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大門実紀史君
IDA法案については賛成でございますし、今も平木さんから大事な
質問がございましたので、もうそれ以上ありませんので、とにかく
途上国支援ですね、国際貢献で頑張っていっていただきたいというふうに思います。
その国際貢献の関連ということで、今日はちょっとJBICに関係した、国際協力
銀行に関係したことについて二つほど
質問させていただきます。
資料をお配りしておりますけれ
ども、JBICの
資金調達の実績ということで、
資金調達残高の推移を示したものでございます。一番上の外為特会からの借入金が三・七兆から六・五兆に急速に増えているのが分かるというふうに思います。御案内のとおり、外為特会は外国為替相場の安定のための特別会計でありますけれ
ども、今、米国債含めて、巨額のドル建てで、米国債中心に
運用されております。
資料の二枚目なんですけれ
ども、この外為
資金をJBICに貸し付けているわけであります。この
利回りを見ますと、例えば二十七年度なんですけれ
ども、JBICに五百八十億ドル貸し付けて、その
利回りが〇・四一と。一番右の欄ですけれ
ども、これは先ほど申し上げました、米国債含めてですね、外貨で
運用した場合は一・九六の
利回りということになります。つまり、JBICに貸し付けているわけですけれ
ども、これを全体の米国債含めた
運用をしていれば一・九六の
利回りになったと。この差額が一・五五あります。つまり、五百八十億ドル分がもし米国債中心に
運用されていたら、プラス一・五五の
利回りが国の
収入になったと。計算してみますと、一・五五ですから、五百八十億ドルの一・五五だから約九百億ドルと。今、一ドル、今日、百八円ですけど、仮に百十円とすると、九百億ドルの百十円ですから、ごめんなさい、九億ドルだから九百九十億円、約一千億円の
収入になったであろうということでありまして、JBICに貸し付けるよりも米国債等の外債で
運用した方が
収入が上がったんではないかということが分かる
資料でございます。
国の
収入を減らしてまでJBICに貸し付けているこの具体的な
内容がインフラ輸出のプロジェクトでありますけれ
ども、海外展開融資ファシリティーというもので活用されてきたわけであります。その海外展開融資ファシリティーが本当に有効なものなのかと、国の
収入を減らしてまでやるほど有効な、有意義なものなのかということは、例えば、この
委員会で私は四年前に、ソフトバンクがアメリカで通信大手
企業の買収をやるとき、MアンドAやるときにこのファシリティーが使われたという問題を取り上げて、そういうものに支援することで国の
収入が減るというのはいかがなものかという
質問をしたわけでございますけれ
ども、あれから四年たって、四年前ですから、百八十億ドルが五百八十億ドルに、三倍以上になっているわけですね。その分、国の
収入が減ったということでありますけれ
ども、この外為特会をどう
運用するかについては、もう当時から厳しい批判や意見や議論があったわけであります。
当時、こちら側におられた
中西さんなんかは大変厳しく
指摘されて、外為特会
改革を提案されて、海外に
運用するよりも国内で、国内の投資に充てるべきだと、復興
資金などに充てるべきだというほれぼれする提案をされていたわけでありまして、そちら側に行ったら是非実現してほしいなと思っておりますけれど。
いずれにせよ、この外為特会の活用については様々な議論がずっとあって今も続いているわけでありますけれど、このJBICへの貸付けの
内容は今言ったようなことがありまして、しかも国の
収入が減って、それでもこれだけ増やしてきているということと、今日はちょっと時間がないので具体的な
案件はまた次の次回にしたいと思いますけれど、必ずしも本当に有意義な
案件ばかりとは思えない部分もあるわけであります。
この外為特会、JBICへの融資含めて、外為特会の在り方ですね、更によく吟味していってほしいと思いますけれど、まあ今日はその大きな話だけをお聞きしたいと思いますが、
麻生大臣、いかがでしょうか。