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仁比聡平君 日本共産党の
仁比聡平でございます。
この夏の
梅雨前線と
台風三号、また
台風五号は全国で甚大な
被害をもたらしております。お亡くなりになった
方々、また御遺族に心からお悔やみを申し上げます。また、懸命に頑張っておられる
被災者の
皆さんに心からのお
見舞いを、また、自ら
被災されながら奮闘しておられる
被災自治体の職員、首長の
皆さん、猛暑の中、
全力で
行方不明者の捜索救助、現場の
復旧に当たっておられる
関係機関、業者の
皆さん、またボランティアの
皆さんに心から敬意を申し上げたいと思います。
日本共産党も、直ちに
対策本部を立ち上げ、救援、
復旧に
全力を挙げてまいりました。今日は、七月五日の
発災から一か月、なお全容がつかめない
九州北部災害について伺いたいと思います。
お手元に資料を配らせていただきました。写真の一枚目から六枚目をまず御覧いただきたいと思うんですけれども、甚大な土石流に襲われた赤谷川流域です。
松末の郷という松末
地域コミュニティ協議会の案内板にあるように、棚田や果樹園の生産者、一軒一軒の
商工業者、小学校や保育所、公民館など、何百年と積み重ねられてきた山合いの暮らしが地獄のようなむごい
土砂災害に襲われました。
二枚目は、七月九日に筑後川への合流点近くの左岸、立という
地区から見た赤谷川の様子ですが、ふだんは幅十メートルもないという川が水田、護岸、
道路までえぐって、御覧のとおり、目の前まで泥と
流木に埋め尽くされて、その中を懸命の捜索救助が行われております。
次の写真はその近くの市営住宅ですけれども、襲った泥の深さ、住宅を突き破った
流木のすさまじさが見て取れると思います。
次の写真は、七割方埋まってしまった自動販売機ですね。このときはまだ車では入れませんでしたけれども、右岸を一時間ほど歩いて松末小学校まで上がりましたが、それが五枚目の写真ですけれども、松末の
中心部は
土砂に埋まってしまって、交差点に樋口モータースという自動車屋さんが見えますけれども、車が何台も泥で埋まってしまっている。
六枚目は松末小学校の校庭ですが、これ現在も、
大臣、ここまでしか車両では入れないわけです。
七枚目の写真が
朝倉の
森田市長から我々に提供いただいた航空写真ですけれども、西側の乙石川、そして
東峰村に続く赤谷川の上流、東側の小河内という、この三つの谷の真ん中にさっき御覧いただいた松末小学校がありますが、この全てが
土砂で埋め尽くされていると。九州大学の
研究グループの分析によりますと、この流域だけでおよそ四百五十か所の
土砂崩れが確認され、流出した
土砂は乙石川を含めると少なくとも百二十万立方メートルに達する、三年前の広島の土石流の二倍を超えると言われております。
〔
理事山田俊男君退席、
委員長着席〕
八枚目の写真は、この赤谷川から西側に山一つ越えた北側流域の志波
地区ですが、至る所に山腹崩壊が起こっている。こうした様子は、
朝倉、
東峰、添田、
日田、
中津、どこでも共通をしているわけですね。
そこで、
大臣にまず基本認識をお尋ねしたいと思うんですが、今回の
豪雨がもたらしたかつてない膨大な
土砂と
流木が中下流域の
河川や
道路、
ため池を壊し、住宅や敷地、田畑やハウスになだれ込んで埋め尽くして、甚大な
被害を広げているわけです。一部には限定的という言い方もあるんですが、そうではなくて、
地域が丸ごと、
朝倉でいいますと、合併前の旧杷木町、旧
朝倉町のほぼ全域、旧甘木市も山間部は今も入れないという壊滅的な打撃を受けている。
この
被害を
政府はどのように捉えておられるんでしょうか。