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上月良祐君 直接
質問に対するお答えではなかったですけれども、これからサンドボックス、
検討していかれるんだと思いますから、一般の
地区と
特区、
特区の中での、単なる
特区ではなくてサンドボックスという
特区をつくるときの在り方というのはよくよく
検討していただきたい。その際、当然ながら安全のことはよく考えていただきたいと思います。
私は、住民への
説明とかアナウンスとか、納得を得るといったプロセスは大変重要なんだと思うんです。自分のところでこういうふうな実験をしていると、ややその安全の面で今までより踏み込んだ、一定程度の安全確保
措置はもちろんとるんだけれども、こういったことをやるんだよということを、住民の方が共有できていないときにそういうことをやるというのは良くないと思うんです。議会の承認まで取るかどうかというのは一つの仕組みのつくり方だと思いますけれども。
山海先生という、サイバーダイン社、HALを作られた先生と
お話をずっとさせていただいたときに、つくばという
地区は非常にすばらしいところだと、それはなぜかというと、新しいことにみんな住民の方が貪欲なんだということをおっしゃっていました。新しいことに非常に、何というんですか、ネガティブな雰囲気を普通は
日本人って持ちがちなんだけれども、そういった新しいことをやるときに、何かあったときには何か新しいことをやってみようじゃないかという雰囲気があると、だから自分はつくばで、筑波大にいらっしゃったんですけれども、サイバーダインというのを始めてやっているんだということがありました。
そういう住民意識のもちろん違いもあるから、サンドボックスどこでやるかという
地区の選定も大変でしょうし、そして、やるときには、勝手に上の人がこんな実験、安全に問題があるかもしれない実験をやったんだとならないような、住民を巻き込むような、そういうふうな仕組みというのは是非とも御
検討いただきたいなというふうに思っております。
実は、私の友人で金融の世界ではそれなりに名が通っている谷家君という人がいて、長野のISAKなども、教育の方にも一生懸命今やっている人ですが、彼とこの前、フィンテックの
議論をしている中にちょっとだけ入れさせてもらって、僕はフィンテックのことをそんなに分かっているわけでは全然ないんですけれども、彼はそっちの道では大変詳しい人です。彼が、ふだん厳しいことを余り言わないタイプの人なんですけど、安全安全と強調し過ぎる余り、フィンテックなんかでは中国にもうはるかに水を空けられていると、こんな状況で成長とかって大丈夫なのかと随分言われたんですね。スピード感が本当に違うと言っていたんです。
ある
意味、金融のその分野ではもう最先端に働いている人なので、かなりちょっと胸に刺さりまして、僕はどっちかというと、やっぱり安全のことは、特に命に関わることは、経済的な安全よりも、加えて、更に命のことは重視してもらいたいと思っているんですけれども、守っているうちに先頭どころか一周遅れになって、一周遅れの先頭みたいな形にしかなれないようであれば、
国家特区をつくった
意味がないんだというふうに思います。
十数年前までは
特区自体がなかったんですから、それに比べれば大きく状況は改善しているんだとは思いますけれども、そういう
意味では、この
特区がチャレンジングなものになるように、特にサンドボックスというものをつくるのであれば、
意味ある、一般の
特区とはまた違うものをつくるわけですから、そういうふうに是非ともうまく設計をしていただきたいなというふうに思います。
先ほど来聞いております、
ウーバーというのは例ですけど、
ライドシェアというようなものは、我が国はアメリカと違って契約社会ではあるんですけれども、もちろん、やっぱりアメリカとは随分意識が違うんだと思うんですね。契約だ、自分のリスクで、オン・ユア・オウン・リスクでやれとかというふうになっている、そういう世界ばかりでもないのがあるのが
日本社会の良さではあるとは思うんです。
他方で、安全にコストを掛けず低料金のスキーツアーバスを走らせて十五人もの命を奪ってしまったようなことも近々あったわけでして、こういう
ライドシェアみたいなものがサンドボックスで
対象になっちゃうんじゃないかという非常に危機感も私持っておりまして、この辺りについて
大臣はどんなふうに今お考えか、教えていただきたいと思います。