○伊波洋一君 昨日、資料として配付しました二〇〇九年十一月のグアム移転の当初の環境影響評価のドラフト、素案の第三巻、海兵隊移転、テニアンでの
訓練では、「テニアンで計画されている
訓練活動は、移転してくる海兵隊の
個人から中隊レベルの
維持訓練である。
維持訓練とは、海兵隊の戦闘即応能力を
維持する
訓練である。テニアンで行われる
訓練は、グアムを拠点として駐留する海兵隊の戦闘即応能力を
維持するために不可欠である。テニアンで計画されている
訓練施設は、グアムでは得られない
訓練能力を提供し、大隊
部隊上陸や大
規模機動
訓練などの戦術的シナリオ
訓練を可能にする。」と明記されています。
このように、グアム移転に基づくテニアンやグアムでの演習場のこの建設の意義というものが大変重要だということが示されております。
日本政府が五億ドルを負担するグアム本島
訓練場と北マリアナ諸島連邦
訓練場を含むマリアナ諸島複合
訓練場計画というのは、
米国において非常に大
規模なものとして計画されております。
このような中、しかし一方、本日、皆さんの資料の中に、沖縄における米軍の
訓練の問題、沖縄の住民と接している
訓練場の中で行われる
訓練の問題でありますが、それを示しております。
沖縄県内では、県内各地で米軍による
訓練が
強化されて基地被害が増加しています。そして住民生活が破壊されています。伊江島では、昨年十二月七日、米軍伊江島補助飛行場でパラシュート降下
訓練中の米兵がフェンス外に落下、今年一月十日にもオスプレイからパラシュート降下
訓練中の米兵一人が民間地に落下しました。また、宜野座では、昨年十二月六日、米海兵隊のオスプレイが城原区の集落上空でつり下げ
訓練をし、沖縄防衛局中嶋
局長が米海兵隊に
抗議し、
局長は宜野座村と県に謝罪しました。しかし、翌十二月七日以降もつり下げ
訓練は
実施され、一旦自粛されていたものの、今年三月八日につり下げ
訓練が再開され、UH1ヘリがつり下げたタイヤを落下させる事故を起こしています。
パラシュート降下
訓練やつり下げ
訓練は、一九六五年には当時小学校五年生の女の子がその下敷きになって死亡するという大変痛ましい事故が起きました。このように、重大事故を招く危険性が高い
訓練に対して、県民はこれまでも民間地上空の飛行
訓練の停止などを求めてきました。
一九九六年のSACO合意では、負担軽減策は代替施設の提供を伴った基地の一部返還だけで、
訓練移転にはほとんど言及していません。確かに、将来、基地が返還されれば沖縄の社会、経済にとってプラスになるでしょう。しかし、県民の日々の暮らしにとって同じく切実なのは、危険性や騒音被害といった基地被害をもたらす
訓練の移転なのです。グアム、テニアンのマリアナ諸島複合
訓練場計画で沖縄周辺の全ての
訓練を移転することが可能です。
昨日は、
岸田外務大臣から嘉手納や普天間のごくごく一部の
訓練移転が実績として評価されましたが、紹介されましたが、沖縄県内の
訓練が減るという明確な見通し、全ての
訓練が移転できるという計画はないのでしょうか。