案につきまして、賛成立場から討論を行います。  アベノミクスによる経済政策は着実に成果を上げてきております。第二次安倍内閣発足後、我が国名目GDPは九・五%成長しました。雇用者数は百七十万人増加し、失業率は四%程度から三%程度にまで低下しました。ベースアップも三年連続で二%以上を実現しました。四十七全ての都道府県で有効求人倍率が一を超えたのは史上初めてのことです。国民生活にとって最も重要な雇用所得環境は大きく改善し、経済の好循環が生まれてきております。  確かに、地方からはまだ景気回復を実感できないとの声もありますが、だからこそ、道半ばであるアベノミクスの効果を全国津々浦々に浸透させるためにも、平成二十九年度本予算を一日も早く成立させ、執行していかねばなりません。  以下、本案賛成する主な理由を申し述べます。  第一に、国民一人一人が生きがいを持ち、持てる能力を存分に発揮できる一億総活躍社会実現に向けて、早急に実施すべき対策に取り組んでいる点です。  子供保育所に預けられない、あるいは年老いた親の介護をしなければならないといった理由で仕事を辞めなければならないということがないよう、保育士介護人材処遇改善を行うなど、保育介護受皿整備を加速することとされています。  また、希望すれば誰もが高校や大学等に進学できるよう、無利子の奨学金拡大するほか、返還不要の給付型奨学金を創設し、子供たちの夢の実現を後押しすることとされています。  さらに、多様で柔軟な働き方を可能とする働き方改革の一環として、賃金アップ勤務間インターバル、非正規雇用者正規雇用への転換など、労働者待遇改善に取り組む企業への支援も行うこととされています。  第二に、今後の成長分野に積極的に投資する攻めの予算である点です。  我が国は、これまでも幾多の困難に直面しても、そのたびに技術力生産力を向上させ、経済成長を果たしてきました。今後、我が国本格的少子高齢人口減少社会を乗り切るため、人工知能、IoT、ビッグデータ、ロボットなどを活用し、新たな付加価値を生み出す技術革新を起こしていかねばなりません。このため、本案では、科学技術振興費を増額するとともに、官民一体となって日本経済成長力を高める研究開発への重点配分がなされております。  また、我が国経済を支える中小小規模事業者につきましても、事業承継支援下請取引対策充実するほか、雇用保険料率引下げ等を行い、その負担軽減を図ることとされています。  観光産業は今後の成長分野であるとともに、地方創生の鍵を握る産業です。私の地元でも、長崎港へのクルーズ船寄港回数は、訪日外国人客の増加に伴い、昨年百九十七回と過去最多となり、今年は約三百回もの寄港が予定されております。本案では、観光振興とともに産業活動基盤となり、また、国土強靱化に資する港湾、空港、道路、鉄道などの交通基盤整備を図ることとされています。また、農林水産業についても、輸出力強化農業基盤整備充実等に取り組むことにより成長産業化を図ることとされています。  第三に、積極的平和主義の下、地球儀を俯瞰する外交を展開するとともに、国民生活の安全、安心を確保するための予算となっている点です。  安倍総理は、先月のトランプ米国大統領との首脳会談を始め、世界首脳と積極的に会談し、ダイナミックな外交を展開されています。世界の平和と安定が維持されなければ、我が国の繁栄もありません。本案では、難民対策等のグローバルな課題への対応に重点化するとともに、ODA予算については二年連続で増額されております。  また、北朝鮮の核・ミサイル開発など我が国を取り巻く安全保障環境緊迫度を増す中、周辺海空域における安全確保島嶼部に対する攻撃への対応等に重点化するとともに、海上保安体制強化テロに備えた情報収集対処能力強化等が図られています。  以上三点の理由に加え、経済財政再生計画の二年目となる本案は、現下の重要な課題に的確に対応する一方、国債を前年度予算より約六百億円減額するなど、経済再生財政健全化の両立を目指すものとなっております。  以上、本案賛成する理由を申し述べました。  外にあってはグローバル化格差拡大背景に内向き、不寛容な国際世論の台頭、内にあっては未曽有少子高齢人口減少社会への突入という状況の中、我が国底力が問われています。昨日は、新横綱稀勢里関日本人力士底力を見せてくれました。今こそ国民の力を合わせるべきときであります。  我が国の未来を切り開くべく、本予算に対して多くの皆様方の御賛同を賜りますよう強くお願い申し上げまして、私の賛成討論といたします。  ありがとうございました。(拍手
  9. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 田村智子君。    〔田村智子登壇拍手
  10. 田村智子

    田村智子君 私は、日本共産党を代表して、二〇一七年度一般会計予算外二案に対して、反対討論を行います。  予算審議では、国有地異例の手続により破格の安値で学校法人森友学園に売却された問題が集中的に議論されました。証人喚問籠池理事長は、安倍総理夫人と複数の政治家関与を証言し、疑惑はいよいよ深まっています。安倍昭恵氏を始め、関係者証人喚問、徹底した真相究明を強く求め、以下、本予算案への反対理由を述べます。  反対理由の第一は、アベノミクス破綻のしわ寄せを国民に押し付け、暮らしを一層追い詰めることです。  安倍総理は、都合の良い数字アベノミクス成果を主張しますが、国内需要の六割を占める個人消費は二〇一五年、一六年と二年連続マイナス、賃上げも消費税増税を含む物価上昇には全く追い付かず、実質賃金は四年連続マイナスです。これでは、経済の好循環生まれようがありません。予算案でも来年度の所得税消費税税収を前年度比でマイナスとしており、政府国民所得消費が更に落ち込むと予想していることを表しています。アベノミクス破綻を認めるべきです。  この二十年間で、富裕層への富の集中中間所得層の疲弊、貧困層拡大が進行し、日本経済に大きなゆがみが生じています。貧困格差を正すことこそ求められています。ところが、本予算案社会保障費自然増を一千四百億円も抑制しています。後期高齢者医療の低所得者への保険料軽減を縮小するなど、特に高齢者を狙い撃ちにして医療介護負担増が狙われていますが、これは、高齢者の家族にも影響を与え、現役世代の将来不安を増大させるものです。五年連続となる自然増の抑制はやめるべきです。  文教予算が三年連続で削減されていることも重大です。来年度は、国民的な要求に押されて大学生等への給付制奨学金が創設されます。しかし、対象は余りにも限定的で、多くの若者が数百万円もの借金を背負って卒業するという深刻な事態を変えるものではありません。国公私立とも学費を値下げする、月額三万円、七十万人規模での給付制奨学金制度実現することは急務であり、そのためにOECD諸国で最下位を争う教育予算の抜本的な拡充は当然です。  安倍内閣の四年間で、企業内部留保は七十二兆円も積み増し、三百八十六兆円にも達しています。我が党は、これを暮らし雇用に還元させることを繰り返し提案してきました。最低賃金全国一律千五百円を目指す、そのために中小企業への支援を強める、正規雇用を原則とし、八時間働けばまともな暮らしができる雇用ルールを確立するなど、大企業内部留保社会的還元を迫る改革が求められます。  ところが、安倍内閣働き方改革は、経団連の主張で月百時間もの時間外労働法律で許容し、裁量労働制拡大高度プロフェッショナル制度の導入で残業代ゼロの働き方を広げようとしています。これら労働基準法の大改悪を断じて許すわけにはいきません。  反対理由の第二は、不要不急大型公共事業原発稼働核燃料サイクル推進にしがみついていることです。  国の財政赤字理由暮らし予算を切り詰める一方で、三大都市圏環状道路国際コンテナ戦略港湾など大型公共事業は優先され、安倍内閣の四年間で公共事業関連経費は著しい伸びとなっています。財政投融資からリニア中央新幹線建設費として総額三兆円の貸付けを行うとしていますが、JR東海はリニア赤字経営を明言しており、環境破壊技術安全性への問題も指摘されています。リニア中央新幹線建設推進はやめるべきです。  福島第一原発事故賠償除染等費用がこれまでの倍、二十一・五兆円とされ、税金と電気料金上乗せという国民負担によって回収しようとしています。東電が全財産をはたいて負担し、金融機関貸し手責任原子炉メーカーなど製造物責任を徹底すべきです。  廃炉が決まった高速増殖炉もんじゅ」について、一兆円もの費用を投じた壮大な失敗を認めず、「もんじゅ」に代わる高速実証炉開発を進めるなど、断じて許されません。  安倍内閣は、原発稼働と海外への原発輸出に固執し、福島第一原発事故を終わったことにするかのように、住民の納得もないまま避難指示解除、これに伴う賠償の打切り、住宅支援の打切りが強行されようとしています。生活となりわいの再建へ国と東電は最後まで責任を負うべきです。  福島の現実を見ても、原発にこれ以上固執することは許されません。再稼働核燃サイクルも断念し、再生可能エネルギー開発と普及にかじを切ることを強く求めます。  反対理由の第三は、日米同盟第一の立場で異常な米国追随を更に強め、軍事費大幅増額など、戦争する国づくりを進めていることです。  トランプ大統領排外主義政策米国内でも世界各国でも批判の声が強まっています。ところが、日米首脳会談で、安倍総理はこれを一言も批判せず、日米同盟強化世界にアピールし、日本同盟におけるより大きな役割及び責任を果たすことを合意しました。これは、新ガイドラインと安保法制、すなわち戦争法に基づいて地球的規模での米軍自衛隊軍事協力推進しようとするものです。  その下で、軍事費は三年連続大幅増額補正予算前倒し計上をしてもなお過去最高の五兆一千三百億円、米軍関係経費も過去最高の三千九百八十五億円に上ります。  日米共同声明では、米軍基地建設について辺野古が唯一の解決策とし、沖縄県民の民意を踏みにじる無法な工事が強行されています。墜落事故の原因の解明もないままにオスプレイの低空飛行訓練が繰り返されるなど、沖縄基地負担軽減どころか、騒音と事故の危険にさらされています。辺野古沖での工事の中止、新基地建設の断念、普天間基地の閉鎖、撤去を強く求めます。  大学等軍事研究資金を提供する予算を前年度比十八倍に激増させ、大学研究機関を武器や軍事技術開発に動員することは許されません。日本学術会議政府研究への介入が強まると批判し、戦争協力歴史的反省から軍事研究禁止方針を継承する声明を決定したことを重く受け止めるべきです。  自衛隊南スーダンPKO派遣部隊日報隠蔽問題は、安倍政権南スーダンへの自衛隊派遣を継続し、駆け付け警護など安保法制に基づく新任務付与を強引に実施するために、昨年七月の首都ジュバでの生々しい戦闘実態国会国民に隠蔽したものです。国会に対し虚偽答弁を重ねてきた稲田大臣責任は極めて重大です。  しかも、実力組織である自衛隊大臣を平然と欺き、指揮指導監督権限を持つ稲田大臣防衛省自衛隊を全く掌握できていないことが明らかとなりました。稲田大臣防衛大臣の資格はないと言わなければなりません。  国会責任で、統幕長陸幕長を始め関係者証人喚問し、防衛省自衛隊ぐるみ組織的隠蔽真相を徹底して究明し、責任を明らかにしなければなりません。  政府は、テロ対策との口実で共謀罪法案の提出を強行しました。国際組織犯罪防止条約を締結するためにテロ等準備罪をつくることが必要不可欠だと強弁してきましたが、この条約の起草段階で、テロリズムを条約の対象とすることに日本政府反対していたことが明らかとなりました。テロ等準備罪などとする政府のやり方は、国民を欺くごまかしだったのです。国民の思想や内心を捜査の対象とする本質は、三度廃案となった過去の共謀罪法案と何ら変わりありません。現代版治安維持法ともいうべき共謀罪法案は撤回すべきです。  立憲主義を取り戻す市民と野党の共同で安倍政権を終わらせ、憲法が生きる新しい政治実現する、その決意を述べ、反対討論を終わります。(拍手
  11. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 室井邦彦君。    〔室井邦彦君登壇拍手
  12. 室井邦彦

    ○室井邦彦君 日本維新の会の室井です。  私は、党を代表して、平成二十九年度予算案反対立場から討論いたします。  我が党は、納税者のための政治消費者、生活者のための政治を目指してきており、身を切る改革を主張し、真に国民から信頼される政治実現に向け、有言実行を果たしてまいりました。国民の抱える先行きの不透明感、将来不安は解消できておらず、政府が主張するアベノミクスの果実を全ての国民に実感させていない中で、今回の予算案賛成というわけにはいきません。  来年度予算規模は九十七・五兆円で過去最大となりました。安倍政権では、予算規模全体の膨張に歯止めが掛かっておらず、徹底した行財政改革による歳出削減の努力の跡が見られません。  平成二十七年度末における国の負債の合計は千百九十三兆二千億円となっており、赤字国債が二十九・四兆円増加するなど負債が前年度に比べ増加し、負債が資産を五百二十兆八千億円も上回っております。こうした財政状況にもかかわらず、プライマリーバランスを二〇二〇年までに黒字にするという目標の旗を下ろすことなく、中長期の財政再建への道筋も示されていません。  平成二十九年度の経済見通しは名目GDP二・五%プラス、実質一・五%と極めて楽観的であり、過去十年で政府の見通しを上回ったのは二回だけ、財政の先行きの懸念は払拭できていない中で、余りにも甘く見込まれた経済予測ではないでしょうか。  今年度予算についても、税収が過大に見積もられた結果、当初想定していたより為替レートが円高に振れ、結果として法人税の減収となり、その下振れした一・七兆円とほぼ同額の赤字国債を第三次補正で増発しました。財政法第四条では、赤字国債を国の歳出の財源としないことが原則となっているわけで、財政健全化の観点から強く懸念されます。  今年度の赤字国債の発行するに当たり、新年度予算編成においては、経済指標の予想、税収見込み、その裏付けとなるデータを十分に精査されたのでしょうか。来年度予算においても、甘い経済見通しに基づき予算編成が行われているのではないでしょうか。  金利の引下げによる国債費の抑制、外国為替資金特別会計からの繰入れ増加、防衛費に係る一六年度補正予算への前倒し計上など、様々なやりくりの結果編成された来年度予算案はつじつま合わせで、我が党から見れば、歳出削減に真摯に取り組んでいるという姿勢が見られない予算案であります。やりくりをしながら歳入を何とか積み上げ、歳出面においては公務員総人件費が増え続けているという印象は拭えません。  我が党が繰り返し指摘している点は、復興財源に関する国民負担と議員や公務員の負担の不公平感であります。平成二十五年度末に、復興財源を確保するための議員歳費二割削減と公務員給与の削減が終了いたしました。翌二十六年度予算案では公務員人件費は二千七百億円増加し、その後も三年連続で増加し続けています。平成二十六年度から四年間で増加した公務員人件費は三千七百億円に上り、これは高校授業料の完全無償化が実現できる事業費に相当いたします。  復興所得税平成四十九年十二月三十一日まで払い続ける中で、国民の給与水準はなかなか上がらず、経済の回復基調も体感できないまま、所得格差が教育格差を生み、子供貧困が社会的な課題となっております。そんな中、身分が保障された公務員の人件費が上がり続けている現状では、国民の理解は得ることができません。  財政運営の在り方からしても、国及び地方の長期債務残高が対GDP比一九八%と世界一で一千兆円を超え、税収増が厳しい局面にある中で公務員の給与を上げ続けるべきでしょうか。過去には、財政難を理由に人事院勧告の実施を見送った例もあります。労働基本権が制約されている公務員による行政の中立性は守るとしても、財政状況が極めて厳しい中、人事院勧告の位置付けを見直すべきであります。人事院勧告の基礎となる官民給与比較の実態調査の見直しについても、政府は前向きの姿勢を見せていません。  さらには、文部科学省は、組織的で違法、不当な天下りが発覚しました。現在の国家公務員法での天下り規制は、大阪府、大阪市の職員基本条例や我が党の議員立法で定めた規則に比べ極めて手ぬるいもので、その甘いルールさえ全く守られていない実態が明らかになりました。  我が党の試算では、幼児教育から高等教育まで、授業料を全て無償化するための所要額は四兆円ほどであります。これは、あくまで現行の授業料を前提にした話であります。  組織的な形での天下り職員を根絶し、人件費や施設整備費を徹底して見直し、効率化を図ることで、教育完全無償化のための財源も、より少なくて済むはずであります。文部科学省に限らず、独立行政法人を含む天下り法人全体への運営交付金や補助金の徹底的な見直しを実施すべきであります。  以上、我々が指摘した問題点につきまして、今後、迅速かつ誠実な対応を取ることを政府・与党に対して強く要望させていただくとともに、税金を払う国民のための政治を目指す我が党としては、国民の財産である国有財産の処分の在り方も不透明で納得できないということを指摘させていただきます。平成二十九年度一般会計予算案に反対をいたします。  御清聴ありがとうございました。(拍手
  13. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  14. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) これより三案を一括して採決いたします。  表決は記名投票をもって行います。三案に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上、投票を願います。  議場の閉鎖を命じます。氏名点呼を行います。    〔議場閉鎖〕    〔参事氏名を点呼〕    〔投票執行〕
  15. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 投票漏れはございませんか。──投票漏れはないと認めます。投票箱閉鎖。    〔投票箱閉鎖〕
  16. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) これより開票いたします。投票を参事に計算させます。議場の開鎖を命じます。    〔議場開鎖〕    〔参事投票を計算〕
  17. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数         二百四十票     白色票          百五十四票     青色票           八十六票    よって、三案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  18. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 日程第一 駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案内閣提出衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長報告を求めます。外交防衛委員長宇都隆史君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔宇都隆史君登壇拍手
  19. 宇都隆史

    ○宇都隆史君 ただいま議題となりました法律案につきまして、外交防衛委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、駐留軍等の再編を実現するため、駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の有効期限を十年延長すること、株式会社国際協力銀行の業務の特例に関する規定を廃止すること等を内容とするものであります。  委員会におきましては、法律の有効期限を延長することとした理由、再編交付金の交付実績と今後の交付の見通し、国際協力銀行による米海兵隊グアム移転に係る出融資等の業務の特例廃止の経緯等について質疑が行われましたが、詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党の井上委員より反対沖縄の風の伊波委員より反対する旨の意見がそれぞれ述べられました。  次いで、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  20. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  21. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  22. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数          二百四十     賛成            二百十九     反対             二十一    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  23. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 日程第二 義務教育学校等体制充実及び運営の改善を図るための公立義務教育学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律等の一部を改正する法律案内閣提出衆議院送付)を議題といたします。  まず、委員長報告を求めます。文教科学委員長赤池誠章君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔赤池誠章君登壇拍手
  24. 赤池誠章

    ○赤池誠章君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文教科学委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  本法律案は、義務教育学校等体制充実及び運営の改善を図るため、公立の義務教育学校教職員定数の標準を改めるとともに、共同学校事務室に関する規定の整備等の措置を講じようとするものであります。  委員会におきましては、教職員定数改善の意義、学校運営協議会の設置促進策等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。  質疑を終局した後、日本共産党の吉良理事より、共同学校事務室の設置に関する改正規定を削除する旨の修正案が提出されました。  次いで、順次採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本法律案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対して附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  25. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  26. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  27. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数          二百四十     賛成            二百四十     反対               〇    よって、本案は全会一致をもって可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  28. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) この際、日程に追加して、  地方税法及び航空機燃料譲与税法の一部を改正する法律案  地方交付税法等の一部を改正する法律案   (いずれも内閣提出衆議院送付)  以上両案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  29. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 御異議ないと認めます。  まず、委員長報告を求めます。総務委員長横山信一君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔横山信一君登壇拍手
  30. 横山信一

    ○横山信一君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、総務委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。  まず、地方税法及び航空機燃料譲与税法の一部を改正する法律案は、我が国経済成長力の底上げのため、就業調整を意識しなくて済む仕組みを構築する観点からの個人住民税の配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しを行うとともに、環境への負荷の少ない自動車を対象とした自動車取得税、自動車税及び軽自動車税の特例措置の見直し、居住用超高層建築物に係る新たな固定資産税の税額算定方法等の導入並びに県費負担教職員の給与負担に係る改正に伴う道府県から指定都市への個人住民税の税源移譲等を行うほか、税負担軽減措置等の整理合理化等を行おうとするものであります。  次に、地方交付税法等の一部を改正する法律案は、地方財政の収支が引き続き著しく不均衡な状況にあること等に鑑み、平成二十九年度分の地方交付税の総額の特例措置を講ずるほか、各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するための地方交付税の単位費用等の改正を行うとともに、県費負担教職員の給与負担に係る改正に伴う道府県から指定都市への個人住民税の税源移譲等に対応する措置を講じようとするものであります。  委員会におきましては、両法律案を一括して議題とし、公共施設の老朽化対策の進め方、税収見積りの妥当性、トップランナー方式の対象業務の在り方、ふるさと納税の見直し方針、エコカー減税の効果、臨時財政対策債に依存しない抜本的な制度改革の必要性等について質疑が行われました。  質疑を終局し、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して山下芳生委員、希望の会(自由・社民)を代表して又市征治委員より、それぞれ両法律案反対する旨の意見が述べられました。  討論を終局し、順次採決の結果、両法律案はいずれも多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  31. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) これより両案を一括して採決いたします。  両案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  32. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  33. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数          二百四十     賛成            百六十六     反対             七十四    よって、両案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕      ─────・─────
  34. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) この際、日程に追加して、  所得税法等の一部を改正する等の法律案内閣提出衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  35. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 御異議ないと認めます。  まず、委員長報告を求めます。財政金融委員長藤川政人君。     ─────────────    〔審査報告書及び議案は本号(その二)に掲載〕     ─────────────    〔藤川政人君登壇拍手
  36. 藤川政人

    ○藤川政人君 ただいま議題となりました法律案につきまして、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。  本法律案は、日本経済成長力の底上げのため、就業調整を意識しなくて済む仕組みの構築、経済の好循環の促進、酒類間の税負担の公平性の回復、国際的な租税回避への効果的な対応などの観点から、国税に関し、所要の改正を一体として行おうとするものであります。  委員会におきましては、安倍内閣総理大臣に対する質疑を行うとともに、鹿児島県への委員派遣を行ったほか、配偶者控除等の見直しの意義と効果、所得再分配機能の回復に向けた個人所得課税改革の道筋、研究開発税制の見直しの必要性、国際的な租税回避防止に向けた我が国の取組、国税犯則取締法を廃止して国税通則法に編入する理由等について質疑が行われましたが、その詳細は会議録によって御承知願います。  質疑を終了し、討論に入りましたところ、民進党・新緑風会を代表して古賀之士委員日本共産党を代表して大門実紀史委員より、それぞれ反対する旨の意見が述べられました。  討論を終了し、採決の結果、本法律案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本法律案に対し附帯決議が付されております。  以上、御報告申し上げます。(拍手)     ─────────────
  37. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 本案に対し、討論の通告がございます。順次発言を許します。古賀之士君。    〔古賀之士君登壇拍手
  38. 古賀之士

    ○古賀之士君 民進党・新緑風会の古賀之士です。  私は、会派を代表いたしまして、所得税法等の一部を改正する等の法律案反対立場から討論を行います。  税は国家なりとの言葉どおり、本来、税制は、国の在り方、社会の進むべき道を示すものではないでしょうか。しかし、この平成二十九年度税制改正は、びほう策にとどまり、未来へのビジョンが残念ながら見えてきません。本法案に反対する最大の理由は、国民の間に広がっている将来への不安を解消することができないからです。  今からおよそ百三十年前に起きた開拓使官有物払下げ事件、これは、北海道の官営事業を大幅に安い価格で関西の政商に払い下げようとしたものの、大きな批判が巻き起こり、結果として中止されました。この事件は、かねてより高まっていた民主主義の機運と併せ、その後の国会の開設にもつながりました。言わば日本の議会制度の一つの契機であり、税の使い方と民主主義とは密接な関係がある、その証拠でもあります。  歴史は繰り返す、一度目は悲劇として、二度目は喜劇としてという有名な言葉があります。今、目の前で百三十年前の事件と同じような光景が繰り返されているようにも見えます。言うまでもなく、森友学園への国有地払下げ問題です。豊中市にある国有地の売却をめぐって疑惑が生じており、多くの国民解明を望んでいるにもかかわらず、政府は真摯に対応しませんでした。  我々が求めていた参考人招致には極めて不誠実でしたが、渦中の人物が注目される発言をすると、一転、総理が侮辱されたとして証人喚問に前向きになりました。我々は、当事者の接触記録を出してくださいと何度も求めました。記録が残っていないとなかなか応じてくれない一方で、その人物が物証に言及するや否や、政府総理夫人のファクス記録をメディアに配付しました。問題の本質は、総理への侮辱云々ではなく、国民に向けての政治や行政の説明責任がきちんとなされているかどうかであります。その説明責任がいまだに果たされておりません。その結果、国民のおよそ八割以上が納得できないと答えているのが現状です。  開拓使官有物払下げ事件では、当時の大蔵省は払下げに強く反対したと聞いております。それがどうしたことでしょう。今回は、事もあろうに財務省自らが事件隠しとも言える動きを見せております。これは百三十年前よりも後退しているのではないか、そう思わせる状況です。今回の事件は、単なる政治・行政スキャンダルではありません。税に対する国民信頼を根底から失墜させかねない極めて重大な問題をはらんでいるのです。  この二か月間、国会では森友学園問題に多くの時間が費やされました。一日三億円とも言われる国会の経費は、本来は、国民生活を大きく左右する予算や税を議論するために使われるはずです。政府がこの問題への説明責任を十分に果たすことで、例えば、八億円の疑惑ではなく、八百兆円の国債について理財局長が答弁できる状況になるよう我々からも強く訴えます。  さて、その上で、本法律案反対する具体的な理由を申し述べます。  最大の問題は、税制の喫緊の課題である所得税の抜本改革に手が着けられていないことです。今回の配偶者控除及び配偶者特別控除の手直しは、まさにその象徴と言えます。政府は、いわゆる骨太の方針二〇一六において、女性が働きやすい税制、社会保障制度、配偶者手当等の見直しを進めるとし、特に税制については幅広く丁寧な国民議論を進めるとされました。しかし、現実はどうだったでしょうか。  本件については、政府税制調査会でも長期にわたる検討が重ねられ、新たに夫婦控除を導入する案の採用が有力と見られていました。ところが、まさに唐突に、配偶者特別控除の年収要件を百五十万円へと拡大することが打ち出されました。現行制度の維持ならまだしも、百八十度真逆のコースをたどるとは誰しも予想できなかったでしょう。事実、税法を所管する麻生財務大臣も、少なくとも今いきなり百三万円を百五十万円とか百六十万円にするつもりはありませんと国会答弁されたほどです。果たしてこれが幅広く丁寧な国民議論なのでしょうか。  百五十万円に引き上げることで就業調整にどのような効果があるのか政府にお尋ねしましたが、最後までまともな答えは返ってきませんでした。科学的根拠に基づいた政策立案、エビデンス・ベースド・ポリシーとは懸け離れた、与党間の密室協議で税の在り方が決まったことに深刻な危機感を覚えます。  現状の配偶者控除税制は、父親がメーンで働き、母親は専業主婦か補助的労働にとどまるという家庭を前提にしており、現実に追い付いていないことは明らかです。だからこそ、政府においても抜本的な検討が進められてきたのではないでしょうか。税制以外でも、働き方改革を標榜し、一億総活躍社会を目指していることから、問題意識をお持ちだったはずです。ところが、改革どころか、従来の税制を拡大するという予想外の荒業に出ました。これでは、かえって働き方の選択に中立的どころか逆効果となるでしょう。  今求められているのは、民進党の基本構想のように、配偶者控除や扶養控除を廃止して、新たに世帯控除の導入をするなど、所得税の大胆な変革です。普通の人が豊かになる、そうした社会をつくるために抜本的な税制改革を早急に行わなければなりません。まずは、所得控除から税額控除へと転換し、さらには税額控除から給付付き税額控除へと税体系を大きく変えていく日本型ベーシックインカム、基礎的所得保障構想の実現で、新たな消費を生み出す中所得者、低所得者の底上げを行うべきではないでしょうか。  横綱稀勢の里の奇跡の優勝や高校球児たちの甲子園でのプレーは大きな感動を呼んでいます。その一方で、日本は、未来を担う若い人にとって、働いても暮らしが楽にならないなど、頑張っても報われることのない希望の失われた社会になりつつあります。年齢と経験を重ねた人にとって、医療介護において年々削減に削減が重ねられる、そして不安を抱える社会になりつつあります。  我々にとって残された時間はそう多くはありません。税制によって未来の希望をつくり出していく。税制によって将来の不安を解消していく。政治が、今を生きる我々だけでなく、これからを生きる子供たちのためにもすぐにでも行わなければならないことだと思っております。ところが、この所得税法改正案では、その道筋が全く見えてきません。だからこそ、この法案に反対するのです。  この法案の審議を始めようとする三月八日、私はこの場で代表の質問を行いました。その結びに、総理に、国民信頼なくして税の在り方を決めることはできません、まず、税金の無駄遣いは許さないと、行政府の長として強いリーダーシップを発揮されることをお願いいたしますと申し上げました。しかし、この法案の審議を通じてなお多くの国民の願いがかなえられることはありませんでした。  そこで、くどいようですが、再び同じ言葉を訴えまして、私の反対討論といたします。国民信頼なくして税の在り方を決めることはできません。まず、税金の無駄遣いは許されないと、行政府の長として強いリーダーシップを発揮されることをお願いいたします。  御清聴ありがとうございました。(拍手
  39. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 大門実紀史君。    〔大門実紀史君登壇拍手
  40. 大門実紀史

    ○大門実紀史君 私は、日本共産党を代表して、所得税法等改正案に反対討論を行います。  今回の改定には、相続税等の納税義務の見直しや中小企業向けの租税特別措置など賛成できる内容もありますが、以下に述べる重大な問題点が含まれていることから、反対をいたします。  最大の問題は、大企業に特別に偏った優遇税制である研究開発減税を温存、拡充したことです。  現下の日本経済の構造的な問題点は、アベノミクスの円安・株高政策で大もうけした大企業の利益が巨額の内部留保としてため込まれ、雇用や賃金を通じて国民暮らしにほとんど回っていないことにあります。  例えば、二〇一〇年度から一五年度までの推移を見ると、この間に経常利益は一・五五倍の伸びとなっていますが、株主への配当は二・三四倍、役員報酬は一・〇九倍の伸び、それに比べ賃金は僅か一・〇一倍で、ほとんど横ばいです。つまり、大企業がもうけた利益は、株主配当や役員報酬には回されたが、働く者の賃金には僅かしか回らず、内部留保として積み上がってきたということです。  かつての日本企業の経営者は、会社が苦しいときでも従業員の賃金をできるだけ減らさず、自分たちの報酬をカットしたりボーナスを我慢したりしたものでした。資源の少ない日本にとって人材こそ資源であると考え、今に比べれば随分従業員を大切にしました。ところが、九〇年代半ば頃から新自由主義的な経営に方向転換が行われ、今や大企業においては従業員は使い捨ての部品のごとく扱われ、その賃金はただの費用、コストにすぎなくなりました。  賃金をカットすれば企業価値が上がり、株価も上昇するというあしき慣行がはびこり、リストラを実行した役員が多額の報酬とボーナスを受け取るということが恥ずかしげもなく行われております。株価至上主義、人間軽視の経営がまかり通っています。目先の利益ばかり追いかけ、企業としての社会的責任の自覚も人材を育てる意思もない。こんなことを続けていては、日本企業だけでなく、日本経済の未来もありません。巨額に積み上がった内部留保は、そういう貪欲経営の結果であります。  我が党は、内部留保国民暮らしに回すべきだと早くから主張してまいりました。ただし、内部留保を全て吐き出せなどと言っているわけではありません。ほんの一部を賃金、国民暮らしに回すだけで消費の大幅な拡大につながり、企業の利益も増え、日本経済の好循環が生まれるということを提案してきました。  この点では、安倍総理も麻生財務大臣も、内部留保を賃金などを通じ国民暮らしに回すべきだと主張してこられました。にもかかわらず、今回の税制改正では、識者の間からも、単なる補助金と化している、内部留保を増やすだけだと指摘されてきた研究開発減税が温存、拡充されてしまいました。  我が党は、研究開発減税をもっと中小企業支援を中心としたものに改めると同時に、膨大な利益を上げている大企業に何千億円も減税するくらいなら、その財源を国民暮らし支援に回すべきだと主張してまいりました。  例えば、二兆円もの利益を上げているトヨタに研究開発減税で毎年一千億円も減税する必要性がどこにあるのでしょうか。その減税分も含め、トヨタの内部留保は、連結ですけれども、今や十八・三兆円にまで膨らんでおります。この間、待機児童が大問題になっておりますけれども、一千億円があれば一千か所近い保育所がつくれます。トヨタ一社への減税より、全国にたくさんの保育所をつくる方が経済波及効果も大きいのは明らかではないでしょうか。  研究開発減税を抜本的に見直し、その財源を国民暮らしを応援する予算に振り向けるべきです。  もう一つ重大な問題は、国税通則法の中に国税犯則取締法を編入することです。  国税通則法は、税務行政の公正な運営、国民の納税義務、一定の納税者の権利などの基本的な事項を定めたものです。一般の勤労国民を念頭に置いた税法で、税務調査もあくまで任意調査であり、納税者の権利を尊重しなければならないとされております。一方、国税犯則取締法は、文字どおり、脱税犯などの税に関する犯罪事件について、強制調査の手続や罰則を定めた法律です。  一般勤労者に向けた法律と犯罪者を取り締まる法律を一本化するという大改定にもかかわらず、財務省はその改定理由を一行も文書で国会に示すことなく、改定案を通そうといたしました。  委員会での私の要求に対し財務省が文書で示してきた改定の理由は、戦後民主主義と税制との関係や、二つの法律の歩んできた何十年という歴史の重みに何ら言及することなく、手続上、一本化した方が便利だから程度の余りにも軽薄な中身でありました。  納税者の立場から懸念されるのは、任意調査と相手を脱税犯と決めて掛かる犯則調査の境目が曖昧になるのではないかということです。今でも、任意調査でありながら、おとり調査、納税者の承諾なしの反面調査など、納税者をまるで犯罪者扱いにした調査が横行しております。現場の実態を見ると、今回の改定により更に強権的な調査が増加し、納税者の権利が侵害される懸念は払拭できません。  以上のことを主な理由として、本改定案に反対をいたします。  最後に一言申し上げます。  森友学園問題に対する財務省の対応です。  国民の財産である国有地がなぜ異例の手続と破格の安値で売却されたのか、政権や政治家などの関与があったのかどうか、その解明は、税の公平性や国有財産の公正な管理を審議する財政金融委員会としても重要な課題でありました。しかし、問題の解明は遅々として進まず、国民疑念は深まるばかりです。その最大の理由は、記録がないとごまかし、問合せにもまともに答えようとしない財務省の隠蔽姿勢そのものにあります。  このことに厳重に抗議するとともに、今後の国会審議に財務省が真摯に協力することを強く求め、反対討論を終わります。(拍手
  41. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 藤巻健史君。    〔藤巻健史君登壇拍手
  42. 藤巻健史

    ○藤巻健史君 日本維新の会の藤巻健史です。  私は、党を代表して、所得税法等の一部を改正する法律案について、反対立場から討論いたします。  まず、法人税についてです。  米国においてはトランプ大統領が大規模な法人税減税を打ち出しており、イギリスでも法人税率引下げが予定されるなど、世界中が経済活性化を目指した税制改革を進めています。一方、我が国の法人税率の引下げは極めて小幅な形で徐々にしか進んでおりません。世界の税制改正の動きから遅れることになれば、日本企業の海外移転が加速し、産業の空洞化につながりかねません。  産業の空洞化は、日本人労働力への需要が減ることを意味します。労賃も、物やサービスと同様、所詮は需要と供給の関係で決まるのですから、空洞化が進めば、幾ら政府企業に賃上げを要望しても、賃金の上昇は難しくなります。世界潮流を見据えた上で、更に大胆な法人税率の引下げが必要だと考えます。  一方、法人税率引下げに慎重な声として、減税分が企業内部留保に回って、配当や賃金に十分回らないのではとの指摘もあります。アメリカの内部留保課税制度では、事業の合理的な必要性を超えて内部留保を行った場合、課税逃れの意図があったものとみなされ、配当可能な所得に高い税率で課税されます。合理性の判断については財務省令で基準が定められており、事業拡張や企業買収の必要性等の例が挙げられております。  こうした海外の税制制度も参考にして、日本での内部留保課税も強化すべきであると考えます。我が国では、現在、特定同族会社についてのみ例外的に内部留保に課税する制度がありますが、これを更に拡充して上場企業に導入することも検討すべきです。  また、租税特別措置法についても見直しが必要です。経済効果が曖昧なまま、特定の企業に適用され続け既得権益化している制度は廃止し、原則として補助金に切り替えるべきです。  所得税においても、昨年の政府税制調査会の議論では配偶者控除の廃止と夫婦控除の導入が検討されていましたが、残念ながらまたしても先送りとなり、掛け声倒れに終わりました。政府が一億総活躍社会の理念を掲げる以上、共働き世帯が専業主婦世帯を大幅に上回っている社会情勢を踏まえて、配偶者控除の制度は抜本的に見直しが必要と考えます。働きたい女性も家庭で育児や家事に専念したい女性も、平等な税制の下、真に少子化対策につながる実効のある制度、例えば、子供の数が多いほど税負担の軽減になるN分N乗方式や、今回実現が見送られた夫婦控除の実現が急務だと考えます。  次に、資産課税についてですが、事業継承税制について、我が党は、後継者が取得した株式等について納税猶予割合を一〇〇%に引き上げるべきだ、そして経営者の配偶者が筆頭株主の場合でも適用するべきと主張してまいりました。また、現経営者の配偶者等の親族からの相続や贈与で後継者が非上場株式を取得した場合にも猶予を認めることも重要です。この改正は閉鎖会社の実態に即したもので、しかも市場で高い評価を得ている優良中小企業にとって大きなメリットがあると考えます。その他、取引相場のない株式の評価式についても、来年度税制改正には多少の変更が予定されていますが、円滑な事業承継を促すため、評価式自体を変更するべきと考えます。  税制改革は民間の活力を最大限引き出せる内容であるべきで、簡素、公平、中立というより、簡素、公平、活力を理念とするべきです。しかしながら、今回提出された法案は、所得税、法人税、そして事業継承税制においても、この理念に照らし合わせて不十分な改正と言わざるを得ません。  以上の理由で、私ども日本維新の会は、本法案には反対いたします。  ところで、日本維新の会は、税制に関し、簡素、公平、活力の理念の下、フロー課税は軽減し、ストック課税を見直すべしという基本方針を持っております。  フロー課税については、先ほど述べました法人税率の更なる引下げとともに、自由償却制度の導入、所得税の税率構造のフラット化を目指すべきと考えております。ストック課税においては、格差是正と社会保障財源確保のため、相続税、贈与税の課税ベースを拡大して広く薄い相続税にしていくのがよいと考えます。ただし、中小零細企業の事業用資産については、先ほど述べましたように、成長促進のため事業承継税制を拡充すべしと考えます。  また、地方の自立を実現するため、消費税地方税化し、将来の道州の基幹財源を確保することを提言しております。地方交付税は廃止し、自治体間の水平的な財政調整を考えております。  また、勤労税額控除制度を導入すべしとも考えます。税額控除又は税額給付額は、勤労インセンティブを与えるように、勤労所得が増えるほど手取りが増えるように定めるのが望ましいと考えております。これは、低所得者層の生活保障と勤労インセンティブの両立を図るための税制です。  以上、私どもの税制改革の中長期的な方針を述べさせていただき、私の討論は終わらせていただきます。  御清聴ありがとうございました。(拍手
  43. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) これにて討論は終局いたしました。     ─────────────
  44. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) これより採決をいたします。  本案の賛否について、投票ボタンをお押し願います。    〔投票開始〕
  45. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 間もなく投票を終了いたします。──これにて投票を終了いたします。    〔投票終了〕
  46. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 投票の結果を報告いたします。   投票総数          二百四十     賛成            百五十四     反対             八十六    よって、本案は可決されました。(拍手)     ─────────────    〔投票者氏名は本号末尾に掲載〕     ─────────────
  47. 伊達忠一

    議長伊達忠一君) 本日はこれにて散会いたします。    午後七時十七分散会