○伊波洋一君 沖縄の風の伊波洋一です。
昨晩、嘉手納基地では僅か四時間前の通告で空軍特殊部隊の夜間パラシュート降下
訓練が行われ、周辺自治体首長や住民から怒りの声が上がっています。さらにまた、昨晩は、コロラド州の空軍基地からF16戦闘機十二機が嘉手納に飛来し
訓練をするということになりまして最後の二機が来たわけでありますが、このように
米軍が沖縄県民を無視をして様々なことを取り組むということについては、
政府としてもそのようなことをしないように申し入れることをまず冒頭求めたいと思います。
本日は、南西諸島の
自衛隊基地建設をめぐって
質問を通告しております。
日本政府は、二〇一四年の防衛計画の大綱及び中期防衛整備計画において
島嶼防衛、南西シフトを打ち出し、奄美大島、宮古島、石垣島に陸上
自衛隊基地を建設し、地対艦、地対空
ミサイル部隊の配備を計画し、与那国島には監視部隊を配備しています。空白を埋めるとか備えあれば憂いなしと
説明し、正当化しています。しかし、実際は、米国が台湾の権益やアジア太平洋地域における覇権を維持するための米国のアジア太平洋戦略に基づき、九州から沖縄、台湾、フィリピンに至る第一列島線内の
中国艦隊を押し込めて封鎖するための南西諸島の軍事化を進めていると理解をしております。
このことは四月十三日の
委員会で配付した「
アメリカ流非対称戦争」でも、琉球諸島海域を適切にカバーするように誘導弾部隊を配備することにより、東シナ海の多くの
部分を
中国水上艦隊部隊にとって行動不能海域とすることができると記述され、機動可能な発射装置は分散配備と夜間移動あるいは隠蔽により敵の攻撃を回避できる、トンネル、強化掩体ごう、偽装弾薬集積所、おとりの配置により、誘導弾部隊を識別し、目標
指示、破壊しようとする人民解放軍の能力を減殺することが可能であると記述しています。
七十二年前の沖縄戦、あるいはテニアン、サイパン島などの島嶼戦争は、住民が攻撃の対象とされただけではなく、
日本軍による住民のスパイ視や捕虜にさせないための住民の集団自決を含めて多くの犠牲者を出しました。狭い島嶼が戦場になれば住民の犠牲は避けることができません。与那国、石垣、宮古、奄美の各島の住民には、沖縄本島のような日常的な基地被害の可能性に加えて、有事の際に戦場とされ、戦闘に巻き込まれる危険が押し付けられようとしています。
宮古島市には、既にレーダー部隊の第五十三警戒隊を主要部隊とする
航空自衛隊宮古島分屯地がありますが、新たに陸上
自衛隊の駐屯地を整備し、地対艦
ミサイル部隊、地対空
ミサイル部隊、有事即応部隊、
司令部を含め七百人から八百人規模の部隊を配備するため、当初、大福牧場地区に覆土式の地下
司令部や実弾射撃場、
訓練場、弾薬庫、宿舎、グラウンドなどを建設する計画でしたが、宮古島住民の強い反対で千代田カントリー跡地に
変更されました。
この間に、宮古島分屯基地内では工事が行われ、昨年十二月から地下二階の鉄筋コンクリートの二千四百二十四平方メートルの局舎が整備されています。工事費は十六億円とされ、計算すると平米単価が六十六万円、坪単価で約二百二十万円です。
質問です。これは当初、大福牧場を予定地に計画されていた地下
司令部ではありませんか。