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竹谷とし子君
矢倉政
務官も埼玉の選出ということで、同じ
課題を共有を、よく理解をしていただいているというふうに認識をしております。
相続というのは、これは待ったなしの問題でございますので、一刻も早くというのが
農業者の
方々の
思いであり、一旦農地が失われてしまった後にそれを復活するということは東京ではもう本当に不可能でございます。年々少なくなっていく農地を守っていくということは、
農家の方のみならず都市部に住む
方々の利益にもつながるものでございますので、必要なら新しい立法もして、
矢倉政
務官は弁護士でもございますので、今の問題解決をいかにしてやっていけるのかということに
是非御尽力をいただきたいということを
お願い申し上げたいと
思います。
続きまして、コールドチェーンシステムの確立、この必要性について伺いたいと
思います。
先日、私は最新の冷凍技術を視察をいたしました。リキッドフリーザーというものでございます。新しい急速凍結技術でございます。従来の冷たい空気で食品を凍結させるのに対して、これは空気ではなく、マイナス七十度の液体で凍結される技術でございました。大きなメリットとして、凍結するまでの時間が非常に短い。
私が視察した際、水を氷にするというのを見せていただきましたが、これぐらいの量ですけれ
ども、二分ぐらいでかちかちに凍ってしまうというのを目の前で
確認をいたしました。もちろん、肉も魚も短時間で凍結が可能でございます。あっという間に牛肉も凍結をするというのを見ました。そこでまた解凍して、そして再び凍結をするというのももう短時間でできる。
そして、このメリットというのが、細胞が破壊される前に凍結をするので、水分が分離して固まってしまうということがない。ですので、解凍したときに肉も魚もドリップはほとんど出ないというものでございました。その場でマグロまた牛肉解凍して、マグロは刺身にして食べさせていただきました。おいしいです。生ですと言われても、冷凍物ですということが分からないぐらいの品質であると感じました。また、肉も、冷凍、解凍、冷凍、解凍と繰り返したものを焼いて食べさせていただきましたけれ
ども、品質が非常に、おいしいんですね、一言で言うと。それは国産牛だったので、国産牛だからでしょうというふうに言う人もいるのでということで、海外のお肉もそこで焼いて食べさせていただきましたけれ
ども、それももう変わらない、品質が非常にいいということがよく分かりました。
また、気になる
コスト面でございますけれ
ども、初期
投資額も電気代も、冷凍する時間が短くなりますので、従来品と比較して安いということでございました。
既に普及が始まっているということで、私も以前、
鹿児島のトカラ列島というところを視察したんですけれ
ども、そこでトビウオなど海産物を冷凍して、島からすると輸出をするということに取り組むのにそれを使われているのを見たことがございました。実際に見てみて、これは大きなイノベーションであると。冷凍とは違うんですね。生と比較して品質がどうかというふうに見られるぐらいの品質保持力があるということなんです。
これは、多くの生鮮食品、これを航空輸送ではなくて貨物輸送によって輸出をすることが可能になってくると。生のものというのは足が短いので、時間が短くて済む航空貨物、航空輸送を選ばざるを得ないわけでありますけれ
ども、品質が長く冷凍していても解凍したときに生と変わらない品質を保てるということでありますので、海上輸送、長い時間が掛かる海上輸送を選ぶことができるというわけでございます。
当然、海上輸送の方が航空輸送よりもずっと料金が下がってきますので、これまで採算が合わなかったような、物流費の関係で採算が合わなかったような日本産食品の輸出品目が増える可能性があるということでございます。また、肉や魚だけではなくて、果物もできます。
驚いたことには、農水
委員会では牛乳が出るので私は大変うれしいんですけれ
ども、飲まさせていただいております。おいしい牛乳、普通は生であるわけでございますけれ
ども、牛乳も冷凍できるんです。その場で、これは半年前に冷凍した牛乳ですといって、あるメーカーの三社ぐらいの比較をされていたわけでございますけれ
ども、一つを飲ませていただきましたが、冷凍した牛乳と言われても分からないぐらいの
状況でございましたので、牛乳も輸出がしやすくなりますし、
販売するときまでの鮮度保持の悩みというのも大きく
改善をされてくる。また、酪農で、冬たくさん牛は牛乳を出すわけでございますけれ
ども、そういう季節変動にも対応する一つの技術なのではないかと感じたところでございます。
また、最近では、すし、職人さんが握ったすしとか機械で握ったすしもあるでしょうけれ
ども、海外で人気であるわけなんですが、すし職人がいないとこれがなかなか作って
販売するということができないわけでありますが、日本で作ったすしをこの技術を利用して急速冷凍してシンガポールに持っていって試食会をやったということでございます。大変好評だったと、冷凍したすしなんてぱさぱさで食べられないんじゃないかというふうに普通は考えるわけでございますけれ
ども、ネタはもう生と遜色はない。ただ、御飯部分、しゃりの部分は少し
改善の余地があるというアンケート結果だったようでございますけれ
ども、おおむね好評であったということで、これは和食の輸出拡大ということにもつながってくると
思いました。
大臣所信の中で、
平成三十一年、輸出額一兆円の目標
実現を後押しする強力な技術、これ既にあるということでございます。これをもっと政策として後押しをしていくべきであると感じました。
平成二十八年度補正予算の中でも、生産から消費までのコールドチェーン等の流通経路確立実証というものが予算が取られて取り組んでいると認識をしておりますけれ
ども、この成果、冷凍して運んで、そしておいしく消費者の方に提供するという一連のコールドチェーンシステム、これについて、この実証をしっかりと日本の
生産者や関連の
事業者の方が役立つようにまとめていただいて、より良い技術ソリューション、多くの
方々が
活用できるように進めていただきたいと思っております。
日本食や国産食材振興のための高品質のコールドチェーンシステム確立の必要性について、
農水省に伺いたいと
思います。