○有田芳生君 残念ながら、警視庁のやり方を
全国に広げてほしくないんです、率直に言って、それは。
だって、警察官だって何人も現場に出動して映像を撮っていますよ。だから、DJポリスが何を言っていたかというのは見ていただければ分かります。
ヘイトスピーチに反対する我々に対して、挑発はやめなさい。
ヘイトスピーチやめろと言うことが挑発になるとは思えない。
そして、なぜ警視庁の基準を
全国に広げてもらいたくないかといえば、皆さんに今日資料をお配りしました。これは私が写した写真も入っておりますけれども、上二枚、四月九日の新宿です。右側、警察官多いですね。私は、このデモが来たとき、見ていて、わあ、すごいな、
解消法ができてもう衰退しつつあるのかと思って、右派系市民グループがこの新宿でも百人ぐらいいるのかなと思っていた。だけど、写真見ていただいたら分かるように、
ヘイトスピーチを事とするグループと警察官が一緒にデモをしているとしか見えないんですよ、残念ながら。見てくださいよ。これ、だけど、タマネギだとしたら、このタマネギの皮むいた中にいる右派系市民グループ何人かと思って、まあ警察、把握されているでしょうけれども、私は解散地点でざっと数えて、十五人から、多くても二十人かな。だけど、このデモを見たら百人以上。異常なエネルギーで新宿の町を、観光客、買物客、東京オリンピックを前にして
外国人の
人たち、アジアも含めていっぱいいて、みんな仰天していますよ。新宿の百貨店の横をこういうデモが通っていく。そして、DJポリスが大きな声で不当な
差別的言動をやめなさいと言っている。で、我々に対して、挑発をやめなさい。挑発なんかしていない。
ヘイトスピーチ解消させなきゃいけないという国民の義務としての
行為をやっているにもかかわらず、こういう現実がある。
だから、何度もお聞きをしましたけど、二〇一四年八月、スイスのジュネーブで人種
差別撤廃
委員会の
日本審査がありました。私もそこに行きました。そして、当時、
解消法ができる前、
日本全国でどんな
ヘイトスピーチのデモが行われているかというその映像を撤廃
委員会の
委員の方々に見ていただきました。その感想が、
日本では
差別をする
人たちと一緒に警察官がそれを守っているんですかという感想だったんですよ。でも、決してそんなことじゃないじゃないですか。皆さん、そんな思いでやっているわけじゃないんです。
解消法ができてからだってそうですよ。現場の警察官の皆さんは本当に努力されている、分かる。だけど、
解消法ができて、この四月九日、これ見たら、警察官が右派系市民グループとデモをしているとしか見えないんです。百人以上いたでしょう。中には十数人しかいない。だから、やはりちょっと過剰じゃないかなと言わざるを得ないんですよ。
しかも、
解消法ができる前の、例えば去年の四月十七日、岡山で、在特会の当時会長も含めて、拉致問題解決のための集会、デモが行われました。拉致問題なんというのはだしに使っているだけです。私はずっとそこにもいたけれども、
ヘイトスピーチをずっとやっていた。
だけど、びっくりしたのは、岡山県警すごいなと思いました。これまで、大阪府警なんかは非常に物理的に厳しい対応を
ヘイトスピーチに反対する
人たちに取ってきたんだけれども、去年の岡山県警は、
ヘイトスピーチをやる人物
たち、それに抗議をする
人たち、それがトラブルにならないように、警察官の配置というのは、
ヘイトスピーチをする
人たちに向く警察官もいれば、それに抗議をする
人たちに向くというような交互の体制取っている、ああ、工夫されているなというふうに思いました。
解消法の前ですよ。だから、そういう警備のインフォメーションというのは
全国に広がっていくんだなというふうに思っておりました。
だけど、残念ながら、
解消法ができてもう一年近くになるにもかかわらず、四月九日の新宿というのはそうなっていないんですよ。だから、警視庁水準というものを
全国に広げていただきたくないというのは、そういう
意味なんですよね。
これが現実なんですが、やはりもう少し統一的に、誤解されない指針というものを作っていただくことをお願いしたいんですが、いかがでしょうか。