○山添拓君 先ほどもありましたが、二万人の
通訳案内士の方のうち専業は六%ということでもあります。実際には資格のある人にきちんと仕事が行っていないと。私が話を伺いました方の中でも、年間五十日程度しか仕事はなくて、さらに終日、一日中仕事があるのはその半分だということでした。
無資格がはびこるのは、今ボランティアという話もありましたが、安上がりだからにほかならないわけです。有
資格者であれば一日二万円、高級
ツアーだと四、五万円になるそうですが、ところが、無資格
ガイドは日当不要で
旅行会社に売り込みます。代わりに客をぼったくり店に、免税店に連れ込んで、そして
キックバックを受けるわけですね。
資料の二枚目、三枚目を御覧ください。
先日、私は
銀座や秋葉原の免税店に行ってまいりました。店内には化粧品、衣料品、家電製品、時計、南部鉄器のようなお土産まで売っているんですが、
日本語はほとんどありませんで、中国語が躍っております。十四万円する炊飯器ですとか、三ページにありますが、普通の薬局では見たことがないような栄養食品、納豆キナーゼ三百六十粒、十四万八千円と。私が入りますと、警戒されて店員が後ろを付いて回りまして、パスポートの提示を求められたんです。
日本人ですよと言ったんですが、いや、免税店だから見せてくださいと、もう普通じゃあり得ないようなことが国内であるわけです。
こういう店に大型
バスで乗り付けまして、車内では、
日本人はみんなこういうものを飲んでいるんだよ、だから長生きなんだと、こう宣伝をしまして、他の店で買うと高いからここで買うようにと、こう吹き込んでおくわけです。割引券だと言ってカードを渡すそうです。客が買った額に応じて
キックバックを支払いますので、連れてきた
ガイドの名前と手配したランオペ
業者を免税店側で判断できるようにしておく必要があるわけです。二万円から三万円の商品で
ガイドには九千円の
キックバックがある、別途ランオペにも支払われるそうです。
無資格
ガイドの中には、先ほども
お話ありました出入国管理法違反や、あるいは所得税の無申告、
ガイドが
白タクのドライバーを兼ねるなど、もう何でもありだという
状況です。以前、ある免税店が
バスを出して空港から店まで運転していたそうでありまして、これ白
バスだったんですね。一斉摘発に遭いまして、その後はエバーグリーンという名前の
バスにしたそうです。これ、いつも緑ナンバーということですね。これ、笑えない話なんですけれども、幾らでもこういう話があると。その上、
ガイドをすれば、大阪城を建てたのは徳川家康だと案内するような話もあると。
大臣、これが
日本のおもてなしなんでしょうか。こういう訪日経験をする方を増やすようなこういう政策、
大臣、やっぱり
日本は取るべきじゃないと思うんですけれども、
大臣の認識を伺いたいと思います。